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北海道の衆院選 映像で振り返る 開票は「そろばん」 寒さとの戦い 南西沖地震から6日後に投票も

HTB北海道ニュース / 2024年10月25日 23時0分

(c)HTB

HTBに残る最も古い選挙の映像は…1969年。

当時は候補者が選挙カーの中から手を振るのではなく、トラックの荷台に乗って街中を走りながら投票を呼び掛けていました。

こちらは1972年の投票所。着物で訪れる人の姿も見られます。投票箱もレトロですね~

時の大物議員も応援のため道内入り。

■三木武夫 総理

「選挙民に甘えようとは思わない。あまり政治や選挙に金がかかるということは良い政治は生まれないと思うからでございます。そこへもってきてロッキード事件というものが起こった。これは不幸な事件です」

■有権者

「清らかな政治をやることを願っていますね」

1976年の衆院選は現行の憲法下で唯一、4年の任期満了で行われました。

政界は旅客機の受注をめぐる汚職事件、「ロッキード事件」で揺れていて注目を集めた選挙でした。

■リポート

「札幌の中心部4丁目でございますけれども、およそ80万票の票がございます。札幌のど真ん中。すさまじい最後のお願いを展開しております。文字通りもう政策はありません。選挙カーから流れる声は自分の名前と本当に最後のお願いです」

■有権者

「すごいです。活気があります。みなさん一生懸命やっていますから選挙行った方がいいと思います」

開票作業にまだ、そろばんが使われていた時代。

「続々と決まっていますね。いままでのところ5人決まっていますね」

HTBの選挙特番のスタジオでは、巨大なボードに手書きで得票数がまとめられていました。

1990年には北海道の候補者にとって厳しい選挙が…

■当時のナレーション

「実に35年ぶりの真冬の2月選挙となりました。各陣営にとってはまるで人殺し選挙。ライバルに勝つよりも寒さをいかに克服するかが当選への第一関門です」

■ウグイス嬢

「手を振るために片方だけ窓から手を出します。こういったサポーターで寒さを防いでおります」

選挙カーの窓は凍って開かず…やかんでお湯をかけると。

「よし開いたな」

■渡辺省一 氏

「私にとっては8人立ったのと同じだ。なぜなら僕にとって寒さは大敵だよ」

1993年には選挙戦のさなか、南西沖地震が発生。津波で大きな被害を受けた奥尻町でも発災から6日後、予定通り投票が行われました。

■日本新党 細川護熙 代表

「政権交代にイエスというのかノーというのか、そのどっちを選ぶのかという

極めて争点の明確な選挙であります」

この年は政治改革をめぐって宮沢内閣に対する不信任決議案が可決。突如決まった解散総選挙に候補者のポスターを刷る印刷所も大忙しでした。

■リポート

「こちらの中にはこれから印刷が始まるという立候補者の原版が入っています」

Q いろいろと立候補者の方、注文が多いんじゃないでしょうか?

「そうですね。立候補者のお顔ですね。それが生気が出たとか精力的な顔にしてくれ、健康的な色にして欲しいということが1番多いようです」

■リポート

「選挙事務所に欠かせないものといえば、なんといっても必勝だるまです。こちらだるま屋本家では選挙用のだるま作りに追われています」

■だるま職人

「バブル選挙の時には1人で20個も30個も準備する方がいましたが今年はそういう注文をされる方はおりません。そのかわり1点豪華主義といいますかね。だるまさんそのものは、ずいぶん大きくなりました。選挙特需でうれしい悲鳴をあげています」

1996年は選挙制度に大きな変化が。1枚だった投票用紙が…2枚に。小選挙区比例代表並立制が導入されました。

2003年はマニフェスト選挙。政権公約を意味するマニフェストは流行語大賞にも選ばれました。

■小泉純一郎総理(当時)

「郵便局のサービスは民間人ではできないのか」

■リポート

「予定より35分遅れでたった今小泉総理が到着しました。大通公園では小泉総理の演説を聞こうと人があふれています」

2005年の郵政解散。自民党は郵政民営化に反対した「造反議員」の選挙区に、次々と「刺客」を送り込みました。

■亀井静香氏

「こんなあこぎの品のないことやっていいのかね」

そして2009年。

■民主党 鳩山由紀夫 代表(当時)

「負け組などという言葉が世の中から消えるような社会を作りあげなければならない。友愛社会の建設だと申し上げたいのです」

民主党が第一党となり、政権が交代。北海道から初めて総理大臣が誕生しました。

新党乱立で「第三極」が話題となったのは2012年。

釧路町では投票所入場券のハガキをめぐり思わぬ事態が…

■リポート

「釧路町が各家庭に配布したチラシにはハガキの見本が印刷されています。ここに書かれた言葉が混乱を呼んでいるんです」。

そこに印刷されていたのは「めざそう明るい未来」の文字。この標語が、誕生したばかりの「未来の党」を連想させる恐れがあるとして急遽、この上からシールを貼りハガキを発送しました。その数およそ9000枚。

担当者は「こんなことになるとは思わなかった」と話しました。

いつの時代も、あの手この手で取り組んできたのが投票率アップ作戦。

ある時には札幌の地下街にたすきを掛けたマネキンが登場。

すすきのではレーザー光線で投票を呼び掛けたこともありました。

しかし1990年に76%を超えていた道内の衆院選の投票率は、その後減少。2009年の政権交代時に回復するものの、前回の選挙では60%を下回っています。

投票率の低い世代の意見は、政策に反映されにくくなる可能性もあります。

これからの生活がどうなっていくのか。

決めるのは、あなたの一票です。

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