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1歳男児が給食の肉を喉に詰まらせ死亡 札幌市の認可保育所 レスキューのプロに聞く緊急の対応は?

HTB北海道ニュース / 2024年11月14日 19時31分

(c)HTB

札幌市北区の認可保育園で先月、園児が給食を喉に詰まらせて死亡していたことが分かりました。園は15日、記者会見を開くことにしています。

段木涼太アナウンサー:「亡くなった園児が通っていた保育園では、昼食は全員が園内で調理された給食を食べるいわゆる『完全給食』だったということです」

1歳の男の子が給食を喉に詰まらせて死亡していたことが、HTBの取材で分かりました。関係者などによりますと、先月23日午前11時すぎ、札幌市北区の認可保育園「アイグラン保育園拓北」で、0歳児クラスの1歳の男の子が給食を食べている際、肉を喉に詰まらせました。男の子は心肺停止状態で病院に搬送され、その後、死亡が確認されたということです。

園は原因の食材を明らかにしていませんが、この日の給食では「焼肉風の炒めもの」などを提供していました。また、男の子には職員が1対1で対応していて、喉に詰まらせた様子を見せたことからすぐに救急措置を行い、119番通報をしたということです。

園は13日に続き、14日も午後5時から保護者説明会を開きました。参加した保護者によりますと、園は死亡事故について、調査が現在も続いていると説明したということです。

保護者:「説明会を開いてほしいと言っていたが、ずっと開いてくれなくて、やっと開いてくれた」

今回の事故を受けて、園は15日、札幌で記者会見を開く予定です。警察は業務上過失致死の疑いも視野に、慎重に捜査を進めています。

厚生労働省によりますと、去年1年間に食べ物を喉に詰まらせて死亡した10歳未満の子どもは、全国で10人に上ります。今年2月には、福岡県で小学1年生の男の子が、給食のうずらの卵を喉に詰まらせて死亡しました。道内では、2013年に札幌市で小学2年生の男の子が、給食でプラムの種をのどに詰まらせて死亡しています。

では、子どもが喉に食べ物を詰まらせてしまった場合、近くにいる大人はどのように対処すればいいのか。レスキューのプロ、日本赤十字社に聞きました。

≪背部叩打法≫

日本赤十字社北海道支部 永澤貴博救護・普及係長:「あごをしっかりと耳で支えてあげて、できるだけ頭を下側にします。叩いた時に、支えになるように太ももと腕で支えにして、背中の真ん中を手のひらの厚いところで叩いてあげます」

段木アナウンサー:「これくらいですか?」

永澤救護・普及係長:「もっと強く出してあげる」

段木アナウンサー:「これぐらいしないと出ない?」

永澤救護・普及係長:「出ないと思います」

≪腹部突き上げ法≫

永澤救護・普及係長:「赤ちゃんを上向きにして、胸の真ん中を2本指で胸骨圧迫と同じ要領で押してあげます、喉に詰まった物が出てくることを助けてあげる動き。胸骨がここにあるので、その真ん中を強く押してみてください」

段木アナウンサー:「ふっと空気が出ていくのが分かりますね」

永澤救護・普及係長:「強く押すことによって、骨が折れてしまうとか、そいったことよりも命を助けることを優先。早く、強く、絶え間なくということを意識してもらえれば」

今回の札幌の事故では、肉を詰まらせたということですが、喉に詰まらせやすい食品を専門家に聞きました。

≪丸くてつるっとしている物≫

ブドウやミニトマトなど

≪唾液を吸って飲み込みづらい物≫

ノリやワカメなど

≪硬くてかみ切りにくいもの≫

肉やイカなど

食品の特性に詳しい天使大学の西隆司教授は、こうした食品を子どもに食べさせる際は、「小さく切って、かみ切りやすくすること。飲み込めないときは無理に飲み込まずに口から出させること」を徹底してほしいと話していました。

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