【特オシ!!】除雪車にドローンに新素材など 大雪に負けない…! 北海道の「除雪」を支える最新技術
HTB北海道ニュース / 2025年2月7日 16時44分
【スタジオ】
今回は「除雪を支える技術」をテーマにご紹介します。
まずは押さえておきたい札幌の雪対策情報です。
札幌市内一円でひと晩に除雪を行う場合、除雪する道路の距離は約5400キロに。これは札幌と石垣島を1往復するのに相当します。
除雪態勢は、除雪車およそ1000台に作業員およそ3000人。
排雪を受け入れる雪堆積場・およそ80カ所で、その容量はおよそ2万7000立法メートルです。これはプレミストドームを18個満杯にできる量です。
予算は今年度・278億300万円燃料費、人件費高騰に対応し過去最大となっています。
除雪を支える主役、除雪車ですが、つくっているのは、意外と近所でした。
【VTRへ】
■依田英将アナウンサー:
「失礼します。お~工場感ありますね!」
依田さんが訪れたのは札幌市西区にある協和機械製作所の工場です。
依田さんの身長ほどの高さがあるのは、除雪車の前面に設置され雪を押し出す「除雪プラウ」と呼ばれる装置の一部。全長およそ9メートル、重さは2トン以上もある鉄の塊です。
■協和機械製作所製造部・麻生孝一次長:
「一般道路では大きさが無理なので。空港用、新千歳空港の滑走路で使われる除雪プラウ」です。
■依田アナ:
「だからこれだけ頑丈で迫力もあってということなんですね。」
溶接作業は、ロボットではなく、職人の手によるものです。位置を正確にあわせながら丁寧に組み上げていきます。
■依田アナ:
「機械を動かす巨大なエンジンはこちらです。この巨大なものをこの骨組みにのせます。」
別の部屋では「スノースイーパー」と呼ばれる牽引車両の組み立てが行われていました。こちらも手作業です。「スノースイーパー」は空港で活躍する除雪車の後ろに牽引して使う車両です。
■依田アナ:
「車両として完成するのはいつぐらいですか?」
■協和機械製作所製造部・麻生孝一次長:
「4月いっぱい、2か月くらいかかります。」
組み立てにおよそ1か月、動作確認や検査などに1か月ほど要するため、除雪車の製作開始から納車までは、2か月ほどかかります。
こちらは納車間近の最新鋭の除雪車。先端には「除雪プラウ」。
中間には整地をおこなう「グレーダー」。荷台には自在に伸びて、歩道の除雪をおこなう「サイドウイング」の3つの装置が備えられています。
■依田アナ:
「これから特別に運転席に乗せていただけることになりました!」
嬉しそうに乗り込む依田さん。運転席からの眺めはいかがですか。
■依田アナ:
「建物の2階くらいありますね/モニターがたくさんあります思ったよりレバーの数すごく多いいろんなボタンがあります。」
除雪装置を動かすコントローラーや、見えない部分をカバーする監視カメラのモニターなど運転席はたくさんの機材に囲まれています。
ついテンションがあがる依田さん。
■依田アナ:
「触れるようなレバーやボタンってありますか?」
■オペレーター:
「全部大丈夫ですよ。」
工場の敷地のため、特別に「除雪プラウ」の上げ下げをさせてもらうことに。
■依田アナ:
「よいしょっと、おー。油圧の振動はありますね、/非常にバネがクッションになってガクンガクンとくる感じはありません。」
こちらの工場では、年間90台ほどの除雪車を製造しているそうです。
【スタジオ】
札幌にはほかにもう1社ロータリー除雪車を得意とする会社もあります。札幌市が使っている車両・大きさにもよるが高いものでは4000万円くらい・空港で使っているものは巨大なので1億円くらいするものも。
さて、除雪の現場では様々な分野で技術開発が進んでいます。
【VTR2本目】
力強く雪を押し出していくのは、除雪ドローンです。東京で水中ドローンなどを手掛ける企業が、販売を開始しました。
■エバーブルーテクノロジーズ野間恒毅CEO:
「社会課題として除雪の重要性を知り開発に着手しました」
価格は98万円、傾斜地でも安定して走行でき、小回りも利くことから、除雪機が入れない狭い場所での除雪に活躍が期待されます。
■本吉智彦記者:
「巨大な機械、とても迫力があります。こちらで作られるのは地面などに敷くゴムマットです。」
由仁町でゴムマットなどを製造する北海道ゴム工業所。ヒット商品がゴムマットの間に挟んだ電熱線の熱で雪をとかす「融雪マット」です。
氷点下の屋外でも表面温度は15℃~20℃くらいになります。
札幌時計台で採用されるなど、これまでは法人向けに販売を行ってきましたが、販路を拡大しようと今シーズンから一般家庭への販売も始めました。
■北海道ゴム工業所加藤圭介・社長:
「転倒事故や高齢者の方に向けて少しでもいいサービスを提供できたらなという思いがあり力を加えた。」
出だしは好調で今後は個人宅向けの商品も手掛けていく方針です。
さっぽろ雪まつりの会場では、新たなロードヒーティング技術の実証実験が行われています。苫小牧の會澤高圧コンクリートが開発中の、電気を通す性質をもつコンクリートを使った新たな融雪装置。
コンクリート自体が発熱することで、効率良く雪をとかす事が期待されていて、来シーズンの実用開始を目指しています。
■本吉記者:
「建物の前だけ雪がとけています。ここに来た途端に暖かくなりました。
その秘密は上にありました。」
札幌のエルコムが開発したのが、上から遠赤外線をあてて雪をとかす装置。高さ2.5mの場所からだと、およそ10平方メートルの範囲の雪をとかすことができます。
一式およそ70万円、コンビニエンスストアなどでの導入が進んでいるそうです。
【スタジオ】
まだまだ続く雪の時季、雪が嫌だなと思う時もあるでしょうが、除雪や雪対策の技術で少しでも雪の街での暮らしが快適なものになるといいなと思います。
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