広島からパリ・パラリンピックを目指す! 鍛えぬいた右足で全力で漕ぐ! パラ自転車競技・川本翔大選手の強さのヒミツとは!?【アナたにプレゼン・テレビ派】
広島テレビ ニュース / 2024年6月20日 19時3分
広島テレビのアナウンサーが、気になるテーマを自ら取材して、お伝えする『アナたにプレゼン』。有田優理香アナウンサーが『パリへの道』と題して、3大会連続でパラリンピックへの出場を目指す、広島県出身の男子自転車競技選手をプレゼンします。
今回紹介するパラ自転車競技日本代表の川本翔大選手は、広島県三次市出身で、3大会連続の大舞台を目指しています。川本選手は高校卒業後に競技を始め、わずか半年余りで日本代表入りします。才能を開花させ、前回の東京大会は4位入賞を果たしました。
■パラ自転車競技日本代表 川本翔大選手
「メダルは取れなかったのですごく悔しいです。その中で、大きな舞台で初めて予選も通過して、3位決定戦を走れたのは、すごくいい経験になったので、次こそ金メダルをとれるようにがんばりたいと思っています。」
川本選手が挑むパラサイクリングは、道路を走る『ロード』とバンクと呼ばれる周回コースを走る『トラック』の2種目があります。川本選手は『ロード』と『トラック』両方でメダルを目指すオールラウンダーです。川本選手が乗る自転車は、私たちが普段使う通常の二輪自転車と同じで、義足などは使わず右足のみで漕いでいるそうです。
川本選手は、自転車競技を始めて8ヶ月で、2016年開催のリオパラリンピック初出場で8位に入賞しました。野球で鍛えられたバランス能力も、代表監督に見込まれて才能を伸ばしていったそうです。日本選手権とアジアを制した後、2021年の東京パラリンピックで世界新記録を樹立しましたが、直後に走った選手がさらに世界新記録を更新したことで、惜しくもメダル獲得とはなりませんでした。その悔しさをバネに、世界選手権では2位で銀メダルを獲得しました。
川本選手の強さのヒミツ、ここにアーリー!
川本選手の強さのヒミツは『母の教え』と『東京パラリンピックからの進化』です。まずは『母の教え』についてです。川本選手のルーツをたどると、その強さが見えてきました 。川本選手は生後わずか2ヶ月で、悪性腫瘍のため左足を切断しました。しかし、松葉杖を使いながら体を動かすことが大好きで、陸上の高跳び、テニス、卓球、サッカーなど様々なスポーツに熱中してきました。
特に熱中したのが、野球です。高校時代には障害者野球の日本代表に選ばれました。松葉杖を使いながら、豪快なスイングだけでなく、守備ではボールをグラブで取った後、同じ手で器用に投げる華麗なプレーを見せました。ここから、強靭な体作りがされていたことが感じられます。
川本選手は「小さい頃から母の教えが大きかった」と話しており、やりたいことは何でもやらせてもらえたそうです。また「自分がやったことには責任を持つように。何でも挑戦しなさい。」と言われたことが、今の川本選手のチャレンジスピリッツに繋がっているそうです。母の存在が大きいからこそ、今のパラサイクリストとしての自分がいると話していました。
続いて『東京パラリンピックからの進化』についてです。川本選手の強みは「高速ペダリングを可能にする体のバランス」です。片足で走っていると、上下左右にふらつきますが、それを支えているのが筋力です。全体の筋肉のバランスはもちろんですが、特に、右足太もものサイズは62cmで、東京大会よりも3cm太くなっています。鍛えられた右足で全力で漕ぐスパートに注目です。
川本選手の目標は『金メダルを取って、もっと応援してもらえるように頑張りたい』です。オリンピック後に開催される8月のパラリンピック出場と、初のメダルに期待したいです。
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