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全国初『カスハラ防止条例』が東京都で成立 広島でのカスハラの実態と対策に乗り出した企業【テレビ派・長島カイセツ】

広島テレビ ニュース / 2024年10月8日 19時34分

広島テレビ放送

広島テレビの長島清隆解説委員が、注目のニュースを分かりやすく分析・説明する「長島カイセツ」です。今回は、カスタマーハラスメントについてお伝えします。

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先日、東京都議会で全国初の「東京都 カスタマー・ハラスメント防止条例」が成立しました。「顧客は就業者に対する言動に必要な注意を払うよう求める」などと定められています。さらに利用客だけでなく、従業員や事業者のする責務も定めています。罰則は設けられていません。2025年4月1日から施行予定です。

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『カスハラ』の定義は「客による理不尽で著しい迷惑行為」となります。どのような『カスハラ』が多いのか、街で話を聞きました。

■飲食業経験者は…

「「待ち時間何分ですか?」とみたいに言われて、「30分くらいです」って言ったんですけど、20分くらいしたら「まだなんか。こっちは待ってるのに、もう少し早くならんのんか」と怒鳴られたことはあります。1回伝わらずに「店長呼んでこい!」みたいな。」

■スポーツ用品販売経験者は…

「(別の店員が)テニスのラケットのガット(網)を、注文したのと違うガットを張ってて…たまたまそこにいたのが自分で、20分くらい説教されました。挙げ句の果てに、土下座をさせられました。」

■飲食業経験者は…

「私じゃないんですけど、他の従業員の接客をお客さんが気に入らなくて、書き込みをされて落ち込んで「辞める」まで言ったことはあります。」

広島テレビ放送

帝国データバンクの調査によると、中国地方の企業で直近1年で『カスハラ』の被害にあった企業の割合は、14.7%でした。しかし、『カスハラ』に該当するのかという判断に迷い「分からない」という回答もあることから、実際には「ある」という割合が、もう少し高い可能性があると想定されます。『カスハラ』の被害に合っている業種別のトップ3は、1位が「小売業」、2位が「不動産業」、3位が「サービス業」となります。企業対企業よりも、個人を対象とする業種に『カスハラ』が多い傾向にあるようです。こうした中、『カスハラ』に対する具体的な対応を始めた企業もあります。

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呉市に本店がある呉信用金庫では、10月1日から名札のデザインを変更しました。これまでの名札は、顔写真とフルネームが記載されていました。しかし、新しいものはリバーシブルタイプとなり、一方は顔写真とフルネーム、裏返すと名字のみが書かれており、状況に合わせて着用します。2025年に100周年を迎えるのをきっかけに職員が考案しました。

■呉信用金庫 岡本佳歩さん

「近年、カスタマーハラスメントが社会問題になる中で、現状が顔写真入りでフルネームというものなので、それが必要なのかどうかというところから、話が進んでいきました。」

広島テレビ 長島清隆解説委員

同様の取り組みは、コンビニエンスストアや公共交通機関でも広がっており、バス会社の中には、運転手のフルネームを車内に掲示しないところもあります。フルネームや写真を、写真に撮られてSNSに投稿されることを考えると、身の危険を感じます。一方で、名前を出すことが信頼につながる場面もあります。先述の呉信用金庫のような金融機関の場合、特に外回りをする職員は、顔写真とフルネームの名札が証明書の代わりになることもあります。 状況によって、裏返してフルネームを出すなど使い分けることが必要となりそうです。東京都は、『カスハラ』の具体的な行為を示すガイドラインを、2024年内に公表するとしています。このような条例が、広島などに広がってくるのか注目されます。『カスハラ』は、暴行や脅迫など刑法に該当するケースもあります。社会全体で「絶対に許さない」という意識を持っていくことが大切です。

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