まもなく衆議院選挙 「政治に興味がない」若者たち 投票率を伸ばすためには…?【テレビ派・長島カイセツ】
広島テレビ ニュース / 2024年10月23日 17時0分
広島テレビの長島清隆解説委員が、注目のニュースを分かりやすく分析・説明する『長島カイセツ』です。今回は、10月27日投票の衆議院選挙についてお伝えします。
超短期決戦となった今回の衆議院選挙で注目されるのが、投票率です。前回2021年の衆議院選挙の投票率は、全国の平均投票率が55.93%に対し、広島県の投票率は52.31%で、都道府県別で全国44位、下から4番目の低さでした。
さらに、広島県の投票率を5歳刻みで年代別に抽出したグラフを見ると、40歳から上は50%を超えた投票率ですが、40歳未満は低くなっており、特に20歳から24歳までの年代の投票率が31%あまりで1番低くなっています。
投票率が伸びない理由とは…
そこで、広島大学の学生たちに選挙に行くかどうか、話を聞きました。
■学生たちは…
「まず衆議院選挙がいつあるかもわかっていなかったので、そんなに興味がないって感じですかね。」
「時間が合えば行こうと思います。選挙の日とかあんまりわからないし、テレビもあんまり見ないので、テレビを見ずに(日程を)知るタイミングがあればいいかなと思います。ポスターもあんまり見るところがなかったりするんで。」
「今のところ行く予定です。私の親がどちらかというと毎回選挙に行く人なので、一緒に行くよという感じで、一緒に行くと思います。」
また、どうすれば投票率が上がると思うか聞きました。
■学生たちは…
「忙しい中で市役所に出向くのもなかなか難しい状況もあるので、ネットとかで選挙できればなと思います。」
「仕方ないなというところも多少あると思います。(政治家と)そもそも触れる機会が少なかったりするので。」
学生たちに話を聞くと、なかなか投票に行く動機を見つけにくいというところがあるようです。また、政治家と触れる機会がないという声もあり、情報を取り入れやすくすることも必要だと感じられます。ネットに触れやすい環境にある学生が多いので、広島テレビのホームページから候補者の政策や考え方を比較することができます。
広島テレビのホームページのトップページに『ゼロ選挙』というバナーがあり、ここから日本テレビの候補者アンケートのページを閲覧することができます。
例えば、広島大学がある広島4区を選ぶと候補者が表示され、政策や考え方、特に重視している政策などを、テーマごとに見ることができます。
全国全ての候補者にアンケートを送付していますので、投票の参考にしてください。例えば、少子化対策の財源について、各候補者の考え方が表示されています。スマートフォンからも閲覧できますので、自分の考えに近い候補者や政党はどこなのかを確認でき、家族や友人同士で選挙について話し合うことも、政治に関心を持つきっかけになるのではないでしょうか。
投票率向上のカギを握る『期日前投票』
話を聞いた学生たちが通う広島大学のある東広島市では、ショッピングセンターに期日前投票所を設けています。
■期日前投票に来た人
「土日に活動していたり、仕事していたりすることがあったりしたので、ここだったらずっとやっていると伺ったので、時間があったので来ました。」
■東広島市選挙管理委員会 川口信 事務局長
「ショッピングセンターに期日前投票所を設けることによって、買い物ついでに投票できて、より多くの方にこちらを利用していただくことによって、投票環境の改善がはかられるという狙いを持っております。」
期日前投票の割合は高くなっており、前回2021年の衆議院選挙では、広島県の場合、投票者数のうち期日前投票をした人の割合は、32%を超えています。この割合は、投票率に換算すると17%近くになることから、投票率向上のためには、期日前投票に足を運びやすくする1つのポイントとなりそうです。
しかし今回は、選挙の準備期間が短く、選挙のお知らせがまだ届いていない有権者もいると思われます。それでも、期日前投票は簡単にできると言います。若者を代表として、広島テレビの20代・金丸真帆記者が、広島市西区で期日前投票をしてきました。
■広島テレビ 金丸真帆記者
「選挙のお知らせがなくても、期日前投票ができるということなので、やってみたいと思います。」
投票の前に期日前投票宣誓書に記入します。記入するのは、今日の日付と、名前、生年月日、住所のみで、身分証明書などは必要ありません。 宣誓書を書き終えて、内容の確認が取れたら、小選挙区・比例代表・最高裁判所裁判官の国民審査の順に投票します。投票証明書をもらって終了です。宣誓書の記入後から投票証明書をもらうまでにかかった時間は、4分ほどでした。
この投票証明書を使って投票率を上げようという、ユニークな取り組みをしているラーメン店が、広島市内にあります。店内には「選挙に行コウヤ」と書かれたポスターが掲示されています。
ラーメンを注文して、店員に投票証明書を見せると、替え玉か煮卵が無料でついてくる嬉しいサービスがあります。
■らぁめん紺屋店主 紺田亮さん
「投票率がね毎回低いんで、ちょっとでも足しにならんかなという。ぜひ投票して、 食べに来てくださいね。」
らぁめん紺屋では、前回の選挙でもこのようなサービスをしていました。「お得な特典がある」ことも理由の1つとして、投票することもできると思います。
実際に投票すると、今度はその投票をした政治家がどんな活動をしているのかチェックする動機になります。また、政治に関心を持ち、次の選挙の投票にもつがっていくのではないでしょうか。まず、最初の一歩を踏み出しましょう。
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