エリザベス・モスが怪演! マーティン・スコセッシ製作総指揮『Shirley シャーリイ』場面写真&本編特別映像解禁
クランクイン! / 2024年5月31日 17時0分
エリザベス・モスが主演するジョセフィン・デッカー監督の映画『Shirley シャーリイ』より、シャーリイを演じるエリザベス・モスの表情を捉えたシーン写真6点および本編特別映像が解禁された。
本作は、ゴシック作家シャーリイ・ジャクスンの伝記に現代的で斬新な解釈を加えて練り上げられた、想像力とダイナミズムに満ちた心理サスペンス。彼女の小説だけでなく、配偶者で文芸評論家でもあったスタンリーとの数百通の手紙をもとに制作されている。
デッカー監督の長編第4作で、巨匠マーティン・スコセッシが製作総指揮に名乗りをあげた。シャーリイをエリザベス・モスが演じるほか、マイケル・スタールバーグ、オデッサ・ヤング、ローガン・ラーマンらのキャストが集結。2020年のサンダンス映画祭ではUSドラマ部門審査員特別賞を受賞した。
1948年、「ニューヨーカー」誌上に発表した短編『くじ』が一大センセーションを巻き起こした後、新しい長編小説に取り組んでいたシャーリイ(エリザベス・モス)はスランプから抜け出せずにいた。着想の元になったのは、ベニントン大学に通う18歳の少女が突如として消息を絶った未解決の失踪事件。部屋に引きこもってばかりいるシャーリイの状況を変えようと、大学教授である夫のスタンリー(マイケル・スタールバーグ)は、助手のフレッド(ローガン・ラーマン)と妻のローズ(オデッサ・ヤング)を居候として呼び寄せる。初めは気難しいシャーリイの態度にくじけそうになるローズだったが、交流を続けるうちに2人の間には奇妙な絆が芽生えていき…。
映像は、わざとローズを不機嫌にさせたシャーリイが、その様子を見て楽しむシーンを捉えたもの。「出産予定日は?」「秘密ならそう言ってよ」―新婚夫婦のデリケートな話題にわざと触れ、平穏な夕食の場をかき乱すシャーリイ。いらだちながらもなんとかローズは冷静を保とうとするが、シャーリイは「婚前交渉の話を聞かせて」とさらに畳みかけるー。不穏な空気があふれるシャーリイの小説の世界と現実がリンクするようたシーンとなっている。
解禁されたシーン写真は6点。ただ本能のままの表情で食事するシャーリイのほか、暗闇の中、デスクライトだけで執筆するシャーリイ、獲物を狙うような真っすぐな目でたたずむシャーリイなど、全てに不穏さを感じるエリザベス・モスの怪表情を捉えている。
デッカー監督は、シャーリイ・ジャクスンについて「ある批評家か伝記作家が<シャーリイは政治的な作家ではない>と指摘していたが、しかしシャーリイは私的なレベルにとどまりつつ政治を意識していたと思っている」と語る。そして「だからこそ彼女の作品は今でも響き続けるのだ。彼女の作品は非常に人間的だから時代を超えて読まれている。シャーリイは非日常的な設定、心理描写、あるいは潜在意識に訴える巧みなリズムを使って人種差別、階級差別、性差別と闘っていたのだ」とその魅力についてコメント。
脚本を手がけたサラ・ガビンズは、シャーリイ・ジャクスンが長年、文学とかけ離れたホラー作家として扱われてきたことに異議を唱える。「彼女は数多くの短編や長編を残したが、ホラー作品によくある吸血鬼やゾンビや幽霊や神話上の怪物は登場しない。その代わり日常のありふれた風景の中に恐怖を見出すのがシャーリイの小説の特徴でもある。<人間こそ恐ろしい怪物であり、私たち自身の精神が血に飢えた悪魔的な妖怪であり、私たちの社会はのどかなパーティーを楽しみつつ石打ちの刑にも加われる気まぐれな人々の集まりである>」と述べている。
映画『Shirley シャーリイ』は、7月5日より全国公開。
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