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『【推しの子】』ルビー役・伊駒ゆりえが語るキャラクターへの“愛”「共に生きていけることがすごく幸せ」

クランクイン! / 2024年7月2日 12時0分

テレビアニメ『【推しの子】』ルビー役・伊駒ゆりえ

 7月3日よりTOKYO MXほかで放送開始となるテレビアニメ『【推しの子】』第2期。ファン待望の続編となる今作では、『東京ブレイド』の2.5次元舞台へ出演することが決定したアクア、有馬かな、黒川あかねのその後が描かれていく。クランクイン!では、本作でルビー役を演じる伊駒ゆりえにインタビューを実施。第2期の見どころを含め、『【推しの子】』への“愛”をたっぷりと語ってもらった。

■伊駒ゆりえの背中を押したルビーの言葉

――社会現象となるほどの人気を博した第1期でしたが、改めて本作の魅力をどのような部分に感じますか?

伊駒:絵的にはポップでキャッチーですが、人間の本質を深く描いている作品なので、どんな立場の人が見ても心に響く言葉や噛み砕きたい言葉、考えさせられる言葉がきっとあって。そうした自分の生き方にすっと溶け込むような言葉がいくつもあるのが『【推しの子】』の魅力だと思います。

また、展開も目まぐるしく変わり、一言で「アイドルもの」とも片付けられない。そんな多面性があるからこそ、幅広い年代の方々に愛されているのだと思いますね。

――アニメ放送が始まってからは小学生くらいの年代の子も『【推しの子】』を楽しんでいるようですね。

伊駒:実際に小学生のお子さんがルビーちゃんの絵を描いてファンレターを送ってくれたこともあって。そんな小さな子が『【推しの子】』を見てくれているんだという嬉しさを覚えると同時に、シリアスな内容を描いた作品でもあるので、その責任や重みも感じました。

――子どもの頃に触れるアニメは人生に根付くものでもありますからね。そんな作品に携われるというのも役者冥利に尽きるというか。

伊駒:本当にそう思います。放送されるまではどのような方が『【推しの子】』を見てくださり、面白いと思っていただけるのか全く予想がつかなかったのですが、これだけ多くの方々に作品を見ていただけたことは役者としてこれ以上ない喜びです。

――しかも伊駒さんにとって本作が声優としての初レギュラーかつメインキャラクターというのも本当にすごいなと。オーディションにはどのような気持ちで臨まれたのですか?

伊駒:私はルビーちゃんの「コケて当たり前! 楽しく挑もうよ!」というセリフがものすごく好きなんです。当時は声優として活動を始めてから日も浅い状態だったのですが、彼女のこの言葉に背中を押してもらい「失敗してもいいから楽しく挑戦しよう!」という気持ちで、前向きにオーディションに臨むことができました。

■“嘘”と“愛”の本質

――6月にはアニメ第一話にあたる『【推しの子】Mother and Children』の復活上映もありましたね。

伊駒:舞台挨拶もさせていただいたのですが、そこで初めて『【推しの子】』をご覧になったという方もいらっしゃって。「あの第一話を劇場で見られるなんて羨ましい!」と思いました(笑)。

――物語の原点となる衝撃の第一話ですからね。

伊駒:そうですね。私自身も女性アイドルが大好きなので、改めて第一話を振り返ったときに「“アイドル”とは何だろう?」と深く考えさせられました。

――作中でも度々言及されていますが「“嘘”とは何か?」と。

伊駒:そうなんですよ、“嘘”って一体何なんでしょうね。私はアイちゃんの「嘘はとびきりの愛なんだよ?」という言葉は本当にその通りだと思っていて、いちファンとしても、その“愛”をステージでパフォーマンスとして表現するアイドルのみなさんをすごく尊敬していますし、だからこそ応援したくなるのだと思うんです。

――「嘘が本当になることを願って、頑張って努力して全力で嘘をついてたよ」とアイは言っていましたが、その行動自体が“愛”にあふれているというか……。また、ルビーとアクアの関係性についてはどのように感じていますか?

伊駒:お兄ちゃんであるアクアくんとのシーンは毎回アフレコもすごく楽しいんです。たとえば、「恋愛リアリティショー編」のエピソードでアクアくんが『今ガチ』メンバーと焼肉を食べに行って帰ってきたときに、ルビーちゃんに怒られているシーンがありましたが、あんな兄妹がいたら可愛くないですか?(笑)

ルビーちゃんの過去や前世を振り返ると、やはり家族や愛情に対して複雑な感情を持っている子だと思うんです。そんな彼女がアクアくんという家族と軽口を叩き合えるような関係になれたんだなと思うと、とても微笑ましい気持ちになりますね。

――さりなちゃんとしての人生も重ねて見ると、日常の中にある温かさをより感じますよね。また、新生B小町の関係性についてはいかがですか?

伊駒:新生B小町は本当に3人のバランスがいいなと思っています。アイドルグループの中で、なりふり構わずまっすぐ突き進むタイプも必要ですし、もちろんみんな可愛いですが、ビジュアル担当も欠かせない。そして、一歩引いた目線からグループ全体のことを考えられるバランサー的な役割も重要。この全てのバランスが整っているのが新生B小町だなと感じるシーンが作中にたくさんあって。私はとくにMEMちょのことをすごく尊敬しています。

――MEMちょは人としての魅力もさることながら、マーケティング担当として会社に欲しい人材だなと思いました(笑)。

伊駒:本当にプロフェッショナルですよね(笑)。そんな3人の空気感や、それぞれが持つ個性を尊重して支え合っている関係性が新生B小町の魅力であり、大好きなポイントのひとつですね。


■「2.5次元舞台編」を彩るキャラクター

――7月より放送となる第2期では「2.5次元舞台編」から物語がスタートしますが、アニメ化が発表された際、どのように感じましたか?

伊駒:「これをアニメ化するって、一体どうなるんだろう?」と正直思いました。まだ完成形を見たわけではないのですが、舞台を描くとなると、映像や音にしても第1期とはまた違った表現になるんじゃないかと思っていて。

――「“2次元”のアニメで描く“2.5次元”」というのも新鮮な試みですよね。

伊駒:なんだか不思議ですよね(笑)。『【推しの子】』の世界に『東京ブレイド』という作品の原作があり、そのキャラクターたちにビジュアルから寄せていって、さらに舞台としての表現もある。「2.5次元舞台編」でルビーちゃんはあまり登場する機会はないのですが、私もアフレコの様子を見学させていただいていて、その中で拝見した線画の状態でも本当にすごい迫力が伝わってきたので「これはアニメとしても面白くなるぞ……!」と感じています。

――新キャラクターも多く登場しますが、伊駒さんの“推し”は?

伊駒:私は原作を読んでいたときから“姫川推し”なんです。彼の舞台での圧倒的な存在感がとくに印象に残っていて、それがアニメとして見られるなんて、もう幸せ以外の何ものでもないですね。

――姫川さんは異質感のある役者としての姿と、気だるげな普段の姿とのギャップも魅力的ですよね。

伊駒:そうなんです! そんな姫川さんに内山昂輝さんの声がつき、動きがつき、これからもっとファンが増えると思います。あとは、第1期で登場したキャラクターの成長も見どころで、とくにメルトくんの成長が著しいんですよ。『今日あま』の頃の彼も魅力的だったんですけど、第2期ではまた違った推しポイントが見つかると思います。

――第1期では「ヒトリニサセネーヨ!」の見事な棒読みで大根役者として強烈な印象を残していましたが、そこからどのように変化したのか楽しみですね。

伊駒:本当に。成長度合いで言ったらメルトくんはすさまじいと思うので、ルビー目線からも負けたくないなと思える存在ですね。

――あとは、有馬かなと黒川あかねの役者としてのぶつかり合いも見どころですよね。

伊駒:そうですね。彼女たちは『東京ブレイド』の舞台の中でも戦っていますし、プライベートの場面でも戦っていて。作中でもそんな2人のバチバチとした関係が中心に描かれているのですが、ときどきコメディータッチになる瞬間もあり、その掛け合いがものすごく可愛いので、そんなシーンにもぜひ注目してほしいです。

■ルビーちゃんと共に生きていけることがすごく幸せ

――役者メンバーのほかにも、『東京ブレイド』原作者の鮫島アビ子や、舞台の脚本を担当するGOAといった新キャラクターも登場しますが、そうした制作側の心理描写やドラマが非常にリアルに描かれている点も『【推しの子】』の魅力だなと。

伊駒:社会の本質を突いているというか、やはり現実にもあるのかもしれないと思わされることを描いているからこそ、身につまされるものがありますよね。とくに「2.5次元舞台編」では、舞台『東京ブレイド』をエンターテインメントとしてより良いものにするための戦いが繰り広げられるので、それを見て自分自身がどう感じるのかというのも、作品を深く楽しむポイントになるかと思います。

――誰の視点に立つかによっても感じ方が変わってきますからね。

伊駒:そうですね。自分が見ている物事の側面というのは、正しく見えたり、間違って見えたり。でも、その裏側から見ると、また違った見え方をすることもあって。誰しも自分が間違っていると思って生きているわけではないからこそ、その摩擦を苦しく感じることもありますが、その過程を経た先で出来上がるものがすごい形となって盛り上がっていくので、ぜひいろんな視点からご覧いただきたいです。

――最後に、伊駒さん演じるルビー目線から第2期で注目してほしいポイントを含め、ファンのみなさんへメッセージをお願いします。

伊駒:「2.5次元舞台編」ではルビーちゃんの出番は少ないものの、彼女にも等しく時間が流れていて、舞台の裏側で何を思い、どういう活動をしているのかは後々明かされると思います。

また、ルビーちゃんもアクアくんも、アイちゃんが亡くなったことや、前世の自分であるさりなちゃんやゴローせんせだった頃の想いをずっと持ち続けていて、それが今後の物語にどう影響していくのかという視点から見ていただくのも、第2期を楽しむ1つのエッセンスになるんじゃないかなと思います。

いろいろなことが待ち受けていると思いますが、私はルビーちゃんと共に生きていけることがすごく幸せです。これからも『【推しの子】』を、そしてルビーちゃんのことをたくさん愛していただけたら嬉しいです。

(取材・文・撮影:吉野庫之介)

 テレビアニメ『【推しの子】』第2期は、7月3日よりTOKYO MXにて毎週水曜23時放送。ほか順次放送開始。

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