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Lemino「ミラーライアーフィルムズ」チャンネルにてシリーズ最新作が無料配信中! 竹中直人監督、大橋裕之監督作品の紹介コメント到着

クランクイン! / 2024年7月19日 12時30分

MIRRORLIAR FILMS | 無料配信| Lemino

 クリエイターの発掘・育成を行う短編映画制作プロジェクト「ミラーライアーフィルムズ」の最新シーズン公開にあわせ、ドコモの映像配信サービスLemino(旧dTV)内に「ミラーライアーフィルムズ」チャンネルが開設。“毎週金曜は、ミラーライアーフィルムズ短編映画の日。”として、Season1~Season4のオリジナル作品・関連作品などが配信中だ。またシリーズ最新作となるSeason5も、劇場公開日から約1カ月後という異例のスピードで、順次配信が開始された。竹中直人監督作『たてこもり』や、漫画家・大橋裕之の初監督作『変哲の竜』など、過去シリーズ同様に注目すべき監督の短編が並び、出演者にはお笑い芸人・小説家の又吉直樹や、山田孝之、横浜流星、伊藤沙莉、山下幸輝など超豪華布陣が集結した。

 今回、Leminoで配信開始されたSeason5より、又吉直樹、山田孝之、伊藤沙莉という豪華キャストが共演した大橋裕之監督作『変哲の竜』、お笑いコンビ・スクールゾーン俵山峻、橋本稜を主演に迎えた竹中直人監督作『たてこもり』の2作品について映画ライターによる見どころ紹介コメントが届いた。いずれの作品も全て無料で視聴することができるので、ライターコメントを読んだ後に本編をチェックしてみてほしい。

■配信作品(19)『変哲の竜』(「MIRRORLIAR FILMS Season5」収録作品)

大橋裕之のビジョンがそのままスクリーンに凝縮された『変哲の竜』

 『音楽』『ゾッキ』で知られる漫画家・大橋裕之が手掛けた『変哲の竜』は、大橋の脳内のビジョンを原稿用紙ではなく、スクリーンに余すところなく投影した一作。又吉直樹、山田孝之、伊藤沙莉ら技巧派キャストやロケーションが見事に合致して、大橋ワールドを完璧に形作っている。

 さびれた公園の滑り台で『風姿花伝』を読んでいた竜は、そよぐ風の匂いの中に懐かしさを感じる。小学生時代によく遊んだ友達の家の匂いだと閃いた竜は、20年ぶりにその友人宅を訪問する。

 懐かしい匂いの元である友人の部屋に辿り着いた竜。しかし友人夫婦は喧嘩中でせわしない。場所は同じはずなのに、そこには20年という時間の経過がある。子供時代特有のモラトリアムが消えていることを竜は否応なく実感する。だが『風姿花伝』は「秘すれば花」だと説く。

 不意に懐かしい匂いがした。そんな大橋の実体験から生まれたストーリーは、妙なノスタルジーという点で大橋漫画にある一つのテイストを備えており、余白を意識した画作りや間、ショットを含めてすべてが大橋漫画的。大橋ならではの独特な余韻を絵ではなく映像で生み出すために助言を仰いだのが、独特なテンポ感を有する山下敦弘監督や今泉力哉監督だというのも頷ける。

 竜を演じた大橋ファンを公言する又吉と大橋は旧知の仲であり、山田・伊藤は大橋の希望でキャステイングされた。脚本は当て書きと言っても間違いはなさそうだ。プロの俳優とはまた違った又吉特有のボッチ感と技巧派の山田と伊藤のハツラツとした丁々発止。そのコントラストもシュールさを際立たせる。

 何の変哲もないはずなのに絶妙な懐かしさと温かみを感じさせる秋田のロケーションもプラスに作用。忙しなく生きるタイパな現代人とは一線を画す、竜のゆったりした時間軸を視覚的に表しているかのようだ。本格的な実写作品を手掛けるのは初という大橋。次は自作漫画の実写化を手掛けていただきたいものだ。(文:石井隼人)

・作品情報&配信情報

 ある日の昼間、誰もいない公園で竜が文庫本を読んでいると、懐かしいにおいが鼻を突く。小学校時代の友人、正樹の家の部屋のにおいだとひらめいた竜は、においを確かめるため、正樹の家を20年ぶりに訪れる。竜は懐かしの二階の部屋にひとり寝転がり、「におい」を吸い込む。一方その頃、正樹の妻の今日子と正樹が何やら言い争いをはじめたようでー
監督・脚本:大橋裕之 出演:又吉直樹、伊藤沙莉、山田孝之 音楽:「変哲の竜のソネット」作曲 佐藤優介、「並木橋・デ・ミ・コラソン」作詞・作曲・歌 澤部渡(スカート)時間:16分

■配信作品(20)『たてこもり』(「MIRRORLIAR FILMS Season5」収録作品)

五感が研ぎ澄まされた監督だから、細部に遊びが隠されている『たてこもり』

 映画監督という仕事は、五感が研ぎ澄まされている人ほど向いている。それを体現するかのような独創的なアプローチで映画を撮り続ける監督であり俳優の竹中直人。今回の『たてこもり』は、短編だから尚、竹中本人のセンスが際立って楽しめる作品になっていた。

 家族経営という設定の喫茶店が主な舞台。この狭いシチュエーションをフル活用し、ウェイトレス制作の編みぐるみが山積みになっていたり、くるみ割り人形が見切れて映っていたり、アイスコーヒーの貼り紙も遊び心ある書体であったりと、店内の美術センスもユーモアで溢れている。そこからエアコン故障を告げる会話を経て、突如、現れる訪問者とのやりとりの後に挿入される異国の仮面は、暑さを我慢し愛想笑いをしているような店員達の裏の顔にさえ見えてくるのだ。

 よく見ると編集へのこだわりにも気付かされる。水を飲むだけのショットにジャンプカットを使用し、クライマックスでのあるシーンにも編集の工夫が見える。しかも何故、ウェイトレスが真っ赤なワンピースを着ているのか、後半の会話とラストで解明されるのは映画ファンにはたまらない。ここはホラー映画も好きだという竹中監督によるブライアン・デ・パルマ監督の『キャリー』へのオマージュに違いないのだ。

 あともう一点、日頃からアーティストへのリスペクトも忘れない竹中監督がエンディングソングとして起用したのは、ヒューマンビートボクサーのAFURAと、音楽活動もしていた『赦し』(2023)の主演女優・松浦りょうのコラボレーションによる生演奏の姿を捉えたエンドロール。しかもしっかりと俳優達の顔と名前を覚えてもらうような心憎い演出で、物語の幕を閉じるのも粋だ。(文:伊藤さとり 映画パーソナリティ)

・作品情報&配信情報

 喫茶店「喫茶マーず」で働く三兄妹のもとに1人の男がやってくる。男は、妻が若い男と心中し、自らも死のうとしたが死にきれずにいる。「そうだ、幸せな人から殺そう」と犯人に銃を突きつけられた三兄妹は、それぞれの人生で起こった不幸話を競い合う。
監督・:竹中直人 脚本:和田清人 出演:スクールゾーン(俵山峻、橋本稜)、佐々木史帆、土佐和成、AFRA、松浦りょう 時間:16分

【配信概要】
『毎週金曜は、ミラーライアーフィルムズ短編映画の日。』として、ドコモの映像配信サービスLemino 「ミラーライアーフィルムズ」チャンネルから、Season1~Season4、Season5以降の新作・オリジナル作品・関連作品などが順次配信される予定。

公式サイト>

【「ミラーライアーフィルムズ」概要】
ミラーライアーフィルムズは、映画プロデューサーの伊藤主税、俳優の阿部進之介、山田孝之らがプロデュースする、クリエイターの発掘・育成を行う短編映画制作プロジェクト。2021~22年公開のSeason1~4では公募作品を含む、俳優、映画監督、漫画家、ミュージシャンなどが監督した36本の短編映画を発表した。短編映画だから、短編映画ならば挑戦してみたいと、映画未経験者や普段映画に関わらない異なるバックグラウンドのクリエイターが集まり、新しい視点やアイデアが生まれる場となっている。

Season1~4 参加監督(五十音順)
Azumi Hasegawa/阿部進之介/安藤政信/井樫彩/池田エライザ/枝優花/GAZEBO/紀里谷和明/Ken Shinozaki/駒谷揚/齊藤工/志尊淳/柴咲コウ/柴田有麿/武正晴/西遼太郎/野﨑浩貴/花田陵/林隆行/針生悠伺/福永壮志/藤井道人/藤原知之/真壁勇樹/松居大悟/三島有紀子/水川あさみ/三吉彩花/村岡哲至/村上リ子/ムロツヨシ/山下敦弘/山田佳奈/山田孝之/李闘士男/渡辺大知

7月5日(金)配信開始となるSeason5には、竹中直人、大橋裕之、榊原有佑、ピウス・マチュルスキス、巖川虎太郎、十川雅司、Season6には小栗旬、浅野忠信、Season7には加藤浩次、加藤シゲアキの参加が決定した。

『MIRRORLIAR FILMS Seaosn5』配信スケジュール
7月5日(金) 『変哲の竜』
7月12日(金) 『たてこもり』
7月19日(金)『NAIKU』
7月26日(金) 『さようなら、あおいの赤いメガネンティティ』
8月2日(金)『駆け抜けたら、海。』
8月16日(金) 『MIMI』
8月9日(金) 『参画屋の仔羊たち』(MLF秋田 地域特別制作作品)






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