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上田竜也が語る“舞台に立ち続ける理由” 「自分の活動がファンの充実感に繋がればいい」

クランクイン! / 2024年8月4日 7時0分

上田竜也

 「公演を重ねる度に100%が150、200%になる可能性があるのが舞台の魅力じゃないかな」。さまざまな舞台作品を彩ってきた上田竜也(KAT‐TUN)は、そう言葉にする。そんな彼が次に出演するのは、名優・佐々木蔵之介が主演の舞台『破門フェデリコ~くたばれ!十字軍~』だ。己の目で見た事しか信じず、未来への重き扉を一人で無理やりこじ開けた、神聖ローマ帝国皇帝・フェデリコ(佐々木)。上田はフェデリコと対峙する息子・ハインリヒを演じる。上田はインタビューで「優等生なイメージのハインリヒよりも、破天荒なフェデリコに共感できるかも」と語った。

■どちらかと言うと僕は破天荒側

――本作への出演が決まったときはどんな気持ちでしたか?

上田:中世ヨーロッパの物語を描いた舞台作品への出演が久しくなかったので、衣装や演出などがどんなものになるのかなという楽しみがありました。フェデリコとハインリヒの親子対決というのも面白そうだと思いましたね。

――主演の舞台が続いていましたが、今回は一出演者として舞台に立ちます。

上田:舞台は主演によって現場やその作品自体の空気感も大きく変わると思うんです。僕が主演を務めるときも、みんなのモチベーションを高めたり、チーム感を強めたりということは意識してやっていました。今回はそういうことをあまり意識しなくてもいい立場なので、好き勝手やらせてもらおうと思います(笑)。

――身を任せて色々とチャレンジしてみようかなという気持ち。

上田:そうですね。

――演じるハインリヒへの印象をお聞かせください。

上田:すごく真面目というか、優等生というイメージが強いですね。破天荒な父親・フェデリコとは真逆のような。

――ハインリヒと共感できる部分はありますか?

上田:どちらかと言うと僕は破天荒側。周りからしたら理解できないことでも自分のなかでは計算して行動しているという点で言えば、フェデリコの方が共感はできるかもしれません。

――フェデリコは100年以上やっても決着しない戦争の無駄に気付き“文通”で戦いを止めたリーダーです。上田さんが一国の王なら、話し合いなどで解決するという手段を取ると思いますか?

上田:どうでしょうね。時代によると思います。今の世の中なら、まず話し合いで解決するでしょうし。ただ、10代の頃から言っていますが、僕は「目には目を、歯には歯を」タイプなんですよ。なので、恐らくあの時代だったら、攻めてくるなら徹底抗戦、和解を求められたら応じる気がします。

――本作は、アクションもあるとお聞きしました。

上田:楽しみです。アクションはエンターテインメントとしての面白さが詰まっているところだと思うので、やるなら、できるだけ派手にやりたいですね。

■「これが正解だ」と思って演じたい

――主演の佐々木蔵之介さんにはどのような印象をお持ちですか?

上田:演技が素晴らしいのは大前提ですが、テレビを見ていてスマートでイケている方だなという印象も受けました。今回の舞台で初共演なので、稽古を重ねていくなかでイメージが変わっていくかもしれません(インタビューは稽古前に実施)。

――役者の先輩である佐々木さんに、芝居についてのアドバイスなども聞いていきたい?

上田:いつもなら相談したいなと思うのですが、今回は対立する立場ですからね。逆に相談しないほうが、いい作品ができるかもしれないと思っています。六角精児さんなど他の共演者の先輩にアドバイスをいただいたほうがいいのかも。とは言え、稽古が進むなかで結局、蔵之介さんにも甘えさせていただくかもしれないですね。

――これまでの作品でも、本番以外での接し方やコミュニケーションが芝居に関係することがあった?

上田:あったかもしれないです。例えば、親友5人グループの一人を演じるときなら、グループのメンバーとご飯に行くなど、より親しくしようとしていました。そうすることによって信頼感も出ると思うんですよね。だから、今回は蔵之介さんと仲良くし過ぎてしまうと、それが本番でも出ちゃう気もして。

――いつもは先輩によく相談をするとのことですが、どういうことを聞くことが多いですか?

上田:芝居って、自分が思っていたものと演出家の方が思い描いているものが違う場合もあるんです。そんなとき、基本的には演出家の方のディレクションに沿ってお芝居をしますが、どうしても納得できないときもあって。そうなると、もうお互いのエゴのぶつかり合いになっちゃうんですよね。それを解消するためには、第三者の方に意見を聞くのが1番フラットだと思っていて。そんなときに先輩方に話を聞いてもらうことが多いですね。

――ちゃんと納得してから芝居がしたい。

上田:そうですね。納得していないのに芝居をやるのは、ちょっと気持ちが悪いというか。自分が最初に思っていた芝居と違ったとしても、やるんだったらちゃんと「これが正解だ」と思って演じたいんです。その正解を導くために周りの意見を聞いて、気持ちを解消しています。

――本作では佐々木さんを始め、芝居では初共演の方も多い気がします。上田さんは初めてご一緒する方とは、どんなコミュニケーションを取っていますか?

上田:初対面だからどうしようと考えたことは、あまりないですね。相手が心を閉ざしているのに無理やりコミュニケーションを取っても、あまり意味はない気がしますし。ただ、初めて共演する方と話すときでも、緊張せず話せるタイプだとは思います。共演する方からは「最初は怖かった」とよく言われますが(笑)。

――例えば、主演のときだったら積極的に自分から話しかけていくことは?

上田:悩んでいる人がいたら声をかけようかなと思います。ただ、一人で考えたいタイプの方もいるじゃないですか。だから、空気を読んだうえでどう接するのかを考えます。

■ファンは第1に考えるべき存在

――本作だけでなく、さまざまな舞台を経験されてきた上田さんが思う、舞台ならではの魅力を教えてください。

上田:舞台って、アクシデントが起きることもありますし、セリフの言いまわしが回数を重ねるごとに変わることもあるんです。そういう意味では、毎回同じことができない、起きないのが舞台ならではの魅力じゃないかなと思います。初日が明けてからどんどんクオリティーが上がっていく可能性があるんですよね。もちろん初日から100%を出しますが、公演を重ねるごとに150、200%を超えるかもしれないのが、演じる側としても面白いです。同じセリフを言い続けるので、初日と千秋楽を見た方は「表現の仕方や言い方が変わっている!」という楽しみ方もできると思います。

――ドラマや映画などの収録なら、それこそアクシデントが起きたら撮り直しになるけれど、舞台はそういう訳にはいかないですもんね。

上田:そうなんです。アクシデントが起きたとしても成功を収めるにはどうすればいいのか、みんなでフォローし合うんです。それも舞台の醍醐味だと思いますね。

――今も定期的に舞台に立っているのは、そういう楽しみや刺激を味わいたいから?

上田:もちろんそれもありますが、見に来てくれる方々に何かを持って帰っていただきたいという気持ちがあるんです。それが楽しかった、面白かったでもいいですし、重たいものが突き刺さったでもよくて。とにかく見ていただく方々に刺激を与えられたらと思って、舞台に立ち続けています。逆に「意味が分からなかった」という感想だけで帰っていただくわけにはいかないと思っています。せっかくお金を払って来てくださる方に、申し訳ないですから。

――今のお話もそうですが、上田さんはファン思いというイメージがあります。そんな上田さんにとってファンはどういう存在ですか?

上田:何と言えばいいのか分かりませんが、とにかく第1に考えなきゃいけない存在です。自分が仕事をするうえで、どうしたらファンの方々がワクワクして応援してくださるのかは常に意識しないといけないと思っていて。自分の活動が、ファンの方々の充実感に繋がればいいなと思っています。舞台もライブも含めてすべての活動は、見てくださる方々に楽しんでいただくためにやっているので、僕にとってファンは、第1に考えなきゃいけない存在ですね。

(取材・文:M.TOKU 写真:上野留加)

 舞台『破門フェデリコ~くたばれ!十字軍~』は、東京・PARCO劇場にて8月6日~9月1日、愛知・Niterra日本特殊陶業市民会館 ビレッジホールにて9月7日~8日、大阪・森ノ宮ピロティホールにて9月11日~16日、福岡・久留米シティプラザ ザ・グランドホールにて9月21日~22日上演。

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