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柄本佑、世間のイメージ覆す“新たな道長”を語る「根本は“三郎”であり、家族を思うパパ」

クランクイン! / 2024年8月18日 20時46分

大河ドラマ『光る君へ』第31回「月の下で」より

 2024年大河ドラマ『光る君へ』(NHK総合/毎週日曜20時ほか)。本日第31回が放送され、いよいよまひろ(吉高由里子)が『源氏物語』の執筆を開始し、物語は新たなステージに入っていく。一条天皇(塩野瑛久)に献上するために物語を書くことを頼んだのは、何を隠そう“ソウルメイト”である藤原道長(柄本佑)。世間的イメージとは異なる『光る君へ』の道長だが、柄本はどんな思いで『光る君へ』の道長を演じてきたのか。ここまで共に平安の世を歩んできたまひろ、そして吉高由里子に抱える思いとは。

■世間のイメージとは異なる道長像「のんびり屋の三男坊」

 撮影前には、藤原道長について「ちょっとヒールな要素のある人物」と感じていたという柄本。しかし本作の“道長”を演じる上で「のんびり屋の三男坊」な“三郎”(道長の幼名)だったころの道長を大切にしているという。「政治のトップとして意見しなければいけなかったり、謀(はかりごと)をしたり……まひろとの約束(=民のための政)を果たすために、娘の彰子(見上愛)を入内させたり。だんだん今までの道長と乖離(かいり)した部分が現れてきていたのを演じながら肌で感じて、やっぱり道長は、今は高い地位にいるけれどもともとは“三郎”で。そういう人間性みたいなところってやはり変わらないと思うし、最近になってより意識するようになっています」と明かす。

 とはいえ、ステレオタイプなイメージとはかけ離れている『光る君へ』の道長。SNSなどではその描き方に議論もある。「僕らは書かれてきたものをやってるだけだけど」としつつも、「最初の打ち合わせの時に、いわゆる道長像というものじゃない道長を描きたい、新たな“道長”を描きたいという話があった」と明かした柄本。「大石(静)さんの台本には、強度というか、説得力がしっかりとある。最初から信頼して、100%台本に書かれている道長像をやろうと思って出発しているので、そこに関しては何の疑いもない。いろいろな意見があるっていうのは、割にいいことだなって思うので、素敵なことじゃないかなと思います」と道長役として力強く語った。

 ここからは、道長の娘・彰子の女房として内裏で仕事をしていくまひろ。彼女が内裏に上がることで視聴者が気になるのは、道長を巡る源倫子(黒木華)・源明子(瀧内公美)との“四角関係”ではないだろうか。第28回では、床に臥せた道長の頭上で倫子と明子が静かに火花を散らすシーンも見られたが、まひろの出仕によってなにか動きがあるのか気になるところだ。柄本は「昨日もそこ関連のシーンを撮ったんですけどね。鈍感ですよ、道長くん。やらかしてますから(笑)」とコメント。「それこそ、“三郎くん”のちょっと悪いとこでもあるのかもしれないけど、そんなところを大事にしています。自分なりには非常に楽しみながらやっている部分でもありますね」。

■政治的思惑で依頼した『源氏物語』――すべての根本は「めっちゃパパ」

 色恋のもつれも楽しみなところだが、やはりここからの見どころといえばいよいよ誕生する『源氏物語』だ。第31回では、道長の依頼によりついにまひろが『源氏物語』の執筆を開始する。そこには、娘・彰子のもとに一条天皇のお渡りを増やしたいという政治的思惑があった。柄本は、実際に演じてみて「今思うと、もちろん政治的な考えもあるけれど、やっぱり自分の家族の幸せを思ってお願いしに行ったなっていう感じがします」と慮る。「(道長は)まひろの前では、他の人に見せられないような顔や、情けなさを出せる。すがるような思いで『一条天皇が彰子のところに行ってくれないんだ、なんとかしてくれないか』って相談できるのもまひろしかいないし、弱いところをしっかり出せる」と2人の関係を分析した柄本。「(道長は)非常にパパしてます。政治に繋がっていると言うか、もうめっちゃパパしてたような気がします」とお茶目に語った。

 道長は『源氏物語』の“最初の読者”となるが、演じる柄本はどう感じていたのか。「道長としてはやっぱり非常に不安なところがあって。きっと冷静には読んでないと思う。『これ、一条天皇に渡すんだよな』みたいなところも考えていたりするから、不安でいっぱいだったと思います」と振り返りつつ、今では「『源氏物語』を書いているまひろの作家としての才は最高に認めています」と分析した。

 『光る君へ』での道長とまひろの関係は、恋人でも夫婦でもビジネスパートナーでもなく“ソウルメイト”であるとされている。柄本にとって今作でのソウルメイトとはどんな存在であるか問うと「それは最初の頃から変わっていないんですけど、さらけ出せる人っていうのかな。愛し合うということにしても、憎み合うということにしても……極端な話、本気で決別できる相手。中途半端な間がないっていう印象ですかね」と語っていた。


■『光る君へ』後半の吉高由里子は「マジで、超紫式部!」影響し合う2人

 まひろを演じる吉高由里子とは、本作同様大石静が脚本を務め、2020年に放送されたドラマ『知らなくていいコト』(日本テレビ系)でも共演した柄本。吉高の“凄み”を柄本はどう評価するのか。「やっぱり懐の深さ。まひろと道長のやり取りで、大石さんが書かれる台本の中でセリフのない部分に対して、こういう風な表情をされるんだ、みたいな新たな発見があって。もちろん大石さんが導いてくださってるところもありますが、(吉高と)演じることでさらに具体的になった時に、新たな発見がある。まひろと2人の長いシーンなんかは、本当に引っ張っていってもらってるというか、導かれてるというところが非常に大きいと思います」。

 ここからの『光る君へ』では、柄本が驚嘆する吉高由里子のシーンが続くという。「もう今撮影してるところでは(『源氏物語』を)バシバシに書いてるんですけど、めっちゃ紫式部ですよ。マジで、超紫式部! 1番最初に見た時、その時は立ち姿だったんですが、内裏に入って、女房装束をお召しになって、やっぱり非常に美しいななんて思ったんです。それ以上に、スタジオに入ったら吉高さんが座って筆の練習してたんですよ。え、式部じゃん! と思って」と興奮気味に語ってくれた。

 「どんどん奥が深くなっていっている感じがします。まひろは本気で『源氏物語』に取りかかっている。その表情と目線との芝居のやり取りの時は、ちょっと気を抜いたら道長くんがタジタジになっちゃうぐらいの強さですね。とってもすごいことになっているような気がします」と柄本。吉高の“強さ”に柄本自身も影響を受けているという。「2人の関係値がちょっと変わってくるので、今までの『離れている時間が2人の思いを強めるのさ……!』みたいなこととはまた違う。内裏に入られて、距離もちょっと近くなって。今までとはまた違ったソウルメイトの形だからこその信頼関係と、今まで築いてきたものがより強固になってるなっていう印象があります」。

 ついに『源氏物語』を書き始めるまひろと、さらに権力の頂に近づいていく道長。関係は変われどもさらに強まっていきそうな2人のソウルメイトとしての絆に、後半も目が離せない。(取材・文:小島萌寧)

 大河ドラマ『光る君へ』は、NHK総合にて毎週日曜20時ほか放送。

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