井浦新、水原希子、永瀬正敏ら共演『徒花‐ADABANA‐』場面写真一挙解禁! インスパイアアルバム発売決定
クランクイン! / 2024年9月5日 18時0分
井浦新主演の日仏合作映画『徒花 ‐ADABANA‐』より、もう1人の自分“それ”と相対する新次(井浦)の姿などを捉えた場面写真が一挙解禁された。また、akikoが本作の世界観を受けてプロデュースしたインスパイアアルバム “満たされた空虚”が、10月2日リリースされることが決まった。
本作は、甲斐さやか監督が20年以上をかけ構想し書き上げ、満を持して映画化されたオリジナル作品。ウイルスの流行で人口が激減し、延命措置として上層階級の人間だけに全く同じ見た目の“もう1人の自分「それ」“の保有が許された世界を描く。井浦のほか、水原希子、三浦透子、斉藤由貴、永瀬正敏が出演する。
国家により、ある“最新技術”を用いて【延命治療】が推進された、そう遠くない現代。一定の階級より上の人間たちが病に冒されたとき、全く同じ見た目の自分である“それ”が提供されたら? そして、病の身代わりになってくれたら?
本作は75年の歴史を有するフランスの国立映画映像センターCNCの対象作品となった。これまで深田晃司監督『淵に立つ』『よこがお』や早川千絵監督『PLAN75』等が選出されている。
この度解禁された場面写真は、死が身近に迫る新次(井浦)が戸惑いながらもついに「それ」と対面する場面や、新次をケアする臨床心理士まほろ(水原)がどこかうつろな目をしてたたずむ姿をはじめ、海辺で知り合った謎の「海の女」(三浦)や新次の母親(斉藤)、医師の相津(永瀬)の姿が捉えられている。
自分と全く同じ姿をした「それ」と対面し、その存在にのめり込んでいく新次の行先はー。現実と記憶のはざまにいるような、危うさを秘めた場面写真となっている。
akikoがプロデュースしたインスパイアアルバム “満たされた空虚”は、生命について、存在について、深淵なテーマを問いかけるこの作品にインスパイアされ生まれた。
劇中でも使用されている「亡き王女のためのパヴァーヌ」にオリジナルの英語詩を乗せた歌唱曲とポエトリーリーディングをはじめ、ジャズ・スタンダードとして人気の高い「Yesterdays」、70年代屈指の名曲「Both Sides Now」のカバーVer.と共に、アルバムの世界観と呼応する書き下ろし曲を含めた全9曲を収録。本作のキャスト陣である水原希子、三浦透子、甲田益也子もポエトリーリーデイングで参加。甲斐さやか監督とakikoが共同で作り上げた詩の朗読は、映画の世界観を美しく反映している。ジャケット含め、ブックレットの写真は、永瀬正敏による撮影となっている。
映画『徒花 ‐ADABANA‐』は、10月18日より全国順次公開。
※akikoからのコメント全文は以下の通り。
【akiko コメント】
新型コロナウィルスという、未曾有のウィルスが世界を震撼させ始めた2020年春、私は彼女からあるプロットを受け取りました。たった数枚のページに収められたそのプロットには、まるで当時のパンデミックを予感していたかのような、近未来のストーリーが綴られていました。
彼女―甲斐さやかは才能溢れる気鋭の映画監督/脚本家であり、私にとっては長年の大切な友人でもあります。小説家や映像クリエーターとしても活躍する彼女の類まれなるセンスと才能は、初の長編映画『赤い雪 Red Snow』において世界に知られることとなり、名だたる映画祭や関係者の間で常に注目を集めてきました。私もその才能に魅せられた1人であり、彼女の作り出す世界を尊敬の眼差しを持って見つめてきました。
聞けば彼女はそのプロットを何年も前に書いたと言います。しかし「パンデミックなんて想像できない」という理由から周りの評判は芳しくなく、映画化に踏み切るのをためらっていたと言うのです。しかし私は否応なく心を揺さぶられ、この作品は今すぐ形にすべきだと伝えました。世界が、手遅れになる前に。
それほど強烈な印象を残したこの『徒花‐ADABANA‐』という作品に、音楽プロデューサーとして関わらせていただけたことはとても光栄なことであり、心から嬉しく思います。この映画の中には、私が普段から持っている思想のような、哲学のようなエッセンスがたくさん詰まっています。
そんなエッセンスを、国内外の素晴らしいミュージシャンとともに音にしたのが本アルバムです。「存在と無」について、また「時間」について、これまでも度々音楽作品として残してきましたが、『徒花‐ADABANA‐』でクローズアップされた監督との共通認識に改めて向き合い、これまでとはまた違う角度から表現しました。
劇中、モーリス・ラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」が流れるシーンがあります。この映画にも何か通じるものがあると感じ選曲しました。決して喜劇ではないけれど悲劇ではなく、陰鬱でいて美しく、繊細であると同時にダイナミックであり、明暗や善悪を超えた先にある命題について語っているように感じるからです。
個人的にも大好きなこの曲を、本アルバムでは英語の詩をつけて歌ったものと、水原希子さん、三浦透子さん、甲田益也子さんという3名の素晴らしい俳優のみなさんが美しい朗読を披露してくださったもの、2つのバージョンで収録しました。またブックレットには、今回、演じ手と撮影(写真)という二刀流で活躍してくださった永瀬正敏さんの写真を使わせいただきました。映画での演技に心を奪われただけでなく、みなさんがやはり一流の表現者であることを、改めて思い知らされました。
映画『徒花‐ADABANA‐』は、本質的なものを抉られるほど美しく描いた、一生心に刻まれる作品となりました。
その圧倒的な世界観の余韻に浸りながらこのアルバムを味わっていただけたなら、またその逆も、どちらもとても光栄なことです。
いつかどこかで、この映画に出会っていただけたら嬉しいです。
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