日向坂46富田鈴花・高橋未来虹が明かす、自身のポジション&4人の卒業メンバーへの思い
クランクイン! / 2024年9月19日 19時0分
日向坂46が波に乗っている。8月には四期生11人が日本武道館で3日間にわたり、単独ライブを開催。今月7日、8日にはグループにとって大きな挑戦だった宮崎県での「ひなたフェス2024」を成功させた。11月からは全国ツアーをスタートし、ファイナルでは、昨年から目標に掲げていた東京ドーム公演2daysを行う。
加速度的に勢いを増していく中で、新たにリリースするのが、12thシングル「絶対的第六感」だ。表題曲メンバーの二期生・富田鈴花、三期生・高橋未来虹に、選抜メンバーとして活動することへの強い思いや、このシングルをもってグループを卒業する4人のメンバーへの思いを聞いた。(高橋の高は正式には「はしごだか」)。
■MVでは“親しみを感じられる日向坂46メンバーの日常”をテーマに
――高橋さんはグループ加入当初から富田さんのことを「推しメン」と。今も変わらずですか?
高橋:変わらずです。ラブコールは伝わってるはずです。
富田:こんなにずっと好きでいてくれるファンの人、なかなかいないです(笑)。
高橋:ファンの人(笑)。
富田:アイドルを7年やってると、どこかのタイミングで推しメンじゃなくなっても全然おかしくないのに、そういうのが全然なくて。こんなに一途な子は初めて。うれしいです。
――高橋さんから富田さんへの変わらない愛が分かったところで、12thシングル「絶対的第六感」について伺います。初めて曲を聴いたときはどんな印象を持ちましたか?
富田:イントロがあるのとないのとでは曲の雰囲気が変わると思うんですけど、出だしから歌で見せていくスタイルなんだ、と。ラテンっぽい曲調もあって、これまでのカッコ良さとはまた違った、おしゃれな雰囲気を出せる曲なのかなと思って、振り付けがどうなるのか楽しみでした。
高橋:私はカッコいい曲をパフォーマンスするのが好きなので、こういう曲調が表題曲として頂けたことがうれしくて。ダブルセンターの正源司(陽子)、藤嶌(果歩)でこのカッコいい曲をどう作り上げていくんだろうと楽しみになりました。
――MVでは親しみを感じられる日向坂46メンバーの日常をテーマに、年齢別に分かれた5つのグループで撮影されたそうですね。
高橋:私は上村ひなのと小西夏菜実とのチームだったんですけど、“女子高生の放課後”をテーマに撮影しました。ショッピングモールでアイスを食べたり、ゲームセンターで遊んだり、TikTokを撮ったり。私は高校時代、実際にはゲームセンターに行ったり、SNSの動画を撮影したりした経験はなかったんですけど、そこは小西がリードしてくれたかな(笑)。
――富田さんは、佐々木美玲さん、丹生明里さん、松田好花さんを乗せてドライブしていました。
富田:私たちは“車に乗って中華を食べに行く”っていう設定だったんですけど、私の車と同じ「ジムニーシエラ」を用意していただいて。メンバーを乗せて運転するのは初めてだったので緊張しましたけど、前日にはちゃんと練習をして、安全第一で挑みました。
■「次に入らなきゃ、チャンスはもうない」選抜入りへの思い
――今回はグループ初のダブルセンターで、四期生の正源司陽子さんと藤嶌果歩さんが務めます。
富田:陽子とかほりん(藤嶌)は似てるようで似ていない2人。よく対照的な2人を“月と太陽”と表現したりしますけど、そういう意味ではどちらも“太陽”。2人ともポジティブなオーラを持っています。
――似ていない部分で言うと?
高橋:正源司は“少年”で、かほりんは“女の子”という印象です。2人とも太陽みたいに元気いっぱいなんですけど、2人がそろうと、陽子がはしゃいで、かほりんはそんな陽子を優しく見守っていて。かほりんは若いんだけど、落ち着きがあるんです。
――富田さんは前作に続いて、3列目のポジション。ブログでは選抜入りへの感謝とともに、「より良い姿をお見せしたかったなぁという気持ちでもあります」とつづっていました。
富田:私はどのポジションであっても、自分の良さを出せるタイプではあると思っているんです。それは強みでもありますけど、同時に“ここだからこそ”というポジションを見つけるのが難しいとは思っていて。例えばセンターになったときに100%魅力が開花するメンバーもいるし、フロントの華やかさもたくさん見てきました。だからこれからもそういうポジションを諦めずに目指していきたいです。ファンの方もフロントになると喜んでくださるので、踊ってみたいとずっと思っています。
――高橋さんは、前作はアンダーメンバーの「ひなた坂46」でしたが、今作では選抜入り。ブログには熱い思いをつづっていました。
高橋:前作から選抜制になって、はじめは選抜に入れなかった悔しさの方が大きかったんですけど、ひらがな(ひなた坂46)のセンターに選んでいただいて、制作やライブのリハーサルをしていく中で、頂いた場所がチャンスだと思えたんです。もし次の機会に私が選抜に選ばれたのなら、ひらがなのチームにも光が差す。だから11枚目の活動の期間、「次に選抜に入らなきゃ、チャンスはもうないだろう」という気持ちで臨んでいました。特にひなた坂のライブには、先を見据えて懸けていた部分はあります。
――「11th Single ひなた坂46 LIVE」では高橋さんの気迫が伝わってきました。
高橋:先頭に立つ身としてどう行動するかで、ひらがなの未来が変わっていく。そんな背負いすぎなくらいのプレッシャーを自分にかけて臨んでいました。それくらいの負荷がある方が頑張れるタイプなんです。もちろんみんなに助けてもらいながら。
だから今回の選抜発表では、今までだったら「絶対に自分の名前は呼ばれないだろう」と諦めていたかもしれないけど、ライブを乗り越えたことによって、少し自信が付いて「呼ばれる可能性もあるかもしれない」とわずかな期待は抱けて。だから本当に自分の名前が呼ばれたとき、今までだと自分に自信がなくて、「どうして自分はここのポジションなんだろう?」と探りたくなってしまうところがあったんですけど、今回はちゃんと素直に「うれしい」という感情になれました。
――ブログに「11枚目期間の私、頑張りました」と書かれていて、そんな風にはっきり言えるのは素晴らしいと思いました。
高橋:初めてと言っていいくらいに断言できたというか。「頑張ったよ」と人から言われても、「そんなに頑張ってないですよ」って言っちゃうタイプなんですけど、先輩メンバーも少ない中で公演を終えられた自分をちゃんと認めてあげられたかなと思うので、そう書くことができました。
――富田さんはそんな高橋さんをどう見ていましたか。
富田:頼もしすぎました。未来虹の姿は、これからアイドルになる子や、今悩んでいるアイドルの子にとっても未来を示せる結果だったと思います。悩んでいる姿をたくさん見ていたし、思いを一緒に抱えたりもしていたので、私の夢も叶ったような気持ちでうれしかったです。ひなた坂のライブは、やりたいことが100%できていると、私から見ても思えるもので、そんな瞬間を見届けられてよかったです。
高橋:2日目の公演は卒業セレモニーもあったので、全メンバーいたんですけど、終わった後に実際に聞かれたのを覚えてます。ぎゅーって抱き締めてくれて、「やりたいことは全部できた?」「できました」って。2人で泣いちゃった(笑)。
富田:めっちゃ泣いたよね。それだけいろんなプレッシャーがあったと思うんですけど、最後のスピーチなんて、本当にしっかり自分の言葉で話していて、肝の座り具合に驚きました。私だったら、一発何か言ってやろうとか思っちゃうんですけど(笑)。
高橋:ハハハ(笑)。
富田:ライブの最後に、すごく胸に来る言葉であれだけ話せるのは頼りがいしかないです。本当にすごいです。
――高橋さんは、今の富田さんの話を聞きながら、ちょっとウルウルきていましたが。
高橋:途中、泣きそうでした。危なかった…。
■4人同時の卒業発表 卒業までに舞台『あゆみ』をみんなで観たい
――今回のシングルでは、一期生の加藤史帆さん、東村芽依さん、二期生の丹生明里さん、濱岸ひよりさんが4人同時に卒業するという驚きの発表がありました。このことを聞いたときにはどう思いましたか。
富田:一期生さんと私たち二期生は、ひらがなけやき(けやき坂46)から始まって、改名もあって、グループの歴史の中でも密度の濃い時期を共に過ごしてきたので、本当に家族以上の存在でした。だから発表から時間が経っても寂しい気持ちが大きくて。これまでの卒業ではそのメンバー1人の幸せを願うばかりでしたけど、4人同時となると、ひらがなけやきと日向坂の思い出が蘇ってきて、本当にすてきなものだったんだなと改めて感じています。
高橋:先輩の卒業も何度か経験してきて、まさか4人同時っていうのは想像していなかったんですけど、シングルごとに卒業発表を覚悟しているところはあります。
アイドルのオーディションを受ける理由はさまざまだと思うんですけど、三期生はみんな坂道グループが大好きで入ってきた子しかいなくて。だからこそ先輩たちがご卒業されていって、自分たちが引っ張っていかなきゃいけない立場になることに不安もあります。でもまずは長い間、アイドルとして活動されてきた4人に心からお疲れさまでしたと伝えたいですし、寂しい気持ちも大きいですけど、お別れの瞬間は日向坂らしく、温かく背中を押せたらと思っています。
――卒業発表はありましたが、まだしばらく一緒に活動する期間はあります。4人が卒業するまでにやっておきたいことはありますか。
高橋:全員がそろった状態で、できるだけ多くのステージに立ちたいです。私は加入してから、コロナでなかなか活動できなかったり、休業されるメンバーもいたりして、全員がそろうライブがいかに貴重か、そのありがたみを知ったんです。だから、みんながいるうちにステージを重ねて、私たちとファンの皆さんとの思い出をたくさん残せていけたらなと思っています。
富田:私は舞台『あゆみ』をみんなで観たいです。これずっと言ってるんですけど、何かの企画で、出演した全員でもう1回観たいっていう願いがあります。思い出を振り返って、すてきだったなって終わりたいんです。笑える思い出話もたくさんあるので、爆笑する姿を皆さんと共有できたらなんて思ってます。
――たびたび話題にも上がっていた『日向坂で会いましょう』の企画で。
富田:やりたいですけど、できるかな。
高橋:私も観たい!
富田:大爆笑だと思います。お腹抱えて笑っちゃう(笑)。
――実現できたら、若林さんのリアクションが楽しみですね。「舞台『あゆみ』どうなってんだよ!」と。
富田:若林さんにも、ついに観ていただきたいです(笑)。
(取材・文:堀タツヤ 写真:山田健史)
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