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勝地涼「僕の半分は宮藤官九郎さん」 “前髪クネ男”から11年、自身の強烈イメージに悩んだ時期も

クランクイン! / 2024年11月4日 7時0分

 そんなとき、以前は「悔しい」という気持ちもあったというが、今は「もはや嫉妬という気持ちはないんです。もちろん、全部の作品に出られるのならば出たいという欲はありますが、そういうことでもないのかなと。例えば『季節のない街』(ディズニープラス・テレビ東京)を見ていましたが、純粋にファンというか、すごいと感じて。だから今回も出演者でありながら、客観的にも楽しみたいです」と目を輝かせる。

 勝地から見る宮藤作品の魅力について「面白おかしくストーリーや人物を描くのですが、どこか社会問題を入れるというか、風刺が効いている。しっかり現代を切り取っているところがすごいなと思います」と語ると、『主婦 米田時江の免疫力がアップするコント6本』についても「今作はコントであり、台本を読んでいるときはゲラゲラ笑っていたのですが、どこか切なくなる要素も感じるんです。ただ面白いだけじゃない」と奥行きのあるコントになるという予感があるという。

■敬愛する森山未來、永山瑛太からの言葉「勝地はイカれている俳優」

 「そこまでたくさん出ているわけではない」という宮藤作品。それでも連続テレビ小説『あまちゃん』(NHK総合ほか)の“前髪クネ男”のインパクトは強烈で、今でもその話をされることが多いという。

 そして強烈なキャラクターは勝地のパブリックイメージを作り上げていく。勝地は「正直20代後半ぐらいは、コミカルなイメージを持たれることについて、武器でもあるけれども、そのイメージがつき過ぎるのはどうなのかな」と悩んだ時期もあったという。

 しかし今は「自分からそちらに寄って行くわけではなく、求められるのならばやればいい」という意識に変わった。こうした悩みは、俳優の仲間ともよく話すという。「この仕事を始めるとき、人に知ってもらいたいという思いがあった。その通りに『勝地ってこういうキャラだよね』と知ってもらえることって、すごいことなのかもしれない。自分にしかできないことを突き詰めていくことが大切だと確認し合ったところです」。

 また勝地が尊敬する俳優の先輩からの言葉も、背中を押してくれたという。それは2001年に放送された連続ドラマ『さよなら、小津先生』(フジテレビ系)で共演した森山未來と永山瑛太(当時はEITA)だ。

 「未來くんは僕が15歳のときからの付き合いで、絶対僕のことは褒めてくれないんです。でもこの間会ったとき、いろいろ話をしたあと『勝地はもう“勝地”ってジャンルでええんちゃうか』と、僕の目も見ずに言ってくれたんです。一定のイメージがつくことの怖さもありますが、別にいいのかなと思えるようになってきました。とてもうれしかったです」。

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