西垣匠、『ドラゴン桜』以来3年ぶり日曜劇場に 神木隆之介&宮本信子から学ぶこととは
クランクイン! / 2024年11月6日 16時0分
神木隆之介が主演する日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』(TBS系/毎週日曜21時)で、主人公・玲央(神木)の後輩ホストのライトを演じる西垣匠がオフィシャルインタビューに答え、神木との撮影の様子や役柄の見どころについて語った。
本作は、1955年からの石炭産業で躍進した長崎県・端島と、現代の東京を舞台にした70年にわたる愛と友情、そして家族の壮大な物語。
■神木や宮本信子との共演で良い緊張感
――出演が決まったときの感想を教えてください。
西垣:本当に素直にうれしかったです。塚原あゆ子監督とは、映画「わたしの幸せな結婚」以来またご一緒できることが光栄、全力でお力添えできればという気持ちです。日曜劇場枠への出演に関しては、家族や周りからも「すごいね」と、多くの方からも温かいリアクションをいただいています。
――日曜劇場は『ドラゴン桜』以来、3年ぶりですが心境の変化は?
西垣:当時はまだ俳優としてデビューしたばかりで、今思えばまだ日曜劇場の偉大さに気づいていなかったなと。とにかく大きな作品に出られるという感覚でしたが、3年が経ち、改めてその重さを実感するようになりました。
――当時より自信がつきましたか?
西垣:自信はあまりないですね(笑)。当時はカメラが回っていないときも緊張していたのですが、そういうことはなくなりました。今では撮影現場での動き方もわかってきましたし、自分のペースで進められるようになったので、前よりも落ち着いてお芝居に取り組めるようになったと思います。
――脚本の野木亜紀子さん、塚原監督、新井順子プロデューサーのチームでのプレッシャーはありましたか?
西垣:プレッシャーよりも、作品に参加できるうれしさの方が大きいです! 撮影の前日は緊張で少し寝つきが悪くなることがありますが、それはどの作品でも同じかもしれません。自分が何を求められているのかを考えるようになり、そのプレッシャーをある意味楽しめていると思います。
――実際に撮影に入ってみていかがですか?
西垣:神木さんや宮本信子さんとの共演は、いい緊張感をもたらしてくれて。なかなか共演できない方々なので、気持ちを引き締めて撮影に臨んでいます。大人になって日常生活で緊張することはなかなかないことなので、この経験はありがたいなと感じています。
■「神木さんはさすが」意外と難しい“自然体”演技
――演じている役どころについて教えてください。
西垣:僕が演じるのは神木さんふんする玲央の後輩で、ライトというホストの役です。玲央は力の抜けた感じが絶妙で「こういう人、いるよな」と思わせる雰囲気を神木さんがお芝居で醸し出していて、さすがだなと。そんなゆったりとした玲央とは対象的に、僕が演じるライトは明るくおしゃべりな性格。クランクインの日は、歌舞伎町の階段でただスマートフォンを見ながらしゃべるというシーンだったのですが、監督からはキャラクターを作るというより、自然体で演じてほしいと言われました。
若者がスマートフォンを触りながらしゃべるときに、会話にだけ集中するわけではないから話が途切れ途切れになることがあると思うのですが、それを表現したいと。僕もそうやって友達と話すことがありますが、普段やっていることをいざ役で求められると、意外と難しいのだと気づきました(笑)。
――役柄で特に意識していることはありますか?
西垣:玲央もライトも売れないホストなので、外で女の子に声を掛けて営業をするしかないのですが、人気ホストのようにギラギラしたハングリー精神は持っていないんです。内藤秀一郎さん演じるミカエルは、同じホストクラブのNo.2なのでとてもギラギラしているのですが、一方僕たちはぼーっと生きている感じ。現代の若者らしい部分も意識しながら演じています。
――役を通してホストという仕事を体験してみていかがでしたか?
西垣:ホストの皆さんはメンタルが強いなと思いました。第1話で女の子に声を掛けて振られるシーンがあるのですが、それが日常茶飯事なんですよね。もし自分だったら、無視された瞬間に心が折れちゃいそうだなと(笑)。
――ご自身はホストには向いていないと?
西垣:はい、そう思います(笑)。
■本物のホストから“声かけテクニック”伝授!
――ホストの方が撮影現場に監修として来ていたと聞きましたが、参考にしたことは?
西垣:道行く女性への声のかけ方を教えてくれました。「君、可愛いね」と声を掛けるだけでは、女性にすぐにホストだとバレて振り向いてもらえないというアドバイスをいただいて。もっと自然で、確実に振り返ってもらえるテクニックを教わりました。例えば「お姉さん、久しぶり」「お姉さん、ハンカチ落としたよ」といったフレーズです。これは実際に効果があるんだそうです!
――撮影現場の雰囲気や、神木さんとのやり取りで印象に残っているエピソードはありますか?
西垣:現場は和気あいあいとしています。端島パートでは重たいシーンもあるかと思いますが、神木さんと僕のシーンは比較的ゆるくて、視聴者の皆さんに和んでもらえるような部分。だからこそ、いつも楽しく撮影しています。実際に歌舞伎町のホストクラブがある場所でも撮影しているのですが、実際に本物のホストの皆さんがいる歌舞伎町を体感することができて、神木さんとその独特の雰囲気をしみじみ感じた日もありました。
――神木さんとの共演で刺激を受けたことはありますか?
西垣:神木さんは1つのスケジュールで二役をこなすので、エネルギーの消費がすごいですよね。時代も立ち振る舞いも異なるので、自分には想像がつかないです。あとは、神木さんと宮本信子さんとのシーンで、僕が先にその場から出て行く場面があったのですが、その後のお2人の会話がすごく自然でリアリティにあふれていて…。まさに「会話とはこういうものだよな」と感じました。撮影後にはモニターでお2人の芝居をこっそり見て、学ばせていただくこともあります。
――本作を経て、俳優としての面白さや難しさについて改めてどう感じましたか?
西垣:役の大小で考えたことはあまりないのですが、いつもどの役でも難しさを感じます。特にこの撮影現場では、自分で考えてやってみたお芝居に「もう少しこうできる」と監督が味付けをしてくださるので、より緊張感があります。神木さんとのシーンでは、話をしていて少し変な間が空いたり、セリフの話し始めがかぶったりしても、それはリアルでも起こることだからということでカットがかからず続くこともあって。そういうドキドキもある楽しい撮影現場です。台本どおりに演技をしているというより、本当に“やり取りをしている”感覚があります。
――監督から言われたことに対して、難しいと感じることはありますか?
西垣:自分が考えていた演技プランと全然違う方向に舵を切っていただくこともあるのですが、そういうときはリクエストに応えられるよう精一杯奮闘しています。一方で、方向性が同じでプラスアルファを求められたときはやはりうれしいですね。それが役をさらに深めるという感覚なのかなと思っています。
■実は元フェンシング日本代表! 俳優として役に立ったことが
――西垣さんは過去にフェンシングの日本代表を務めたことがあるそうですが、その経験が俳優として役に立ったことはありますか?
西垣:フェンシングは相手との間合いを見て、相手が何を考えているかを考え、相手は突けないけれども自分が突ける間合いとタイミングをずっと探す競技なんです。常に読み合っている中で、相手との距離感が一番大事。なので、間合いを見る目は養われたかなと思っています。俳優としても、相手との物理的な距離感もそうですし、声のトーン、言葉遣いなども含めて人間関係の間合いや距離感というものが出ると思うので、そこは活かされているのではないかな。
――最後に視聴者へのメッセージをお願いします。
西垣:この作品は、現代と端島と2つのパートがあって、それぞれがつながりつつも別のドラマのように2度楽しめるところが魅力的。キャストも豪華で、笑いあり涙ありで、脚本が本当に面白いので、純粋に楽しんで見ていただけると思います。今後の玲央とライトのコンビネーションも楽しみにしてください!
日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』は、TBS系にて毎週日曜21時放送。
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