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柳俊太郎、次に演じたいのは“まともな人間”!? 『他人は地獄だ』でイカれた冷徹男を熱演

クランクイン! / 2024年11月15日 7時0分

柳:そこは普段動かない分、動いた時のスピーディーさや普通の人が微妙にやらないような変な動きみたいなものを意識しました。ちょっと違和感が必要だなと思ったんです。後々キリシマの正体が判明した時に、結論を知った上で見るとその違和感の意味に気づくような…そういうアイデアを自分で準備して持っていきました。

――児玉和土監督からはどんな演出を受けましたか?

柳:やっぱり、まずは動かないということ。ちょっと動きすぎということも言われましたね。でも、逆に「ここは動いてほしい」ってところもあって。例えば、焼き肉を食べるシーン。僕の中でキリシマはずっと座っている想定だったのですが、監督からは、お皿を配ったり歩きながら喋ったりしてほしいと言われて「あ、そこは結構人間味を出していいんだ」という印象を受けました。意外でしたが、確かにここでちょっと人間らしさを出すことで後の怖さにもつながるんだろうなって思いましたね。

ホラーだから怖いしスリルもあるし、自分が小さい頃に見ていたらトラウマになるんじゃないかって思うような描写やストーリーがあったりするんですけれど、好奇心旺盛な方にはぜひ見てもらいたい。キリシマも夢に出てきたら、一生引きずるような不気味さがあるので、僕の新たな、イカれた姿をお見せすることもできるんじゃないかなと思っています。

■ケーキに「HAPPY TO HELL」って書いてありました

――本作はずっと緊張感が続くようなストーリーですが、撮影の裏側はどんな雰囲気だったのでしょう。

柳:和気あいあいとしていて、超ゆるかったです。作品自体はすごく緊張感がありますが、現場はいい意味でも緊張感ゼロでした。群馬に泊まり込みで撮影したんですけれど、合宿みたいというか。朝から夜まで撮影して終わったらご飯を食べに行って、部活のような感じです。

あ、それと誕生日を祝ってもらって、現場でケーキを出していただきました。マル(鈴木)もちょうど誕生日が近くて、結構グロテスクなシーンを撮っている最中だったんですけれど、そこでケーキが出てきて…ケーキに「HAPPY TO HELL」って書いてありました(笑)。

――W主演の八村さんの印象やエピソードも教えてください。

柳:すごく気を遣う人で、主役ということもあって、いろいろ盛り上げた方がいいんじゃないかとか、たぶん彼は考えていたと思います。演技に対しても本当にすごく真面目に向き合う人だから、(ユウは)精神的に参る役だし「あまり無理しないで」って思うぐらい気を遣ってくれていましたね。なので、言葉にして言わないですけれど、彼がリラックスできるように僕ら大人チームはフランクにして彼が楽しく自分の芝居を出せるようにサポートしようと思っていたんです。でも、そんなこと考えなくてもよかったかなと思うぐらい堂々とプランを立てて芝居を作ってきてくれたので、頼もしかったですね。

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