M・ナイト・シャマラン監督、盗作疑惑が晴れる
クランクイン! / 2025年1月28日 12時0分
インディペンデント映画の要素を盗用したとして、損害賠償8100万ドルを求めて訴えられていたM・ナイト・シャマラン監督が、自身の主張を認める判決を勝ち取った。
Varietyによるとシャマラン監督は、イタリア出身の映画監督フランチェスカ・グレゴリーニから、Apple TV+のドラマシリーズ『サーヴァント ターナー家の子守』(2019~)において、彼女が2013年に発表した映画『The Truth About Emanuel(原題)』の主だった要素を盗用したとして、損害賠償8100万ドルを求めて訴訟を起こされていたそう。
グレゴリーニ監督は、どちらの作品も、赤ん坊の人形を自分の子どもであるかの様に世話する妄想的な母親と、その妄想に加担する乳母を描いていると主張していたが、シャマラン側弁護士は、『The Truth About Emanuel』公開の何年も前から、脚本家のトニー・バスギャロップがドラマの企画をスタートさせており、番組関係者が映画を参考にしたことは一度もないと反論。また、『サーヴァント』は超自然スリラーであり、エモーショナルな成長ドラマである『The Truth About Emanuel』とは、ジャンルも含めて相違点が多いとしていた。
また現地時間1月15日にはシャマラン監督が自ら出廷し、彼とドラマのクリエイターたちは、訴訟を起こされるまで、彼女の作品を見たことも聞いたこともなかったとし、「明らかに100%誤解だ」と証言。また、登場人物が気絶するシーンなど、グレゴリーニ監督が指摘する相似点について、「我々は何百回もそうしたシーンを観てきた。ヒッチコックは『レベッカ』や『汚名』、おそらく『逃走迷路』でも使った。固有のアイディアじゃない」と述べ、独創的な要素はないと主張したそうだ。
グレゴリーニ監督は、ドラマ『サーヴァント』配信直後の2020年1月に訴えを起こしたが、一旦連邦判事により棄却され、その後2022年に控訴が認められた。これを受け、Appleは略式判決を求めて申し立てを行ったものの、認められず、陪審員による裁判が行われた経緯がある。陪審員は、『The Truth About Emanuel』と『サーヴァント』の最初の3話を視聴したうえで審理を開始、全員一致でシャマラン監督の主張を認める判決を下したという。
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