『浅田家!』ワルシャワ国際映画祭で邦画初の快挙 二宮和也&中野量太監督が喜びコメント

クランクイン! / 2020年10月19日 15時56分

第36回ワルシャワ国際映画祭最優秀アジア映画賞受賞! 映画『浅田家!』(左から)中野量太、二宮和也

 現在公開中の二宮和也主演映画『浅田家!』が、第36回ワルシャワ国際映画祭にて、邦画作品初となる最優秀アジア映画賞(NETPAC賞)を受賞。二宮と中野量太監督が喜びのコメントを寄せた。

 写真家の浅田政志氏が父、母、兄と自身の4人家族を被写体に“家族がなりたかったもの”“家族でやってみたいこと”をテーマにさまざまなシチュエーションのコスプレを撮影したユニークな写真集『浅田家』。映画『浅田家!』は、この『浅田家』と、東日本大震災の津波で泥だらけになった写真を洗浄し元の持ち主に返すボランティア活動に参加した浅田氏が、作業に励む人々を約2年間にわたって撮影した『アルバムのチカラ』を原案に、映画『湯を沸かすほどの熱い愛』(2016)の中野量太監督が独自の目線で紡いだオリジナルストーリー。二宮は、無茶で自由奔放ながらどこか憎めない主人公の政志を演じる。

 『浅田家!』は、第36回ワルシャワ国際映画祭国際コンペティション部門に出品にされ、現地時間10月17日16時30分(日本時間23時30分)からワルシャワ市内の映画館マルチキノにて行われた授賞式で、最優秀アジア映画賞(NETPAC賞)を獲得。同賞は、今年の同映画祭で対象となったアジア映画12作品の中から選出された。ワルシャワ国際映画祭においての最優秀アジア映画賞は、本作が邦画作品では初の受賞となる。

 現地時間10月14日、ワルシャワ市内の映画館マルチキノ(366席)でプレミア上映された際、観客は非常にポジティブな反応を見せ、中には「中野監督にお礼を伝えてください」と言う人も。多くのシーンで笑いが起こっていたという。ある審査委員は、今回の授賞理由について「本作は、現在の混沌とした時代にこそ必要とされる希望に満ちた、非常に感動的で楽しい作品でした。誰もが大きな心を持ち、純粋な夢を決して諦めない、ユニークなある家族の悲しみと喜びの描写が素晴らしく、私たちは最優秀アジア賞(NETPAC賞)を授与いたします。」と述べた。

 ワルシャワ国際映画祭国際コンペティション部門グランプリのこれまでの受賞作は、2004年にアスガー・ファルハディ監督の『美しい都市(まち)』(日本劇場未公開)、2010年にドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の『灼熱の魂』、2013年にパヴェウ・パヴリコフスキの『イーダ』など、後に巨匠となる監督の初期の作品が多く受賞しているという特徴がある。なお、ワルシャワ国際映画祭での邦画作品の受賞は、2007年の吉田大八監督作『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』のフリースピリットコンペティション部門大賞受賞以来となる。

 新型コロナウイルスの影響で残念ながら映画祭に出席できなった主演の二宮と中野監督より、喜びのコメントが発表された。

<二宮和也コメント>

 まずは監督、受賞おめでとうございます! 朝起きて、「最優秀アジア賞を受賞しました」という知らせが深夜に来ていたことを知り、大変驚きました。人から人へ気持ちが伝わったことが嬉しいです。それだけでも嬉しいです。最初から賞を目的として、作品に参加したわけではありませんが、こういった映画祭があるからこそ、世界の人に観ていただく機会があり、世界中にある“家族というものの一つの形”を感じて頂くことができたのかなと思います。賞をいただけたことはもちろん光栄ですが、映画を観た皆さんの感想で、たくさんの方が久しぶりに映画館に行ったきっかけが『浅田家!』だと言ってくれているのを知り、すごく嬉しかったです。色々な価値観の人が集まって一つのスクリーンで同じものを共有できる映画館という場所に人が戻ってきて、お客さんが「よかった」と言ってくれる作品を作れたことが何より素晴らしいと思います。

<中野量太監督コメント>

 この映画が言葉の壁や国境も超えて海外の人にも受け入れられたということがとても嬉しいです。国際コンペティション部門に選ばれた理由も「この苦しい時代だからこそ、こういう映画が必要だ」というものだったのですが、受賞理由も同じだったと聞いて嬉しかったです。この映画は家族の話なので、世界共通だと思いました。東日本大震災の中で苦難にぶつかっても、希望を見つけて乗り越え、前に進むという話なので、世界の方々にも理解をして頂けたんだと思います。日本の映画ファンの方々が、この作品で映画館に帰ってきてくれたというお話を聞いて、世界の映画ファンも帰ってきてくれるきっかけの映画になってくれたらいいなと。受賞理由を聞いて、もしかしたらそういう役目をもった作品なのかもと感じたので、今、上映できていることが嬉しいです。

■ワルシャワ国際映画祭とは

 ポーランドの首都・ワルシャワで開催される国際映画祭。1985年に初開催され、2009年に国際映画製作者連盟公認の映画祭となり、カンヌ、ベルリン、ヴェネチア、ロカルノ、サン・セバスティアンなどと並び、ヨーロッパの中でも重要な映画祭の一つとして知られている。毎年10月の10日間で国内外から選出された約200作品が、コンペ部門と非コンペ部門に分かれ、市内の劇場で公開される。コンペ部門では、新人監督を対象とした1~2部門や革新的で野心的な作品を対象としたフリースピリッツ部門が設けられるなど、他の映画祭では見られない独自のプログラムに注目が集まっている。

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