<2020年女性アイドル>卒業、改名、ライブ中止 激動のコロナ禍1年を振り返る
クランクイン! / 2020年12月30日 8時30分
今年も残りわずかとなった。さまざまな業界がコロナ禍で影響を受けたのは言うまでもないが、ステージからの笑顔とこん身のパフォーマンスで、観客に力を与えてくれるアイドル界も例外ではなかった。相次ぐライブの中止から無観客配信ライブへの移行、メンバーの脱退や卒業、改名によるグループの再出発など、2020年アイドル界のトピックを振り返っていく。
■コロナ禍でライブが中止や順延に
全国的な緊急事態宣言が解除された直後、ぴあ総研は5月29日に「新型コロナウイルスによるライブ・エンタテインメント業界への影響」を発表した。統計によれば、2〜3月の「中止延期等により売上がゼロもしくは減少した公演・試合の総数」は8万5000本で、4〜5月は11万3000本に。また、2月〜2021年1月までの1年間で、43万2000本が該当すると推計されており、入場料金ベースで6900億円もの損失が生まれると試算されている。
アイドル界もこの余波を受けていた。3月7日には東京・国立代々木競技場 第一体育館で開催を予定していた乃木坂46・2期生による公演が中止に。同日18時から、動画配信プラットフォーム・SHOWROOMでの「乃木坂46 幻の2期生ライブ @SHOWROOM」へと切り替えられた。
このほかにも、年度替わりの3月に行われるのが慣例であった成長期限定ユニット・さくら学院の卒業公演は5月29日に振り替えられるも、中止と発表。その後、8月30日に無観客配信形式で開催した。ももいろクローバーZが全国各地の自治体と連携して取り組んできた春の恒例イベント「ももクロ春の一大事」も2021年への順延を余儀なくされるなど、上半期を中心に、各陣営が対応を迫られていた。
■NiziUが大旋風
ライブ中止が相次ぐ寂しいニュースの中でも、2020年の大ヒットとなったのは、日韓合同オーディションプロジェクト「Nizi Project」で誕生したJ.Y.Parkプロデュースの9人組のガールズグループ・NiziUだ。プレデビュー曲「Make you happy」の“縄跳びダンス”は多くの芸能人がダンス動画をSNSにアップするなど話題に。待望のデビューシングル「Step and a step」は初週31.2万枚を売り上げ、「オリコン週間シングルランキング」(12月8日発表)で初登場1位を獲得した。12月25日放送の『ミュージックステーション ウルトラSUPER LIVE2020』(テレビ朝日系)では体調不良のため活動を休止していたMIIHIが出演し、ファンを沸かせた。大みそかの『第71回NHK紅白歌合戦』にも初の出場を控えている。
■ベテラン勢の卒業と改名による再出発も
かつて「アイドル戦国時代」と称されるほどであった2010年代のアイドルシーン。その歴史を築いてきたベテラン勢の卒業も目立った。
2011年8月に結成された乃木坂46を1期生として支えてきた白石麻衣は、1月7日に卒業を発表した。のちに、本来は5月5〜7日に計画していた東京ドーム公演での卒業が予定されていたと公式に発表されたが、コロナ禍の影響を受けて中止に。卒業への動向が注目されていたが、10月28日に無観客配信ライブ「NOGIZAKA46 Mai Shiraishi Graduation Concert 〜Always beside you〜」が開催され、公演中「9年間乃木坂で、たくさんの愛をもらった」と語りステージを後にした。
また、ハロー!プロジェクトのユニット・Juice=Juiceを結成当時から支えてきた宮本佳林も、ハロプロエッグ(現・ハロプロ研修生)から数えてのべ12年間にわたるグループのメンバーとしての人生に終止符を打ち、ソロへ転身。12月10日に東京・日本武道館で開催された有観客ライブ「Juice=Juice コンサート 2020 〜続いていく STORY〜 宮本佳林卒業スペシャル」では、自らの軌跡をたどりつつ「新しい1歩を踏み出し、人間もパフォーマンスも磨いていきます」と今後への決意表明をした。
一方で、メンバーが次のキャリアへ進むかのように、改名により再出発を図るグループもあった。2015年8月に結成された欅坂46は、10月12、13日に行われた無観客配信ライブ「THE LAST LIVE」を経て、櫻坂46となった。グループカラーは緑から白へと一新され、冠番組も『欅って、書けない?』から『そこ曲がったら、櫻坂?』(共にテレビ東京/毎週日曜24時35分)にタイトルがリニューアルされるなど、26名のメンバーは心機一転で新たな活動をスタートさせた。
■下半期にかけて有観客ライブが徐々に再開
ライブの相次ぐ中止を受けて、有料の無観客配信ライブが浸透していった一方で、下半期からは徐々に有観客ライブが再開されつつあった。
各陣営に先駆けて、大規模な会場を開き始めたのがハロー!プロジェクトだった。7月には東京・中野サンプラザから、メンバーが一人一人ステージへ立つ形でカバー曲を歌い上げるツアー「Hello! Project 2020 Summer COVERS ~The Ballad~」を開幕。10月には、モーニング娘。’20、アンジュルム、Juice=Juice、つばきファクトリーが日本武道館に集い「Hello! Project 2020 Autumn ~The Ballad~ Extra Number」を開催した。
さらに、12月18〜20日にかけては、乃木坂46のアンダーメンバー14名によるグループとしては約10ヵ月ぶりの有観客ライブ「乃木坂46 アンダーライブ 2020」が日本武道館で行われるなど、ウィズコロナに向けて徐々に動き始めていた。
しかし、年末が近づくにつれて、コロナ感染者数が急増。これを受け音楽ファンにとって毎年恒例となっていたカウントダウンフェス「COUNTDOWN JAPAN 20/21」が開催6日前に中止に。本イベントには櫻坂46の出演が予定されており、ファンの前で初となるパフォーマンスを披露する予定だった。
また、アイドルとは異なるジャンルではあるが、アーティストの浜崎あゆみがクリスマス・イブに開催する予定であった有観客ライブを無観客配信ライブへ切り替えるなど、再び予断を許さない状況となってきた。
コロナ禍で接触イベントなども中止となり、寂しさを覚えていたファンも多くいたことだろう。しかし、自粛期間などもあった今年、ふさぎこみたくなる日常でメンバーたちの笑顔に心を救われていたのも事実だ。先行きの見えない時代ではあるが、2021年はファンにとってもアイドルのメンバーたちにとっても、前を向ける1年になることを願いたい。(文:カネコシュウヘイ)
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