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こころとアロマ【1】フランスで精油(アロマ)は医薬品ってほんと?日本と海外での精油の利用法の違い

イエモネ / 2021年1月13日 7時30分

iemone.jp

仕事にプライベートにと何かとストレスを抱えがちな毎日。いつも体がだるく気分がすっきりしないと悩む人は多いと思います。心身を上手にコントロールし、充実した毎日に変えるにはどうすればいいのでしょうか。今回注目したのは、アロマの“香り”を使ったホームケアの方法です。教えてくれたのは、アロマテラピーインストラクターの浦山純菜さん。アロマに秘められたパワーや、香りの活用法、アロマ美容液のレシピなどを、全4回にわたってお届けします!



日常をより豊かに変えるアロマの力

アロマテラピーインストラクター・浦山純菜さん

精油 (アロマ) は植物から抽出した100%天然素材。エッセンシャルオイルとも呼ばれ、成分によって香りや活用法も異なります。また、精油には、医薬品として活用するフランス式と、ヒーリングやリラクゼーションを目的とするイギリス式があるのだとか。



アロマテラピーインストラクターの浦山純菜さんは、その両方の見地から、「暮らしに役立つアロマテラピー」をテーマに「アロマスクール カモミール」を運営。働く女性に向けたアロマ講座や、地域の包括支援センターとの共同活動でのアロマハンドセラピーなど、人と暮らしに寄り添った活動を精力的に行っています。



日本では雑貨、フランスでは医薬品

Q. 日本で精油というと、リラクゼーションやおしゃれアイテムというイメージがありますが、他にどんな使い方ができるのでしょうか。



shutterstock.com

浦山さん:日本では精油は「雑貨」という分類です。ところが、フランスでは「医薬品」として扱われ、「メディカルアロマ」として認知されています。



そもそもフランスは古くから香水文化が発展した国で、暮らしの中で日常的に香りを活用してきました。そんな中、18世紀にルネ・モーリス・ガットフォセという化学者が実験中に火傷を負い、ラベンダー精油を治療に用いた経験からアロマの化学成分に着目し、医療でアロマを役立てる研究が進みました。アロマテラピー(芳香療法)という概念もそこから誕生しています。



現在、フランスやドイツでは、精油は医薬品として利用され、薬局の棚に並んでいます。「頭が痛い」「胃がむかむかする」などの患者の訴えに合わせて、医師や薬剤師が一般の薬と同じように精油を処方しています。また、家庭でも置き薬のように精油が常備されているんですよ。



0.2秒で届く香りの癒し

Q. フランスでは精油は生活必需品であり、アロマテラピーは家庭でも取り入れられているものなんですね。



shutterstock.com

浦山さん:本当にそのとおりです。アロマのすごいところはたくさんあって、例えば、痛覚の刺激を受けたとき、脳に届くまで0.9秒かかると言われていますが、香りの刺激・嗅覚はわずか0.2秒。効果を得るまで数十分かかる頓服薬と比較しても、アロマの有用性がいかに優れているかがわかると思います。



ただし、体内で代謝しにくい精油もあり、中には「妊娠中には避けた方がいい精油」「3歳以下の乳幼児へは芳香浴のみ」「高齢者へのケアは健常者の半分以下の濃度から」というものも。使用には注意が必要です。安全に活用するためにも、基本的な知識は身につけておくべきと感じますね。



Q. フランスでは医薬品としても使用されているからこそ、取り扱いには慎重さも求められるんですね。日本では精油はどんな使い方ができますか。



shutterstock.com

浦山さん: 日本ではリラクゼーションを目的としたストレスケアや不調改善に役立てられていますよ 。



怒りや悲しみ、不安、ストレスなど、コントロールしがたい辛さを抱えることは、男性でも女性でも、子どもでも大人でも、誰にでも起こりえます。そんなとき、アロマでほっと気分を落ち着かせたり、好きな香りをかいで幸福感を得ることができます。



特に悩んでいるときは脳が疲れていますよね。そんなときは、いくら考えてもよい解決策が浮かばないものです。無理やり自分を鼓舞しても、気持ちは沈んだままでカラ回りしてしまったり。



でも、アロマは嗅覚から0.2秒で脳に影響を与えることができます。思考を働かせなくても、香りの力で気分を明るく切り変えることができるんです。弱っているときや疲れているときこそ、アロマは本当に頼りになりますよ。



次回は第2回「 女性が香りに癒しを求めるのには理由があった?! 」です。お楽しみに!



浦山純菜(ウラヤマアツナ)
AEAJ認定アロマテラピーインストラクター。北海道札幌出身。東京に11年住み、結婚後、長崎県へ。営業・広告代理店・バーテンダー・大手ITベンチャー人事部など5回の転職を経験。バーテンダー時代に過労で入院をした経験から、アロマに興味を持ち、表参道ニールズヤード レメディース ホリスティックアロマスクールに入校。アロマの資格を取得し、フリーアロマ講師としてさまざまに活躍中。現在は長崎オトナ女子交流会、薬膳漢方×アロマお茶会、「暮らしのアロマスクール カモミール」を主宰。アロマテラピーにおけるホームケアの大切さを日々伝えている。
Instagram:@aroma.atsuna
Facebook:https://www.facebook.com/Atsunaaaa



参考
「新版 これ1冊できちんとわかるアロマテラピー」梅原 亜也子/マイナビ出版





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