オレンジの食べやすい切り方は?種類や保存法も【専門家監修】
イエモネ / 2023年3月5日 7時30分
オレンジは1年中手に入りやすく、甘味と酸味のハーモニーやジューシーさで人気のフルーツ。でも、ミカンと違って包丁で皮をむいたりカットしたりしないと食べられないのが、手間がかかって面倒なところですよね。そこでおすすめしたいのが「スマイルカット」です。切るのも簡単、食べるのも簡単になる切り方を、ぜひ試してみてくださいね!
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【特徴】一般的なのは「バレンシア」。大半が輸入ものだが国産もある
オレンジはミカン科の果物で、原産地はインドのアッサム地方とされています。その後、中国、ポルトガルを経て、15〜16世紀頃に地中海沿岸地域に伝播。各地で長い年月をかけて品種改良が行われ、気候風土に合ったさまざまな品種が誕生しました。日本へは明治時代にアメリカ経由で導入されました。
オレンジは「バレンシアオレンジ」「ネーブルオレンジ」「ブラッドオレンジ」の3種に大きく分類されます。一般的に「オレンジ」と呼ばれているものは、バレンシアオレンジを指すことが多いでしょう。
日本で流通しているオレンジの大半は、アメリカやオーストラリアから輸入したもの。1年通して安定して流通しています。
国内産は多くはありませんが、広島県、静岡県、和歌山県などで栽培され、12〜3月頃に出回ります。
オレンジの主な品種
■バレンシアオレンジ
原産はアメリカのカリフォルニア。「バレンシア」の由来は、「スペインのバレンシア地方で栽培されていた柑橘と似ていたから」「品種改良に携わったスペイン人が故郷の名前を使ったから」など諸説あります。酸味と甘味のバランスが良く、果汁が豊富なのでジュースにも使われています。日本では「福原オレンジ」などの品種が栽培されています。
■ネーブルオレンジ
原産地はブラジル。「ネーブル」は英語で「へそ(navel)」を意味し、お尻の部分にへそのようなくぼみがあるのが特徴。香りが豊かで甘みが強く、種がないので食べやすい品種です。日本では「大三島ネーブル」などの品種が栽培されています。
■ブラッドオレンジ
原産地は地中海沿岸。「ブラッド」は英語で「血(blood)」を意味し、血のような真っ赤な果肉が特徴。この色はアントシアニンという色素によるもので、他のオレンジよりも抗酸化作用が強いとされています。ほどよい甘みとスッキリとした酸味があり、色を活かしてジュースにも使われています。日本では「タロッコ」「モロ」などの品種が栽培されています。
【選び方】オレンジ色が濃く鮮やかで、ずっしりと重みがあるもの
オレンジ色が濃く鮮やかで、ハリとツヤがあるものが良品です。持ったときにずっしりと重く、皮に弾力があるものを選んで。ヘタが枯れているもの、皮のキメが粗いものは避けましょう。
ネーブルは、へその小さいものが良品とされています。
【保存】ポリ袋に入れて野菜室へ。冬場は常温保存でもOK
オレンジは乾燥に弱いため、ポリ袋に入れて野菜室で保存を。3週間程度保存可能です。冬など気温の低い時期は常温保存でもOK。乾燥しないように1個ずつペーパータオルや新聞紙で包み、風通しのいい冷暗所におきましょう。1週間を目安に食べ切ってください。
カット済みのものはぴったりとラップをして野菜室で保存し、翌日くらいを目安に食べ切りましょう。
食べ切れないときやさらに長期保存したいときは、冷凍も可能です。皮をむいて食べやすい大きさに切り、平らになるように寝かせてラップで包み、冷凍用保存袋へ。約1カ月保存可能です。
食べるときは、解凍せずにカチコチのまま食べても、半解凍してシャリシャリ感を楽しんでもOK。スムージーやヨーグルトに入れてもおいしくいただけます。
【食べ方】スマイルカットで食べやすく。スイーツの材料にしても
オレンジはカットしてそのまま食べることが多いでしょう。切り方のおすすめは「スマイルカット」。切った断面を正面に向けると、にっこり笑った口の形になることから、この名がついたそうです。
まず、オレンジのヘタが横を向くように置いて縦半分に切ります。カットした半分を1/3〜1/4のくし切りにすると「スマイルカット」の完成。さらに、皮と果肉の境目に包丁で切れ目を少し入れると、皮がむきやすくなりますよ。
そのまま食べる以外にも、サラダに添えたり、果汁や果肉を使ってゼリーやムース、ケーキなどのスイーツにしたり、果皮でオレンジピールを作ったり、さまざまな食べ方を楽しんでみてくださいね。
【栄養・効果】ビタミンCとカリウムが豊富。薄皮や白い筋にも栄養が
オレンジの可食部100gあたりのエネルギーは、バレンシアが42kcal、ネーブルが48kcal。抗酸化作用や免疫力を高める働きのあるビタミンC、むくみや高血圧予防が期待されるカリウムが豊富です。
また、薄皮や白い筋に含まれるヘスペリジンには、高血圧や動脈硬化を予防する効果が期待されています。ジュースにするときは果汁だけを絞るよりも、薄皮ごとミキサーに入れるのがおすすめです。
監修:食のスタジオ(https://www.foodst.co.jp/index.html)
レシピ開発だけでなく、コーディネートや撮影、編集、栄養アドバイスまで手がける食のプロ集団。健康・美容・介護食・離乳食などの専門レシピまであらゆるカテゴリーに対応。監修や編集を手がけた書籍は約100冊にも及ぶ。
栄養監修:内山由香
「食のスタジオ」管理栄養士、フードコーディネーター。女子栄養大学卒業後、食のスタジオにてレシピ開発、料理撮影、栄養計算等の業務を担当。作りやすく、子どもから高齢者まで食べやすい家庭的な料理やつくりおきレシピが得意で、忙しい人でも身近な食材で簡単に作れるレシピを多く開発している。『しっかり食べてきれいになる たんぱく質のつくりおき&らく旨おかず』『組み合わせ自由自在つくりおきシリーズ』(西東社)『朝10分!中高生のラクチン弁当320』(学研プラス)など著書多数。
[All Photos by shutterstock.com]
https://iemone.jp/article/gourmet/iemone_editors_366077/
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