ピーマンの大量消費レシピは?切り方や冷凍方法も【専門家監修】
イエモネ / 2023年3月4日 8時0分
鮮やかな緑色で食卓に彩りを添えるピーマン。独特の苦みや青臭さが苦手…という人もいるかもしれませんが、近年は苦みや青臭さを抑えて食べやすいように品種改良が進んでいます。また切り方を工夫したり加熱調理したりすることでも苦みを軽減できます。栄養価も高い緑黄色野菜なので、常備菜にして毎日いただきたいもの。大量消費レシピや冷凍保存法も紹介します。
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【特徴】甘いトウガラシの一種。緑のピーマンが完熟するとカラーピーマンに
ピーマンはナス科トウガラシ属の野菜で、辛みのない大型トウガラシの一種。トウガラシの原産地は中南米の熱帯地方で、大航海時代にヨーロッパに伝わり、品種改良によってピーマンが誕生しました。
日本へは明治時代にアメリカから伝わり、戦後の食の欧米化に伴って普及していきました。近年では苦みや青臭い香りを抑えた品種も増えています。
普段よく目にする緑色のピーマンは、完熟する前に収穫したもの。収穫しないでそのままにしておくとやがて完熟し、赤や黄色のカラーピーマンになります。完熟したカラーピーマンは青臭さが減って、甘みが増すのが特徴です。
ちなみに、パプリカはピーマンの一種で、ピーマンよりも肉厚で大型です。
ピーマンの旬は6〜9月頃ですが、施設栽培が中心なので1年通して流通しています。主な産地は茨城県、宮崎県、高知県など。
【選び方】色が濃く鮮やかで均一なもの、肩が盛り上がったもの
皮の色が濃く鮮やかで均一で、ハリとツヤのあるものが新鮮。ヘタ周辺の肩の部分が盛り上がっているものがおいしいとされています。
ヘタの切り口が変色しているもの、皮にしわのあるものは鮮度が落ちているので避けましょう。
【保存】水気を拭き取りポリ袋に入れて野菜室へ。冷凍で苦みが和らぐ
ピーマンは水気に弱いので、表面についた水をしっかり拭き取り、1個ずつペーパータオルで包んでからポリ袋に入れて野菜室へ。緑のピーマンは1週間程度保存できますが、カラーピーマンは完熟しているので早めに使い切りましょう。
また、傷みが移りやすいので保存中はこまめに確認して、傷んだものがあったら取り除いてください。
冷凍すると1カ月程度保存できます。ピーマンを洗い、細切りや乱切りなど使いやすい形状にカット。小分けにしてラップで包み、冷凍用保存袋へ入れて冷凍します。ヘタ、ワタ、種は冷凍すると黒く変色するので取り除いておきましょう。水気をしっかり拭き取っておくのも劣化を防ぐコツです。
炒め物や煮物など加熱調理に使うときは、凍ったまま鍋やフライパンに入れて火を通しましょう。和え物など加熱せずに使うときは自然解凍でOKです。
ピーマンを冷凍するとシャキシャキ食感は減りますが、苦味は和らぐので、ピーマンが苦手な人も食べやすくなるでしょう。
【栄養・効果】抗酸化作用の高いビタミンCが豊富。血栓予防のピラジンも
ピーマンは色によって栄養価が異なり、可食部100gあたりのエネルギーは、青ピーマン(緑のピーマン)は20kcal、赤・黄ピーマンは28kcalです。
可食部100g中のカロテン含有量は600µg未満ですが、食べる回数や量が多いため、緑黄色野菜に分類されています。
特に豊富な栄養素は、抗酸化作用や美肌効果が期待できるビタミンC。みかんと比べて青ピーマンは約2倍、赤・黄ピーマンは約5倍のビタミンCを含んでいます。βカロテンやビタミンEも含んでいるので、ビタミンCとの相互作用で、抗酸化作用がパワーアップ。さらに、ビタミンCは熱に弱いとされていますが、ピーマンは肉厚のため加熱しても損失が少ないのもうれしい特徴です。
また、ピーマンの香り成分「ピラジン」には、血液をサラサラにする働きがあるため、血栓予防や高血圧予防に効果的。ピラジンは皮よりも種やワタに多く含まれているため、種やワタも捨てずに食べると栄養素をたっぷり摂取できますよ。
【食べ方】甘みが増す加熱調理がおすすめ。切り方で変化をつけても
ピーマンは加熱によって苦みが減って甘みが増すので、加熱調理がおすすめ。定番はチンジャオロースやピーマンの肉詰め。他にも炒め物、煮物、揚げ物など、さまざまな料理に使えます。
また、サラダなどの生食もOK。香りが気になる場合はサッと湯通ししてから使ってください。
ピーマンは切り方で苦味や食感が変わります。繊維を断ち切るように横に切ると、苦みが増して食感はやわらかくなります。繊維に沿って縦に切ると、苦みが和らぎシャキシャキとした食感を楽しめます。レシピによって使い分けてみてくださいね。
大量消費は和物が簡単!
ピーマンを大量消費したいときは、和え物などの副菜にしておくと便利。一度に5〜10個使って作り、冷蔵庫で保存しましょう。
ピーマンを細切りにして、サッと湯通しまたはレンチンで加熱します。歯触りが残る程度にしましょう。味付けはお好みで。ごま和え、ナムルのたれ、めんつゆなども合いますし、「ツナ缶+鶏がらスープの素+ごま油+白ごま」や、「塩昆布+ごま油+白ごま」もおすすめです。
監修:食のスタジオ(https://www.foodst.co.jp/index.html)
レシピ開発だけでなく、コーディネートや撮影、編集、栄養アドバイスまで手がける食のプロ集団。健康・美容・介護食・離乳食などの専門レシピまであらゆるカテゴリーに対応。監修や編集を手がけた書籍は約100冊にも及ぶ。
栄養監修:内山由香
「食のスタジオ」管理栄養士、フードコーディネーター。女子栄養大学卒業後、食のスタジオにてレシピ開発、料理撮影、栄養計算等の業務を担当。作りやすく、子どもから高齢者まで食べやすい家庭的な料理やつくりおきレシピが得意で、忙しい人でも身近な食材で簡単に作れるレシピを多く開発している。『しっかり食べてきれいになる たんぱく質のつくりおき&らく旨おかず』『組み合わせ自由自在つくりおきシリーズ』(西東社)『朝10分!中高生のラクチン弁当320』(学研プラス)など著書多数。
[All Photos by shutterstock.com]
https://iemone.jp/article/gourmet/iemone_editors_366077/
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