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大根は冷凍保存OK!1本丸ごと活用術・下茹で手順も【専門家監修】

イエモネ / 2023年3月3日 12時30分

iemone.jp

大根は、サラダや大根おろしなどの生食、煮物や炒め物にも使える万能野菜。でも、「1本丸ごと買うと使い切れないから、カット済みを購入している」という人も多いのでは? じつは大根は冷凍保存もできるので、安いときに1本購入してフル活用するのが賢い選択。また、栄養素は根よりも葉に多く含まれているので、葉付き大根もおすすすめです。葉を使ったレシピも合わせて紹介します。



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【特徴】春の七草の「すずしろ」。冬に出回るものが特に甘くておいしい



大根はアブラナ科ダイコン属の野菜。原産地は中央アジアや地中海沿岸などと考えられており、古代エジプトや中国では紀元前から栽培されていたそうです。日本には8世紀頃に中国から伝わったとされ、春の七草の「すずしろ」として古くから親しまれてきました。江戸時代には栽培が盛んになり、全国でそれぞれの風土に合った品種が数多く誕生しました。

現在でも全国各地で栽培されており、出荷時期によって春大根(4~6月)、夏大根(7~9月)、秋冬大根(10~3月)の3つに区分されます。春大根や秋冬大根は、千葉県、神奈川県、鹿児島県などが中心。夏大根は北海道や青森県などの冷涼な地域を中心に栽培されています。通年で流通していますが、冬に出回る大根は甘みが増してよりおいしく感じられます

品種は根の上部の色の違いによって「青首大根」と「白首大根」の2つに大別主流は青首大根で、辛みが弱く甘みが強いのが特徴。白首大根は、漬物や刺身のツマなどに使われています。近年では海外の品種も加わり、赤紫、黒、緑など、さまざまな色の大根を見かけるようになりました。

地域特有の品種としては、京都特産の伝統野菜で球型の根が特徴の「聖護院大根」、神奈川県の三浦半島特産で根の中央部が膨らんだ「三浦大根」などが有名です。



【選び方】皮にハリとツヤがあり、ずっしり重いものを



皮にハリとツヤがあり、持ったときにずっしりと重いものが良品です。ひげ根の穴が少なく均一に並んでいるものは、順調に生育して肉質が緻密な証拠。根元が黒ずんでいたりヒビが入っていたりするものは、避けましょう。 

葉付きの場合は、葉の先までピンと張ってみずみずしく、変色していないものを選んで。葉を切り落としてある場合は、切り口をチェック。乾燥しているものは、鮮度が落ちています。

1/2や1/4にカットしたものを購入するときは、断面がみずみずしくきめ細やかで、「す」(中心部に開いた穴・割れ目)が入っていないものを選びましょう。



【保存】根と葉はすぐに切り分けて。根は用途別に切ってから冷凍保存を

葉付きの場合は葉から水分が蒸発してしまうので、購入後はすぐに根と葉を切り分けましょう



■冷蔵方法

根は3等分に切り、水分の蒸発を防ぐために一つずつピッタリとラップをし、冷蔵庫の野菜室に立てて保存を。1週間程度保存できます。

葉はしなびやすいので、購入した日に使うのがベスト。濡れたペーパータオルで包んでポリ袋に入れると、翌日くらいまでは冷蔵保存も可能です。



■冷凍方法

新鮮なうちに食べ切れないときは、使いやすく切ってから冷凍保存するのがおすすめ。約1カ月保存可能になります。

冷凍すると細胞が壊れるので、加熱調理では味が染み込みやすくなります。輪切り、千切り、いちょう切り、短冊切りなど用途に合わせて切ったら、使いやすい量に分けてラップで包み、冷凍用保存袋へ。使うときは、凍ったまま鍋に入れて加熱しましょう。

大根おろしは冷凍しても生とほぼ同じなので、まとめてすりおろして水気を絞り、小分けにして冷凍しておくと便利です。

葉を冷凍するときは、かために茹でて水気を絞り、刻んで小分けにしてラップで包み、冷凍用保存袋へ。使うときは、凍ったまま鍋に入れて加熱調理してください。炒め物や味噌汁の具などに利用できます。



【栄養・効果】胃腸の働きを助けたり、がんを予防したりする酵素を含む



大根の根の可食部100gあたりのエネルギーは15kcal、葉は23kcal。根は淡色野菜、葉は緑黄色野菜に分類され、含まれる栄養素が異なります。

根には消化を助けるアミラーゼ、解毒作用があり発がん物質の抑制が期待できるオキシダーゼなど、多くの酵素が含まれています。これらの酵素は熱に弱いため、サラダや大根おろしなどで生食すると効果を得やすいでしょう。

また、辛味成分であるイソチオシアネートは、抗菌作用、動脈硬化予防、がん予防などの効果が期待されています。

葉は根よりも栄養素が豊富で、βカロテン、カルシウム、鉄、ビタミン類、食物繊維などを多く含みます。葉付きで購入したときは葉も捨てずにいただいて、たっぷり栄養素を摂取したいですね。



【食べ方】部位によってかたさや甘さに違いが。煮物の前には下茹でを



大根の根はサラダ、漬物、大根おろし、刺身のツマ、煮物、鍋ものや味噌汁の具材、炒め物など、さまざまな食べ方を楽しめます。

部位によってかたさや甘みが異なるので、料理によって使い分けてもOK。葉に近い部分はやわらかくて甘いので、サラダなどの生食向き。中央部分はかたさも甘さも程よいので煮物に。先端に行くほどかたく辛みが強くなるので、味噌汁の具や炒め物が合います。

大根の葉は漬物、炒め物、味噌汁の具材に。細かく刻んで、じゃこ、ごま、かつお節などと一緒にごま油で炒め、しょうゆ、酒、みりんなどで味を整えてふりかけにするのがおすすめです。



■煮物をワンランク上げる、面取り・隠し包丁・下茹で

煮物を作るときは、「面取り」「隠し包丁」「下茹で」をすることでワンランク上の仕上がりに。少し手間はかかりますが、時間があるときはぜひやってみてください。

切り口の角を浅く削ぐ「面取り」は、煮崩れ防止に。上面に十字に深さ1cm程度の十字の切り込みを入れる「隠し包丁」は、火の通りや味の染み込みをよくします。

「下茹で」はえぐみやアクを取り除き、味を染み込みやすくします。3〜4cmの輪切りにした大根の皮を厚めにむき、面取りをして隠し包丁を入れます。鍋に大根、かぶるくらいの水、米大さじ1を加えて中火にかけます。沸騰したら弱火にして20分程度茹で、竹串がすっと通るやわらかさになったら火を止めます。粗熱が取れたら流水でぬめりを洗い流し、別の鍋に用意した煮汁などで煮てください。



監修:食のスタジオ(https://www.foodst.co.jp/index.html)
レシピ開発だけでなく、コーディネートや撮影、編集、栄養アドバイスまで手がける食のプロ集団。健康・美容・介護食・離乳食などの専門レシピまであらゆるカテゴリーに対応。監修や編集を手がけた書籍は約100冊にも及ぶ。



栄養監修:内山由香
「食のスタジオ」管理栄養士、フードコーディネーター。女子栄養大学卒業後、食のスタジオにてレシピ開発、料理撮影、栄養計算等の業務を担当。作りやすく、子どもから高齢者まで食べやすい家庭的な料理やつくりおきレシピが得意で、忙しい人でも身近な食材で簡単に作れるレシピを多く開発している。『しっかり食べてきれいになる たんぱく質のつくりおき&らく旨おかず』『組み合わせ自由自在つくりおきシリーズ』(西東社)『朝10分!中高生のラクチン弁当320』(学研プラス)など著書多数。



[All Photos by shutterstock.com]






https://iemone.jp/article/gourmet/iemone_editors_366077/

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