ワカメにはどんな栄養がある?種類や保存法も【専門家監修】
イエモネ / 2023年4月6日 7時30分
ワカメは味噌汁やスープの具、酢の物、煮物、炊き込みごはんなど、幅広い料理に使える海藻ですよね。ワカメに含まれる栄養素には、免疫力のアップ、コレステロールや血圧を下げる働き、丈夫な骨や歯の形成を助ける働きなど、多くの効果が期待できます。普段使いには「塩蔵ワカメ」や「カットわかめ」が便利ですが、春から初夏にかけての旬の時期には、ぜひ「生ワカメ」も味わってくださいね。
【特徴】中国や韓国からの養殖ものが大半。生ワカメの旬は春〜初夏
ワカメはチガイソ科の日本原産の海藻です。縄文時代の遺跡から発見され、飛鳥時代の法律「大宝律令」では租税の対象になるなど、高級食材として神事などに使用されました。その後、生産方法が発達し、江戸時代ごろには広く食されるように。
現在日本で流通しているワカメは、ほとんどが養殖によるもの。そのうちの大半が中国や韓国で養殖された輸入もので占められています。
日本の養殖地では、青森県や岩手県の「三陸産」、徳島県の「鳴門産」が有名。春から初夏ごろが収穫期で、この時期には採れたての「生ワカメ」が出回ります。生ワカメは日持ちしないので、旬の時期のみ味わうことができます。
生ワカメを長期保存するために、天日で乾燥させた「乾燥ワカメ」、ワカメを湯通ししてから塩漬けにした「塩蔵ワカメ」や、塩抜きした塩蔵ワカメを小さくカットして乾燥させた「カットワカメ」などが誕生。価格面や使い勝手の良さなどから、「塩蔵ワカメ」や「カットワカメ」が多く流通しています。
天然のワカメは外海にある水深の深い岩場などに自生しているため、収穫量の少ないとても希少なもの。日本各地の近海で収穫され、旬は3〜5月頃です。
【選び方】生ワカメは茶褐色、塩蔵ワカメは緑色のものを
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収穫前のワカメは茶褐色で、茹でたり熱湯で湯通ししたりすると鮮やかな緑色になります。これを踏まえて、ワカメの種類によって好みのものを選んでください。
「生ワカメ」は濃い茶褐色で肉厚なものが良品。黒みがかったものは鮮度が落ちている可能性があるので避けましょう。
「塩蔵ワカメ」は湯通しして加工したものなので、濃い緑色のものが良品です。
「乾燥ワカメ」は黒褐色で厚みがあり、よく乾燥しているものを選びましょう。
「カットワカメ」は産地やメーカーによって厚みや風味に違いがあります。いろいろ試して好みのものを見つけてみてくださいね。
【保存】生ワカメはすぐに湯通しして冷蔵or冷凍保存を
ワカメは種類によって保存法が異なります。
「生ワカメ」は日持ちしないため、入手した日に食べましょう。
すぐに食べられない分は下処理を。さっと湯通しし、冷水でしめてから水気を絞ります。冷蔵で保存し、2〜3日で食べ切るようにしましょう。
それ以上保存したい場合は冷凍しておくと便利です。下処理した生ワカメを食べやすい長さに切り、使いやすい量で小分けにしてラップで包み、冷凍用保存袋に入れて冷凍を。約1カ月保存可能です。
汁物や煮物などの加熱調理に使うときは、凍ったまま鍋に入れてOK。サラダや和え物などに使うときは、保存袋ごと水につけて解凍し、水気を切ってから使ってください。
「塩蔵ワカメ」は未開封であればパッケージの表示通りの保存方法で、賞味期限以内を目安に食べて。開封後は冷蔵保存し、1カ月を目安に使い切りましょう。
「カットワカメ」や「乾燥ワカメ」も未開封なら表示の賞味期限通りでOK。開封後は湿気を防ぐために密閉容器やジッパー付きの保存袋に入れて、常温保存で3カ月を目安に使い切りましょう。
【栄養・効果】水溶性食物繊維やミネラルが豊富
ワカメの可食部100gあたりのエネルギーは、生ワカメは24kcal、塩蔵ワカメは7kcal、カットわかめは17kcal。水溶性食物繊維やミネラルが豊富に含まれています。
水溶性食物繊維のなかで注目したいのは、ワカメのぬめり成分でもあるフコイダンやアルギン酸。フコイダンには免疫力アップやアレルギー予防、アルギン酸にはコレステロールや血圧の上昇を抑える効果が期待できます。
ミネラルとしては、丈夫な骨や歯の形成を助けるカルシウム、高血圧予防に役立つカリウム、甲状腺ホルモンの材料となって発育や成長や代謝などを助けるヨウ素などが多く含まれています。
【食べ方】スープ、酢の物、サラダ、ワカメごはん、麺類の具材に
![](https://iemone.jp/iemone-cms/wp-content/uploads/2023/04/4-4.jpg)
ワカメは味噌汁やスープなどの汁物、酢の物などの和え物、サラダ、煮物、炒め物、ワカメごはん、ラーメンやうどんのトッピングなど、いろいろな料理で楽しむことができます。
生ワカメを入手したときは、加工したワカメでは味わえないなめらかな食感や磯の香りを楽しんでくださいね。
監修:食のスタジオ(https://www.foodst.co.jp/index.html)
レシピ開発だけでなく、コーディネートや撮影、編集、栄養アドバイスまで手がける食のプロ集団。健康・美容・介護食・離乳食などの専門レシピまであらゆるカテゴリーに対応。監修や編集を手がけた書籍は約100冊にも及ぶ。
栄養監修:内山由香
「食のスタジオ」管理栄養士、フードコーディネーター。女子栄養大学卒業後、食のスタジオにてレシピ開発、料理撮影、栄養計算等の業務を担当。作りやすく、子どもから高齢者まで食べやすい家庭的な料理やつくりおきレシピが得意で、忙しい人でも身近な食材で簡単に作れるレシピを多く開発している。『しっかり食べてきれいになる たんぱく質のつくりおき&らく旨おかず』『組み合わせ自由自在つくりおきシリーズ』(西東社)『朝10分!中高生のラクチン弁当320』(学研プラス)など著書多数。
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https://iemone.jp/article/gourmet/hana_413200/
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