アーモンドは毎日食べていい? 栄養や保存方法も【専門家監修】
イエモネ / 2023年10月21日 7時30分
アーモンドといえば、アーモンドチョコをはじめ、ケーキやフロランタンなど、お菓子の材料としても身近なナッツ。最近は「健康や美容に良さそう」とおやつ代わりに食べる人も増えている一方、「脂質が多いから毎日食べると太りそう」と敬遠している人もいるようです。この記事では、アーモンドのカロリーや栄養、摂取量の目安などを紹介します。
【特徴】カリフォルニア産が流通。収穫期は8〜10月
アーモンドはバラ科サクラ属。種の中の仁(じん)と呼ばれる部分を食用とするナッツ類の一種です。
原産はアジア西南部で、古代ローマ時代に地中海沿岸地域に伝来。旧約聖書にもたびたび登場するほど、古くから愛されていたナッツだと考えられています。
18世紀にスペインの宣教師によってアメリカに伝わり、カリフォルニアはアーモンドの世界最大の生産地に発展。日本へは江戸時代にポルトガル人によって持ち込まれましたが、本格的な輸入が始まったのは1950年代です。
日本で流通するアーモンドのほとんどが、カリフォルニアから輸入されたもの。カリフォルニア産のアーモンドは8〜10月頃に収穫され、航路で日本に11月頃に届きます。貯蔵されたものは通年で出回っています。
【選び方】無塩、無添加の素焼き(ロースト)タイプがおすすめ
スーパーなどでアーモンドを探すと、食塩や油の使用の有無でいくつかのタイプが販売されていることがわかります。健康や美容のために食べるなら、無塩、無添加で油を使っていない素焼き(ロースト)タイプがおすすめです。
袋やパックごしに中身のアーモンドが見えるようなら、粒の大きさが揃っているものを選ぶようにしましょう。
【保存】開封後は密閉袋や密閉容器に入れて冷蔵or冷凍保存を
アーモンドを保存する際に注意したいのは温度と湿気と光。20度以上になると酸化する可能性があるので、未開封のものでも冬場以外は冷蔵庫で保存するのがおすすめです。冬場は高温多湿を避けて、直射日光の当たらない場所で保存しましょう。
開封後は季節を問わず冷蔵庫で保存を。他から匂いが移らないよう、密閉袋や容器に入れて空気を抜いて保存してください。1カ月以内を目安に食べ切るようにしましょう。
冷凍庫での保存も可能ですが、保存期間は同じく1カ月程度です。アーモンドは水分が少ないため、解凍不要でそのまま食べられます。ただし、冷凍によって食感がかたくなってしまうこともあるので注意してください。
【栄養・効果】美容や健康維持に役立つ栄養素が豊富
アーモンド(煎り/無塩)の可食部100gあたりのエネルギーは608kcal。1粒(約1g)あたり6kcal程度です。
アーモンドには美容や健康維持に役立つ栄養素が豊富に含まれています。
主な成分は脂質で、そのほとんどがオレイン酸やリノール酸などの不飽和脂肪酸。不飽和脂肪酸は体内で作り出せないため、食事からの積極的な摂取が必要です。オレイン酸には悪玉コレステロールを低減させる働き、リノール酸には血圧を下げたり動脈硬化を予防する働きがあります。
他には、ビタミンEやB2も豊富です。ビタミンEは抗酸化作用があり、老化や生活習慣病の予防が期待できます。ビタミンB2は代謝を助け、肌や粘膜の健康維持に役立ちます。
腸内環境を整えてくれる食物繊維も豊富です。
【食べ方】1日15〜25粒程度を目安に、毎日食べてもOK
アーモンドはそのまま間食やおつまみとして食べるほか、ヨーグルトやシリアルに加えて食べてもおいしいですよね。
アーモンドは毎日食べても危険はありませんが、高エネルギーなので量には注意を。摂取量の明確な基準はありませんが、間食のエネルギー摂取量の目安から計算してみましょう。
間食の1日の目安のエネルギー摂取量は200kcal。アーモンドの他にも間食を摂取するとして、アーモンドから90〜150kcal摂取するとしたら、15〜25粒が目安になりますね。
監修:食のスタジオ(https://www.foodst.co.jp/index.html)
レシピ開発だけでなく、コーディネートや撮影、編集、栄養アドバイスまで手がける食のプロ集団。健康・美容・介護食・離乳食などの専門レシピまであらゆるカテゴリーに対応。監修や編集を手がけた書籍は約100冊にも及ぶ。
栄養監修:内山由香
「食のスタジオ」管理栄養士、フードコーディネーター。女子栄養大学卒業後、食のスタジオにてレシピ開発、料理撮影、栄養計算等の業務を担当。作りやすく、子どもから高齢者まで食べやすい家庭的な料理やつくりおきレシピが得意で、忙しい人でも身近な食材で簡単に作れるレシピを多く開発している。『しっかり食べてきれいになる たんぱく質のつくりおき&らく旨おかず』『組み合わせ自由自在つくりおきシリーズ』(西東社)『朝10分!中高生のラクチン弁当320』(学研プラス)など著書多数。
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