カボチャの冷蔵&冷凍保存法は?栄養や選び方も【専門家監修】
イエモネ / 2023年10月16日 7時30分
カボチャは煮物、サラダ、スープ、プリンなど、おかずからお菓子まで幅広く使える緑黄色野菜です。保存がきくイメージがあるかもしれませんが、長期保存できるのは丸のままの状態でのこと。カット済みのものはタネとワタを取り除いてから保存する必要があります。本記事ではカボチャの冷蔵&冷凍保存法や栄養価などについて紹介します。
【特徴】甘くホクホクとした食感の「西洋カボチャ」が主流
カボチャはウリ科カボチャ属の野菜で、「日本カボチャ」「西洋カボチャ」「ペポカボチャ」の大きく3つに分類されます。
・カボチャの主な種類
■日本カボチャ
中央アメリカ原産で、日本へは16世紀中頃にカンボジアに寄港したポルトガル船によって伝来。カボチャの名称は「カンボジア」に由来していると言われています。
戦後の食生活の西洋化で生産量が減少していましたが、ねっとりとした食感と控えめな甘さが和食にも洋食にも合うとのことで近年見直されてきています。
■西洋カボチャ
南アメリカ原産で、日本へは19世紀中頃にアメリカから伝来。明治時代以降に北海道や東北などの冷涼地で本格的な栽培が始まりました。
強い甘みとホクホクとした食感が特徴で、戦後の食生活の西洋化に伴って需要が拡大。現在市場に流通する大半が西洋カボチャです。(本記事での「カボチャ」は、「西洋カボチャ」を指します。)
■ペポカボチャ
さまざまな色や形状、淡白な食味が特徴。「金糸うり(そうめんカボチャ)」や「ズッキーニ」、ハロウィンでおなじみの観賞用のカボチャもペポカボチャの一種です。
メキシコ原産で、日本へは19世紀末頃に中国から金糸うりが伝来し、現在はズッキーニが人気を博しています。
カボチャは「ハロウィン」や「冬至」などに用いられるため、晩秋〜冬が旬というイメージがあるかもしれませんが、夏〜秋に収穫される夏野菜です。1〜2カ月貯蔵することで栄養価や甘みが増すため、秋から冬にかけて多く出回っています。
主な産地である北海道産のカボチャは8〜11月頃に出回り、12〜6月頃まではニュージーランドやメキシコからの輸入物が流通。6〜7月頃は鹿児島県や神奈川県産などが出回り、産地を変えながら1年通して入手することができます。
【選び方】形は左右対称、皮はかたくツヤがあり、重みのあるもの
形は左右対称で、皮はかたくツヤがあり、持ったときにずっしりと重いものが良品。へたが枯れて乾燥し、へたの周辺がくぼんでいるのは完熟している証拠です。
カット済みのものは、種がふっくらと膨らんでしっかり詰まっていて、果肉の色が濃く鮮やかなものを選びましょう。
【保存】カットしたらすぐに種とわたを取り除き、冷蔵or冷凍保存を
カボチャは貯蔵性の高い野菜。10〜15度くらいの風通しのいい冷暗所があれば、丸ごとなら1〜2カ月保存可能です。
カットしたものは、傷みやすい種とわたをきれいに取り除きましょう。すぐに使わない場合は、ピッタリとラップをして冷蔵庫の野菜室で保存を。2〜3日以内に使い切るようにしましょう。
2〜3日で使い切れない場合は冷凍保存を。生のままでも冷凍できますが、味や食感がやや落ちてしまうので、時間があればマッシュにしてから冷凍するのがおすすめです。生でもマッシュでも1カ月程度保存可能です。
マッシュにしてから冷凍する場合は、まず種とわたと取り除いてラップをし、電子レンジで竹串がすっと通るくらいまで加熱します。やけどに気をつけながら熱いうちに好みのなめらかさになるまでマッシュ。使いやすい量で小分けにしてラップで包んで平らにし、粗熱が取れたら冷凍用保存袋に入れて冷凍庫へ。サラダやコロッケに使うときは電子レンジで解凍してから、スープに使うときは凍ったまま鍋に入れて加熱してください。
生のまま冷凍する場合は、種とわたを取り除いて水気をしっかりと拭き取り、ひと口大や薄切りなど使いやすい形状にカットします。冷凍用保存袋に平らになるように入れて冷凍保存を。使うときは凍ったまま加熱調理しましょう。
【食べ方】煮物、サラダ、スープ、プリンなど幅広く活用
カボチャは煮物、サラダ、スープ、コロッケ、グラタン、天ぷら、プリン、ケーキなど、おかずからお菓子まで幅広く活用できます。
カボチャがかたくて切りにくいときは、ラップで包んでから電子レンジで加熱すると切りやすくなります。
煮物にするときは、皮をところどころ包丁で削ぎ落とすと味が染み込みやすくなります。また、皮のある面の角を面取りすると、煮崩れしにくくきれいな仕上がりになりますよ。
【栄養・効果】抗酸化ビタミンが豊富。免疫力アップに
カボチャ(西洋カボチャ)の可食部100gあたりのエネルギーは78kcalで、ビタミンA(βカロテン)、ビタミンC、ビタミンEなどのビタミン類を多く含んでいます。「冬至にカボチャを食べると風邪をひかない」と言い伝えがあるほど、栄養価の高い緑黄色野菜です。
ビタミンA、ビタミンC、ビタミンEは「ビタミンACE(エース)」とも呼ばれる抗酸化ビタミン。体内を酸化から守り、免疫力アップが期待できます。
また、ビタミンAは目、皮膚、髪などの健康維持、ビタミンCは美肌や骨の健康維持や生活習慣病の予防、ビタミンEは血行を良くして頭痛や冷え性の改善などに役立ちます。
カボチャの皮は果肉以上にビタミンAやCなどを多く含むので、栄養素をたっぷり摂取したいときは皮付きで調理しましょう。
監修:食のスタジオ(https://www.foodst.co.jp/index.html)
レシピ開発だけでなく、コーディネートや撮影、編集、栄養アドバイスまで手がける食のプロ集団。健康・美容・介護食・離乳食などの専門レシピまであらゆるカテゴリーに対応。監修や編集を手がけた書籍は約100冊にも及ぶ。
栄養監修:内山由香
「食のスタジオ」管理栄養士、フードコーディネーター。女子栄養大学卒業後、食のスタジオにてレシピ開発、料理撮影、栄養計算等の業務を担当。作りやすく、子どもから高齢者まで食べやすい家庭的な料理やつくりおきレシピが得意で、忙しい人でも身近な食材で簡単に作れるレシピを多く開発している。『しっかり食べてきれいになる たんぱく質のつくりおき&らく旨おかず』『組み合わせ自由自在つくりおきシリーズ』(西東社)『朝10分!中高生のラクチン弁当320』(学研プラス)など著書多数。
[All Photos by shutterstock.com]
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