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柿の栄養や簡単なむき方は?冷凍保存や柿ジャムのレシピも【専門家監修】

イエモネ / 2023年10月19日 7時30分

iemone.jp

柿は秋の味覚の代表格。「柿が赤くなると医者が青くなる」ということわざがあるほど栄養価の高い果物です。でも「ぬめりがあって皮がむきにくい」「置いておいたら実がやわらかくなりすぎた」など、扱い方に困ってしまう人もいるようです。この記事では、柿の簡単なむき方や好みのかたさをキープする方法、さらに栄養価や柿ジャムのレシピなども紹介します。



【特徴】「甘柿」と「渋柿」に大別。渋柿は渋抜きされて流通

柿の特徴 甘柿」と「渋柿」に大別。渋柿は渋抜きされて流通

柿はカキノキ科の果物。中国が原産で、日本にもかなり早い時期に伝わったと考えられています。「古事記」や「日本書紀」にも登場し、奈良時代には食用とされていたそうです。



柿は約1000種類あるとされ、「甘柿(あまがき)」と「渋柿(しぶがき)」に大別されます。どちらも未熟なうちは渋いですが、甘柿は成長すると渋みが抜けて甘みが強くなります。



また、渋柿の多くは、アルコールや炭酸ガスを使う「渋抜き(しぶぬき)」という処理で渋みを抜いてから流通させているので、店頭では甘い状態で売られています。渋柿は乾燥させて干し柿にすることでも渋みを抜くことができます。



旬は産地や品種によって違いはありますが、一般的には9〜12月頃。ハウス栽培のものは7〜8月頃から流通し、1〜3月頃には冷蔵貯蔵されていたものが出回ります。主な産地は和歌山県、奈良県です。



【選び方】ハリとツヤがあるもの。ヘタと実の間に隙間のないもの

柿の【選び方】ハリとツヤがあるもの。ヘタと実の間に隙間のないもの

果皮の色付きが良く均一で赤みのあるもの、ハリとツヤがあるものが良品。持ったときにずっしり重いものを選んでください。



ヘタと実の間に隙間のないものは順調に成長した証。ヘタが浮いて隙間が空いているものは食味が落ちていることもあるので、避けたほうがいいでしょう。



また、持ったときにやわらかいと感じるものは、切ったときにかなりやわらかい可能性があります。購入時はある程度かたさのあるものを選び、自宅で追熟させるのがおすすめです。



【保存】かたさをキープするなら、ヘタを濡らして冷蔵保存

柿の【保存方法】かたさをキープするなら、ヘタを濡らして冷蔵保存

柿は収穫後、常温で置いておくと2〜3日でやわらかくなります。入手したかたい柿をやわらくしたいときは、ヘタを下にしてポリ袋に入れ、好みのやわらかさになるまで風通しの良い冷暗所で常温保存しましょう。



好みのやわらかさの柿は冷蔵保存を。柿はヘタの乾燥を防ぐと鮮度を保てます。濡らしたペーパータオルをヘタの大きさに折りたたんでヘタに当て、ペーパータオルごと柿をラップでしっかり包みます。ヘタを下にしてポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室へ。2〜3日ごとにペーパータオルを取り替えれば、2週間程度保存できます。



もっと長持ちさせたい場合は、冷凍保存も可能です。柿を水洗いして水気を拭き取り、1個ずつラップでピッタリ包みます。冷凍用保存袋に入れて冷凍庫へ。約1か月保存可能です。



食べるときは包丁が入るかたさになるまで自然解凍を。ヘタを切り落としてスプーンですくって食べれば、柿のシャーベットになります。完熟したものを冷凍しておくと濃厚な甘さを楽しめますよ。



【食べ方】4等分にしてから皮をむくと簡単。サラダやジャムにしても



柿は皮をむいてからくし切りにするのが一般的な食べ方ですが、へたの部分が切りにくかったり、ぬるぬる滑ったりするのが難点ですよね。



柿は皮をむいて放置したり熟しすぎてしまったりすると、ぬめり(水溶性食物繊維)がでてきます。おすすめは「4等分にしてから皮をむく」方法。ぬめりが気にならずに簡単にむけますよ。



■柿のむき方

1.また板にヘタを下にして置く。



2.柿の底にある十字線に沿って、ヘタに当たるまで十字に切り込みを入れる。



3.切り込みに沿って手で4つに割る。



4. ヘタを切り落とし、丸みに沿って皮をむく。



5.食べやすい大きさ(8等分など)にカットする。



生食以外では、サラダに加えたり、なますにしたり、グリルやソテーにしたりしてもおいしくいただけます。





また、大量消費したいときや熟しすぎてしまったときは、ジャムにするのもおすすめです。



■柿ジャムの作り方

1.皮をむいて種を除いた柿を細かく切り、砂糖(柿の正味量の10〜30%程度)、レモン汁(小さじ2)と鍋に入れて中火にかける。



2.煮立ったら弱火にし、焦げないようにときどき混ぜながら煮詰める。とろみがでてきたら火を止める。



清潔な保存容器に入れれば3か月程度保存できます。



【栄養・効果】ビタミンCが豊富。二日酔いの予防&緩和にも◯



https://www.shutterstock.com/ja/image-photo/japanese-persimmon-341363675



柿(甘柿)の可食部100gあたりのエネルギーは63kcal。ビタミンCやβカロテンが豊富で、「柿が赤くなると医者が青くなる」ということわざがあるほど栄養価の高い果物です。



ビタミンCの含有量はみかんの約2倍。肌や粘膜を健康に保つ働きが期待できます。βカロテンは免疫力を高め、生活習慣病の予防に役立ちます。



だいだい色の色素「β-クリプトキサンチン」は抗酸化作用が高く、がんや生活習慣病の予防、関節リウマチや糖尿病や動脈硬化の抑制に効果があると言われています。



また、「タンニン」にはアルコールを分解する働きがあります。利尿作用のあるカリウム、抗酸化作用のあるビタミンCとの相乗効果で、二日酔いの予防や緩和にも効果的が期待できます。



監修:食のスタジオ(https://www.foodst.co.jp/index.html)
レシピ開発だけでなく、コーディネートや撮影、編集、栄養アドバイスまで手がける食のプロ集団。健康・美容・介護食・離乳食などの専門レシピまであらゆるカテゴリーに対応。監修や編集を手がけた書籍は約100冊にも及ぶ。



栄養監修:内山由香
「食のスタジオ」管理栄養士、フードコーディネーター。女子栄養大学卒業後、食のスタジオにてレシピ開発、料理撮影、栄養計算等の業務を担当。作りやすく、子どもから高齢者まで食べやすい家庭的な料理やつくりおきレシピが得意で、忙しい人でも身近な食材で簡単に作れるレシピを多く開発している。『しっかり食べてきれいになる たんぱく質のつくりおき&らく旨おかず』『組み合わせ自由自在つくりおきシリーズ』(西東社)『朝10分!中高生のラクチン弁当320』(学研プラス)など著書多数。



[All Photos by shutterstock.com]


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