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「夏越の祓」って? なんて読む? 何をするの?

イエモネ / 2024年1月24日 14時58分

iemone.jp

【2024年1月24日更新】6月後半になると、神社に大きな輪が置かれているのを見たことがありませんか? これは「茅の輪(ちのわ)」といって、6月30日頃に行われる「夏越の祓(なごしのはらえ)」という行事で厄払いに使うもの。茅の輪をくぐって今年前半のけがれを祓い、残りの半年の健康や厄除けを祈願します。また、夏越の祓には「水無月(みなづき)」という和菓子を食べる風習も。暑気払いにぜひ食べてみてはいかがですか。




「夏越の祓」とは、毎年6月末(6月30日頃)に行われるお祓いの行事。お祓いの作法や行事食について、和文化研究家の三浦康子さんに教えてもらいました。





夏越の祓とは?

「夏越の祓(なごしのはらえ)」とは、毎年6月末に行われるお祓いの行事のこと。境内に置かれる大きな茅の輪(ちのわ)をくぐり、1年の前半のけがれを祓って心身を清め、残り半年の健康と厄除けを祈願します。



この行事は神話のイザナギノミコトの禊祓(みそぎはらい)が起源とされ、古くは宮中行事でしたが、現在では日本各地の神社で行われています。



6月末に行われる「夏越の祓」に対して、12月末に行われるのが「年越の祓」。1年の後半のけがれを祓い、心身を清めて新年を迎えるためのものです。





輪くぐりの作法は?

Ned Snowman / Shutterstock.com

「夏越の祓」は茅の輪をくぐって厄落としをするため、「茅の輪くぐり」とも呼ばれています。茅の輪とは茅(ちがや)という草で編んだ輪のこと。「茅の輪を腰につけると疫病を免れる」という言い伝えがあり、大きな輪を全身でくぐるようになったそうです。



厄落としの作法は、一礼してから輪をくぐり、左回り、右回り、左回りと8の字を描くように3回くぐります。くぐる前には一礼し、くぐるときには「水無月(みなづき)の 夏越の祓 する人は 千歳(ちとせ)の命 延(の)ぶというなり」と唱えるのが作法。最後に改めて一礼して輪をくぐり、神前に進んでお参りします。神社によって異なる作法があるときは、それに従ってください。





和菓子「水無月」を食べて厄払い



夏越の祓には、「水無月(みなづき)」という、ういろうの上に小豆がのった和菓子を食べる風習があります。



その昔、宮中では6月1日に「氷の節句」が行われていました。この行事では、氷室に貯蔵された冬の氷を取り寄せ、氷を口にすることで夏を無事に乗り切れるように祈願していました。



これを庶民も取り入れしようとしたのですが、夏の氷は庶民にとって高嶺の花。そこで鋭い氷に見立てた三角形の生地に邪気を払う小豆をのせ、6月を意味する「水無月」と名付けて、この時期に食べるようになったそうです。



今も、水無月を夏越の祓の頃に食べると無病息災で過ごせると言われており、とくに京都で盛んです。暑気払いにもなるので、和菓子店で見かけたら、ぜひ味わってみてはいかがでしょう。



監修:三浦康子
和文化研究家。日本の文化を今に生かす方法をさまざまなメディアで提案。「行事育」提唱者。著書に『子どもに伝えたい 春夏秋冬 和の行事を楽しむ絵本』(永岡書店)他多数。
http://wa-bunka.com/



[All Photos by shutterstock.com]



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