南仏を愛したピカソの旧アトリエを訪ねて
IGNITE / 2017年10月9日 22時0分
ピカソはスペインの人ではあるが、南仏を愛した芸術家の一人でもある。第二次世界大戦が収束した後、彼がやって来たのがコート・ダジュールの「Antibes(アンティーヴ)」だ。
ニースから電車でもバスでも簡単にアクセスできるアンティーヴの街は、地中海にちょこんと飛び出したような形をしている。その最も海側にそびえ立つのがグリマルディ城であり、ピカソはこの一部をアトリエとして貸与されたのだった。
戦争も終わり、生きる希望に満ちあふれていたピカソは、この地で制作に励む。その多くを市に永久貸与した事により、現在ではグリマルディ城が「Musée Picasso(ピカソ美術館)」として開館することになったのである。アンティーヴを訪れる観光客の大半はピカソの作品を見に来る人であり、また街の至る所でアートの雰囲気が味わえるのもこの街の特長だ。
石造りの頑丈そうなピカソ美術館。かつてアンティーヴが軍事的に重要な地点だった事を物語っている。
内部はいくつかの展示室になっており、ピカソばかりでなく現代アートの作品やピカソを撮影した写真なども多く展示されていた。
最上階に着くと、そこが元々ピカソのアトリエだった場所であり、彼の絵やテラコッタといった様々な作品が並ぶ。窓からはさんさんと光が入り込み、地中海も見える。まさにアトリエとして最適な場所だろう。
中庭を抜け、テラスに出ると目の前には地中海。遠くまで広がる青くて美しい海、カモメが空を飛び、温暖な南仏の風が抜けていく。ここにはミロなどによる彫刻も展示されており、青い空にとても良く映える。
ベンチに座って海や空を眺めていたら、何時間でも過ごせそうな場所だった。ピカソにとってもきっと、心休まる地だったに違いない。
(田原昌)
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