「キャデラック ATS-V」に、わずか5台限定のレーシング直系モデル

高性能セダンに興味があるけれど、メルセデスやBMW、アウディはよく見かけるし、人と同じでは少しつまらない。そんな方にチェックしてもらいたいモデルが、アメリカンスポーツセダンの「キャデラック ATS」、そして高性能版の「キャデラック ATS-V」だ。

ATSシリーズはすべて左ハンドル仕様のみの設定だが、異文化を日常的に感じられると逆説的に考えれば、それも悪くない。何よりキャデラックらしいラグジュアリー感と、いわゆる“アメ車”のイメージを覆すスポーティな走りには大きな魅力がある。

そんなATSに、わずか5台の限定モデル「ATS-V ベクターブルースペシャル」が登場し、3月3日から発売される。

このモデルのベースは、ATSシリーズのフラッグシップであり、モータースポーツのノウハウが注ぎ込まれた「ATS-V スペックB」。心臓部には470ps/603Nmを生みだす3.6リッターV6ツインターボを搭載し、8速ATを介して圧巻のパワーを後輪へと伝える。

また、ブレンボ製ブレーキやミシュランの高性能タイヤ「パイロットスーパースポーツ」を奢り、ローンチコントロールも備えるなど、そこかしこにモータースポーツの血統を感じさせる。0-60mph（約96.5km/h）加速は3.8秒だ。

ATS-Vのボディサイズは、全長4,700×全幅1,835×全高1,415mmで、左ハンドルながらもサイズ的には扱いやすい。また、充実の運転支援システムも心強い。標準装備は、フォワードコリジョンアラート（前方衝突事前警告機能）、レーンキープアシスト／レーンディパーチャーウォーニング、レーンチェンジアラート／サイドブラインドゾーンアラート、リアクロストラフィックアラート（後退時安全確認警告機能）など多岐にわたる。

キャデラック独自の「セーフティアラートドライバーズシート」もユニークだ。これは運転席のクッション左右に内蔵されたバイブレーターが振動してドライバーに警告するシステムなのだが、たとえば右後ろから接近するクルマがある場合、右側のクッションだけを振動させる。極めて合理的かつスマートなシステムといえるだろう。

今回の限定モデルでは、特別に仕立てられた鮮やかなベクターブルーをまとうエクステリアや上質なオトナのインテリアなどを採用。足回りではダークフィニッシュ仕上げの鍛造アルミホイールや、通常のレッドではなくダークゴールドのブレンボ製ブレーキキャリパーが、このモデルがレーシング直系であることを印象づけている。価格は1,104万3,000円。

画像元：GMジャパン