日本が誇る二本松市の菊で作られた作品「千輪咲~ひとつながりの驚異」東京青山にて展示
IGNITE / 2018年10月22日 17時0分
昨年スタートしたデザインとアートの領域を横断する革新的なデザイン&アートフェスティバル『DESIGNART TOKYO 2018』が2018年10月19日(金)~28日(日)の10日間開催されている。
■千輪もの菊花を咲かせている生花「千輪咲」をアート作品として出展
一般財団法人 二本松菊栄会(福島県二本松市)は、菊の魅力を最大限に表現するため二年の歳月をかけて制作した作品「千輪咲~ひとつながりの驚異」を出展。二本松市の菊を利用したアート作品を出展するのは、去年に引き続き二度目となる。
「千輪咲」とは、菊栽培の職人が一本の茎を枝分かれさせて作り上げた、千輪もの菊花を咲かせている生花のこと。今年出展している作品「千輪咲~ひとつながりの驚異」は、この「多輪咲」の特徴を実際に見て体感できるアート作品として出展した。
息をのむほどに美しいドーム状の菊は、たった一本の茎から枝分かれしているとは思えないほど見事に形作られ、関わった職人たちが一つひとつの菊としっかり向き合い、丁寧な仕事をした結晶であることが伝わってくる。
今回の出展は、花そのものの美しさや存在感を大切にしつつ、その場にふさわしい佇まいとなるよう、展示方法にも工夫がされており、2017年からプロジェクトにジョインしている乃村工藝社がサポート。乃村工藝社の博物館などの展示に関わってきた経験から、昨年と今年の『DESIGNART TOKYO』出展のサポートも行っている。
■ホロレンズを通じて、リアルな千輪咲と仮想の景色が融合した美しい情景
今年は、最新メガネ型デバイス「Microsoft HoloLens」を使用し、自然の情景を表現した3Dホログラムを鑑賞できるMR(Mixed Realty/複合現実)を活用した「菊MR」も実施(こちらは20日で終了)。
MRとは、Mixed Reality の略で、現実空間と仮想空間を混合し、現実のモノと仮想的なモノがリアルタイムで影響しあう新たな空間を構築する技術で、VR(Virtual Reality/仮想現実)とAR(Augmented Reality/拡張現実)を掛け合わせたような、今注目の新技術。ホロレンズを通じて、リアルな千輪咲と仮想の景色が融合した美しい情景を多くの人が体験した。
福島県二本松市は、藩政時代から菊の愛好家が多かったと言われており、昭和初期の頃から街に菊人形が飾られるなど、かねてより菊人形や千輪咲などの高い技術による“魅せる菊”づくりが行われていたが、これまでは「菊まつり」や「品評会」など、花のものを鑑賞したり評価するイベントでの活用が多く、ごく限られた範囲での利用に留まっていた。
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