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加賀藩祖前田利家公と正室お松の方を祀る「尾山神社」

IGNITE / 2019年2月28日 7時0分

加賀藩祖前田利家公と正室お松の方を祀る「尾山神社」

金沢滞在のホテルから兼六園へ向かう途中のことだった。前方に石造りの大鳥居とその後方の小高い場所に神社らしからぬハイカラな建造物が目に入った。

鳥居の先の階段を上がると荘厳な佇まいの西洋風とも中国風とも見受けられる三層の門。

煉瓦と石を用いた一段目は重厚感があり、三段目にはステンドグラスがはめ込まれている。

これは明治8年の建築で、和漢洋の三洋式を混用した異色の門として全国に知られる国の重要文化財に指定されている神門。上部に付けられた避雷針は日本最古の物だそう。

欄干には繊細な彫刻が施され、左右に開かれた扉には加賀藩主前田氏の家紋である加賀梅鉢が彫られている。

神門をくぐると前方にどっしりと構えた入母屋造屋根瓦葺の拝殿が見え、「尾山神社」とある。

奥に本殿が、その脇に二代藩主前田利長公をはじめ三代から十七代までの藩主、当主と正室を祀る金谷神社がある。

右手に前田利家公の兜の像が設置され、平成27年に完成した現代風のガラス張りの授与所がある。

境内の騎乗の「前田利家」の像の近くには利家の正室「お松の方」の像も建つ。

利家の像の背負う「母衣(ほろ)」は武将が鎧よろいの背に付ける飾りで、流れ矢を防ぐための武具としての役割もあった。

池泉回遊式の庭園は「鳳笙島」「琵琶島」「琴橋」など島や橋に雅楽にちなんだ名前が付くことから「楽器の庭」とも呼ばれるそうだ。

境内を通り抜けるところに建つのは裏門にあたる「東神門」。

旧金沢城の二の丸御殿にあった唐門を昭和38年に移築した。金沢城がたびたびの火災でほとんど焼失した中で、この門が焼失を免れたのは彫られた二匹の龍が水を呼び、火から守られたと伝わる。

桃山風御殿建築の様式を偲ぶ貴重な建造物だ。

「東神門」を抜ければ東参道で、金沢城公園・兼六園はすぐ。香林坊や近江町市場、長町武家屋敷跡、金沢21世紀美術館など観光スポットも近い。

「尾山神社」は金沢の街歩きにぜひ訪れていただきたい場所のひとつだ。

所在地:石川県金沢市尾山町11-1

(小椚萌香)

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