「奇跡のヴィンテージ」ドン ペリニヨン ヴィンテージ 2010が誕生

家で過ごす時間が増えた今、自宅で酒を楽しむ機会が増えている。リモートワークで頑張った日などは、「家飲み」時間をグレードアップさせてくれるちょっと高めのワインなどで癒されたいものだ。

世界で圧倒的に有名なシャンパン　ドン・ペリニヨンから、「奇跡のヴィンテージ」といわれる『ドン ペリニヨン ヴィンテージ 2010』が10月上旬より、全国主要百貨店にて順次発売なるというからご紹介したい。

■厳しい自然の試練を乗り越えた、奇跡のヴィンテージ

ドン ペリニヨンは単一年に収穫されたブドウのみから造られる。従っていかに困難な状況であろうと、ヴィンテージのブドウを表現することへの揺るぎない覚悟を貫く。

2010年は挑戦的な天候への対処を迫られた。厳しい冬、雨の少ない遅い春。夏は暑かったものの、過度の暑さではなく、その後の2日間の豪雨が、この理想的な展開に終止符を打った。多量の雨はブドウの生育に悪影響をもたらす。ブドウにとっては大敵のボトリティス（灰色かび病）が発生したのだ。

■経験によって培われた熟練の技

だが、困難な状況に直面したにも関わらず、その挑戦は自然の恵みを表現するという確固とした決意、そして果敢な決断を下す自由な発想に支えられた。また、先代より受け継がれたインスピレーションと、経験によって培われた熟練の技のおかげで完成の時を迎えることができたのだ。

毎日、特定の区画が選ばれ、鋭い観察と、テロワールについての詳しい知識に基づいて、ブドウを綿密に選別。一部のブドウは失われたが、救われたピノ・ノワールの出来は絶品だった。完熟に恵まれたシャルドネの出来も同様。シャルドネは、濃厚さ、深み、バランスを示し、実際、過去30年間で最高の出来だった。

■活力と優美さ

こうしてできた『ドン ペリニヨン ヴィンテージ 2010』は、活力と優美さを兼ね備えた味に仕上がった。口に含むと雨あがりのイングリッシュガーデンと熱帯林という、2つの重なり合った風景が同時に鼻腔へと広がる。

花の新鮮さと輝く柔らかさが融合して、地中深くから湧き上がる樹液の活力があらわに。香りは口の中で自己を主張し、しっかりとした心地よい存在感を明らかにしてくれる。

奥深さ、濃厚さ、腰の強さが、ピリッとした振動を伴って調和のとれたバランスを構成し、やがて銀色の残響が輝かしい余韻として残る。この危うい年の豊かなコントラストは、予想外の確かさと謙虚さをもって自らを表現しているようで、意外な静けさを伴って揺らいでいくようだ。