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奈良県・吉野町で、米生産者と三つの老舗酒蔵がつくった清酒「吉野正宗」誕生

IGNITE / 2021年9月18日 0時30分

奈良県・吉野町で、米生産者と三つの老舗酒蔵がつくった清酒「吉野正宗」誕生

米の生産者と3つの老舗酒蔵が手を組み、町ぐるみで発信する新清酒ブランドが誕生。酒造りを通して、町の活性化を図る。

人口減少による遊休農地の増加に歯止めをかけたい。そんな思いで土地の魅力を新たに発信する、町おこしプロジェクトが開始。米の生産者、町内の三つの老舗酒蔵が初めて連携し、町役場の協力を得て新銘柄「吉野正宗」が誕生した。

同じ米を使い、それぞれの蔵の醸造方針によって造られた味の違いを楽しめる3本セットを発売する。

■豊かな自然に恵まれた吉野町

奈良県・吉野町は、かつて「神仙境(=神様や仙人が住むような理想的な土地)」と呼ばれ、不老長寿伝説が生まれたほど豊かな自然に恵まれた場所。

この町では、大峰山系を中心とする豊かな水を活かした米作りが行われており、町内には100年以上の歴史を持つ老舗酒蔵が三蔵あり、吉野の歴史と自然を背景にした酒造りが続けられている。

今回のプロジェクトでは、米の生産者と吉野を代表する三つの酒蔵が手を組み、町の協力のもとに「吉野正宗」という新たな清酒ブランドを立ち上げた。

■「遊休農地」を利用し作られた純米吟醸酒

吉野正宗は、吉野町内の狭くて活用しづらい「遊休農地」を利用し、そこで育てた酒米「吟のさと」を使用し、精米歩合60%で作られた純米吟醸酒。

三蔵同じ条件で造った日本酒だが、米の解釈の仕方、各蔵の醸造方針に沿って造られ、それぞれの蔵の特徴がしっかり出た味わいに仕上がっている。

酒米作りを通じ、吉野を盛り上げるために活動する生産者

かねてより、「遊休農地」の解消を目的に酒米の作付け、各酒蔵での醸造は行っていた。

しかし、酒蔵の杜氏や蔵元のこと、作付けを担う米生産者の顔、街を取り巻く風景など、この活動の背景とストーリーを伝えることで吉野の酒の魅力を知ってもらおうと、今回、改めて銘柄、ラベルデザインも統一し、プロジェクトを一新した。

■北岡本店 代表銘柄『八咫烏』

約400年前、吉野が山林労働に従事する人たちの宿場町であり、大和から伊勢、熊野に抜ける交通の要として栄えていた頃に創業。古金屋(換金・手形の取り扱い)を経て、明治元年(1868年)に酒造り専業に切り替える。「日本古来の酒造り技術を伝承し、おいしい酒を通じて心温まる人間関係の成立に寄与する」がモットー。

■北村酒造 代表銘柄『猩々』

吉野山のふもと、吉野川の川沿いの吉野上市で約230年前(1788年)に創業。この地の大山林家・木屋又左衛門の12番目の末子・初代宗四郎が、この地に分家を許されたのがはじまり。山間の傾斜に合わせて階状(きざはしじょう)になった土蔵造りが特徴。

■美吉野醸造 代表銘柄『花巴』 

1912年創業。時代の流れとともに、お酒の味わいの基準を風土の解釈から紐解いていこうと考えるように。吉野の風土に寄り添う酒造りで、酸と旨み両方のバランスが取れたお酒を目指している。2017年からは、すべてのお酒を自然醸造に切り替える。

今回、新銘柄『吉野正宗』を発売するにあたり、Makuakeにて先行発売を開始。

先行発売:https://www.makuake.com/project/yoshinomasamune/
期間:9月9日(木)〜10月3日(日)

農家と酒蔵、そして町の想いが込められた新しい日本酒が楽しみだ。

instagram:https://www.instagram.com/yoshino_masamune/
Facebook:https://www.facebook.com/yoshino.seishu/

(田原昌)

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