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神戸ファッション美術館で6月25日~開催、49歳で逝去した天才画家の特別展「生誕100年 山下清展ー百年目の大回想」

IGNITE / 2022年5月29日 0時0分

神戸ファッション美術館で6月25日~開催、49歳で逝去した天才画家の特別展「生誕100年 山下清展ー百年目の大回想」

1922年、東京・浅草に生まれた山下清。18歳で放浪の旅を始めるや、旅先での記憶に残った風景を緻密で色鮮やかな貼絵で描き「放浪の天才画家」と称された。

神戸ファッション美術館では、「生誕100年 山下清展ー百年目の大回想」と銘打ち、6月25日(土)~8月28日(日)の期間に特別展を開催。49歳の若さで亡くなった天才画家の生涯を辿る。

《ラ・ムスメ(娘)-ゴッホによる》貼絵/1940(昭和15)年 ©Kiyoshi Yamashita/STEPeast 2022

「ちぎり絵」との出会いが天才画家・山下清誕生のきっかけに

清は幼少期に重い消化不良を患い、完治後に軽い知的障害となった。そして10歳頃から知的障害が顕著になり、周囲からイジメに合うようになる。12歳で八幡学園に入園した清は、学園教育の一環として「ちぎり絵」に出会った。そこで画才を開花させ、「貼絵」へと発展させていったのだ。少年期に創作した初期の傑作が生まれたのもこの頃である。

《ともだち》貼絵/1938(昭和13)年 ©Kiyoshi Yamashita/STEPeast 2022

1940年、清は18歳の時に八幡学園から突然姿を消し、日本中を放浪し始める。学園での生活から自由になりたかったことが契機となり、兵役検査から逃れるために放浪に出たのだ。

気ままな放浪を続けていた1953年、31歳の時に、アメリカのグラフ誌『ライフ』の記者が、彼の少年時代の「貼絵」を見かけたところ、その天才ぶりに驚き、放浪中の清を捜し始め、新聞の捜索記事によって翌年に鹿児島で発見される。

清は、放浪中には絵を描いていなかった。彼は驚異的な記憶力の持ち主で、数ヶ月から数年に渡る放浪生活中に見た景色などを克明に記憶しており、放浪から戻ってくる度にそれらを思い出して作品を制作した。作品は貼絵の他に、油彩や水彩画、ペン画、陶磁器の絵付けなど、様々な手法で残されている。

《夙川風景》ペン画/1956(昭和31)年 ©Kiyoshi Yamashita/STEPeast 2022

作品はもちろん、彼の話す言葉や人柄で多くの人を惹きつけた清は、1971年に49歳で永眠。花火のような一瞬の輝きで昭和という激動の時代を駆け抜けた人生だった。

《長岡の花火》貼絵/1950(昭和25)年 ©Kiyoshi Yamashita/STEPeast 2022

代表作「日本の原風景」や初公開作品を含む約170点を展示

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