フランスのセラミックアーティスト、クレモンティーヌ・ドゥ・シャバネクス氏の日本初個展を渋谷で開催
IGNITE / 2022年9月10日 16時30分
フランスのセラミック、Clémentine de Chabaneix(クレモンティーヌ・ドゥ・シャバネクス)氏の日本初個展「全28話。」が東京、渋谷の“ギャラリー「のこぎり」”にて、11月6日(日)まで開催中だ。
芸術の秋、“ギャラリー「のこぎり」”で、彼女の作品を堪能してみてはどうだろう。
Young girl with crows, 66x24x29cm, glazed ceramic
フランスのセラミックアーティストクレモンティーヌ・ドゥ・シャバネクス氏は1972年、パリ郊外のヌイイ=シュル=セーヌに生まれる。両親は俳優で、祖父母は世界的な彫刻家のクロード・ラランヌ氏とフランソワ・グザヴィエ・ラランヌ氏である。
クレモンティーヌ氏の芸術的キャリアは演劇から始まり、デッサン、絵画、彫刻を学んだ後、陶芸に転向。祖母のクロード・ラランヌ氏から受け継いだ技法を継承しながら、独自の表現方法にたどり着いている。
ここでクレモンティーヌ氏の日本初個展である「全28話。」について説明したい。
純粋で、我慢強く、静かで、そして賢い「全28話。」では、27体のセラミック、1体のブロンズの作品を公開する。ほとんどが同展のために作られた初公開作品となる。
Frog under a towel, 15×8x10cm , glazed ceramic
Sitting cat, 13x14x15cm, glazed ceramic,copper
彼女が好んで制作する対象は、動物と少女である。それらのモチーフは、ある時には人間と動物や植物との複雑に絡み合った関係性をあらわし、またある時には人と人でないものとの精神的つながりを表現する。そしてそれらは、純粋で、我慢強く、静かで、そして賢い。
Night bird, 20.5×15.5x7cm, glazed ceramic
胸騒ぎと気配だけにスポットライトがあたる“ギャラリー「のこぎり」”は、同展について、「クレモンティーヌ氏は世界的な彫刻家として知られるラランヌ氏の孫娘である。
彼女は、その手強い先入観に抵抗しつつ、ついには手懐け、表現者としての自由を手にしている。
日本のアニメーションにも通じる表層の奥に、土着的な恐さと麻酔的な心地よさが共存する。演劇的なのに、物語を語ることは拒絶され、夢遊的なのに、意識は研ぎ澄まされていく。
反抗的なのに、どこまでも優しく、心理学的なのに、理由が見つからないのだ。同じ企みの下、同じ不安を共有することで、現実を乗り越えようとする彼女のキャストたち。
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