「生誕140年 ユトリロ展」が美術館「えき」KYOTOにて開催。「白の時代」の作品を中心に紹介
IGNITE / 2023年9月25日 13時0分
京都駅ビル内、ジェイアール京都伊勢丹の7階に隣接する美術館「えき」KYOTOにて「生誕140年 ユトリロ展」が、11月3日(金・祝)~12月25日(月)の期間、開催される。
この機会に「生誕140年 ユトリロ展」へ足を運んでみてはどうだろう。
パリの代表的な画家のひとり20世紀前半に活躍し、哀愁漂うパリの風景を描いた画家として知られるモーリス・ユトリロ。
パリの代表的な画家のひとりであるユトリロは、アルコール依存症の治療のために始めた絵画制作でその才能を開花させた。また、約半世紀におよぶユトリロの画業の中でも、1908~14年頃の「白の時代」に描かれた作品は特に高く評価されている。
ユトリロの生誕140年を記念して開催ユトリロの生誕140年を記念した同展では、画家としての名声を高めた、白壁の描写が特徴的な「白の時代」の作品を中心に、初期の「モンマニーの時代」、1915年以降の色使い豊かな「色彩の時代」、そして晩年までの作品を国内のコレクションから紹介する。
才能を開花させた「モンマニーの時代」1883年、パリのモンマルトルに生まれたユトリロ。十代のうちからアルコールに依存するようになってしまったユトリロは、1904年頃、アルコール依存症治療で入院していた病院の医師に勧められて絵を描き始め、その才能を開花させた。「モンマニーの時代」の作品は、混色した厚塗りと強いタッチが特徴で、ユトリロが絵画制作を始めた当時に住んでいたパリ郊外の町モンマニーに由来している。
特に評価の高い「白の時代」ユトリロの画業の中で特に評価の高い「白の時代」は、彼のアルコール依存症が最も重い時期であり、一方で画業が最も充実していた時期でもある。
「白の時代」の名の通り、油絵具に石灰や砂など様々な素材を混ぜて白の表現を追求し、特徴的な白壁の質感を生み出している。
この頃からユトリロの評価は高まり、ルイ・リボードをはじめ多くの画商が作品を取引した。
鮮やかな色彩が特徴的な「色彩の時代」パリ郊外サノワでの長期療養の後、鮮やかな色彩が特徴的な「色彩の時代」が到来する。「白の時代」ほどの評価は得られず、この頃から晩年にかけては周囲の依頼に応じて「白の時代」の作品を再現することもあったが、ユトリロの作品は国内外で高い人気を保ち続け、1928年にはレジオン・ドヌール勲章シュヴァリエ章を受章した。
1935年にリュシー・ヴァロールと結婚した後は、フランス中西部のアングレームやパリ近郊のル・ヴェジネで過ごし、パリの街を離れたが、ユトリロは生涯を通じてモンマルトルやラパン・アジルなどのパリの風景を描き続けた。
ギャラリートークも開催-
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