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鈴木由衣「琥珀ロープ」展がOIL by 美術手帖ギャラリーにて開催。曖昧とした不思議な一瞬を捉えた作品世界

IGNITE / 2023年10月8日 21時0分

鈴木由衣「琥珀ロープ」展がOIL by 美術手帖ギャラリーにて開催。曖昧とした不思議な一瞬を捉えた作品世界

滋賀県・信楽を拠点に鮮やかな色彩とイマジネーションを重ねた陶芸や絵画の制作を続ける注目の若手アーティストである鈴木由衣氏。

鈴木氏の個展、“鈴木由衣「琥珀ロープ」展”が10月13日(金)~11月6日(月)の期間、OIL by 美術手帖ギャラリーにて開催される。

鈴木氏の個展で芸術の秋を堪能してみてはどうだろう。

白いチューリップの壺 2023 陶 68×49×48cm Photo by Takeru Koroda

陶芸と絵画を主な作品とする鈴木氏

陶芸と絵画を主な作品とする鈴木氏は、2011年に愛知県立芸術大学大学院を修了後、各地での発表を重ね、現在は陶芸の産地である滋賀県・信楽を拠点に制作を続けている。

「あちら側とこちら側の境界にあるどちらでもない曖昧な状態を表現したい」と語る鈴木氏の作品には、植物や昆虫、魚や宝石、あるいはファンタジーの世界のような生き物たちが縦横無尽に登場する。

これらのモチーフは、信楽という自然豊かな土地での生活に根ざしたオブジェクトであり、必然性はなく偶然身近にあった存在だと言うが、イマジネーションを重ねた物語を彷彿とさせ、鈴木氏の作品を構成する要素として欠かせないものとなっている。

画面や粘土と丁寧に対話するように生み出された鮮やかな作品群は、そこに風が吹き、水が流れているかのような躍動感を感じさせるとともに、静謐(せいひつ)さをも湛えており、見る者を独自の世界に引き込む。

鈴木由衣/Yui Suzuki

曖昧とした不思議な一瞬を捉えた作品世界

同展のタイトル「琥珀ロープ」は、画材の蜜蝋や釉薬(ゆうやく)の琥珀色、壺型を成形するロープ状の粘土や、概念としてのレイヤーを生む線の存在を表しているが、その響きが鑑賞者に甘やかで不思議なイメージを想起させるのも、鈴木氏の作り出す世界観の一環と言えるだろう。

人形の家の壺 2023 陶 76×27×23cm Photo by Takeru Koroda

左から:こねこ壺/ケルベロス壺/チェックの水さし すべて2023 陶に金彩50×48×51cm/35.5×25×37cm/34×26×40cm Photo by Takeru Koroda

同展では、陶芸作品をメインに平面と立体約10点の新作を発表。半透明の温室越しに垣間見える向こう側の空間の不確かさや、海の中をたゆたう網の目をくぐり抜ける瞬間など、曖昧とした不思議な一瞬を捉えた鈴木氏の作品世界を、会場で体験して欲しい。

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