雄大な北アルプスをバッグに演じる薪能。安曇野に舞い降りる名月の能・第33回信州安曇野薪能
IGNITE / 2024年7月17日 0時45分
信州安曇野薪能実行委員会では、長野県安曇野市の明科龍門渕公園にて、「第33回信州安曇野薪能」を8月24日(土)に開催する。
今年は「安曇野に舞い降りる名月の能」がテーマ。同公演には、青木道喜師・宝生欣哉師・茂山千五郎師・片山九郎右衛門師など豪華な役者陣が揃う。現在、当日券よりお得な前売りチケットを6月1日(土)から販売中だ。
今年のテーマは安曇野に舞い降りる 名月の能夏の夜の帳が下りるころ、夕日が沈む北アルプスをバックに、薪のかがり火に照らされる「第33回信州安曇野薪能」。
今年は「安曇野に舞い降りる 名月の能」をテーマに開催。安曇野ゆかりの観世流能楽師・青木道喜師、人間国宝の下掛宝生流・宝生欣哉師による能「江口(えぐち)」の他、狂言大蔵流名跡・茂山千五郎師、京観世十世・片山九郎右衛門師など、同公演ならではの豪華な役者陣が出演する。
青木師は、昨年の公演を振り返り「雷雨の中、奇跡的に雲が切れ上演することができ、安曇野の皆様のお力添え、また演能後の暖かいお言葉に、心より感謝しております。」と述べる。
そして「昨年は、雲が切れてからの月がとても綺麗だった、とのご感想を多くいただきました。そこで今年は、名月にちなんだ能を選びました。海に映る月に引き寄せられるように入水する平清経、川面に輝く月光に現れる江口の遊女、仏法真如の月を現す閻魔大王。安曇野の風景に能の名月が降臨します。お楽しみください。」と語る。
青木道喜師は、シテ方観世流。安曇野市名誉市民・青木祥二郎氏の長男。京都の冬青庵能舞台を中心に活動。父および片山幽雪師に師事。信州安曇野薪能の前身「水郷明科薪能」に第1回から出演し、第4回からは薪能の主宰を担う。重要無形文化財総合指定、京都市新人芸術家選奨・安曇野文化大賞を受賞する。
第33回信州安曇野薪能の演目と豪華な出演者それでは、ここからは「第33回信州安曇野薪能」の演目と出演者を紹介しよう。
舞囃子「清経(きよつね)」には、青木師の長男青木真由人氏が出演する。また、能「江口(えぐち)」には、青木師と人間国宝の宝生欣哉師が出演。宝生師は、ワキ方下掛宝生流。人間国宝の重要無形文化財個人指定。人間国宝の祖父・宝生弥一師、同じく父・宝生閑師に師事。下掛宝生流13世宗家を継承し、第31回観世寿夫記念法政大学能楽賞などを受賞する。
狂言「太刀奪(たちうばい)」には、茂山千五郎師が出演。茂山師は、狂言大蔵流で、江戸時代から続く名跡を継ぐ。
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