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奥吉野の最終地「上湯温泉 神湯荘」訪問記

IGNITE / 2015年6月21日 18時6分

奥吉野の最終地「上湯温泉 神湯荘」訪問記

日本で一番面積の大きい村として知られている十津川村。その面積は672平方メートル。こう書くと分かりづらいが、東京23区よりも大きいといえばその広さが想像できるだろう。長さ297mにもある「谷瀬の吊り橋」でも知られている。

十津川村は奈良県最南端、和歌山県との県境に位置する。

電車が通っていないため、移動はバスか車を利用することとなる。昔は道も細く、対向車が来ないことを祈りつつ車を進めたものだったが、近年は道路の整備が進み、細い道が残っているところもあるが格段に運転しやすくなった。

十津川村には泉質が異なる「湯泉地温泉」「十津川温泉」「上湯温泉」の三つの温泉が湧出している関西有数の温泉地だ。

2004年に十津川村は全国で始めて「源泉100%掛け流し温泉宣言」を行った湯処だ。それだけ温泉の湧出量が豊富だということだろう。

今回紹介する宿は上湯川沿いの山深い場所にある、日本秘湯を守る会会員の「上湯温泉 神湯荘」だ。もちろん神湯荘の温泉もすべて源泉100%掛け流しである。

宿には男女別の内風呂の大浴場、離れた別の場所に男女別の露天風呂、そのほかに大きな貸切露天風呂がふたつあるので、旅館自体の老朽化は感じられるが、温泉好きにはたまらない秘湯の宿だ。

男性専用の大浴場を除き、すべての温泉に入ってみたが、野趣あふれる露天風呂がここちよい。貸切湯の宿として人気があるのがよくわかる。

食事は夕食、朝食ともに部屋でいただいた。たまたま泊り客が少なかったせいか、若者が(おそらく)総勢でやってきて、ババババッと並べて「さあ、どうぞ」。

いや、これがある意味爽快、こちらも最後まで気取らずに食事ができる。料理の中で記憶に残るのは鹿肉のユッケ風刺身。生たまごの黄身を混ぜていただく。臭いもなくおいしくいただけた。ほかにも地場の食材を使った料理がどっさりと並べられた。地場の珍しい食材をいただけるのも旅の醍醐味である。

冒頭に昔の道路事情に触れたが実は二度目の宿泊で、初訪問時は共同のトイレしかなかったのが、いつからかトイレ付き檜の温泉内風呂付きの部屋ができていることを知り、再訪することとあいなったのである。いうまでもないがこちらの風呂も源泉掛け流しである。

奥吉野の最終地、大自然の凛とした静けさと温泉の温もりを感じる贅沢を味わいに一度、訪れてみてはいかがだろうか。

住所:奈良県吉野郡十津川村大字出谷220
電話:0746-64-0256
サイト:十津川 上湯温泉旅館 神湯荘

(小椚 萌香)

一部画像: kensam7 / PIXTA(ピクスタ)

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