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にごり湯といろり料理でおもてなし「七味温泉ホテル 渓山亭」を訪ねて

IGNITE / 2015年7月3日 8時6分

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長野県信州高山温泉郷のひとつ、七味温泉は静かな山間の渓谷の秘湯。湯は白濁の硫黄温泉。現在の湯宿は2軒である。

今回はそのうちの「七味温泉ホテル 渓山亭」をご紹介しよう。

渓山亭は9本もの自家源泉を持ち、湧出温度は49~64度であるため加温・加水は不要、湯量も豊富で100%源泉掛け流しの浴場を備えている。ホテル内にある男女別の内湯と露天風呂、貸切野天風呂がふたつ、ホテルから歩いて数分のところにある日帰り入浴施設「恵の湯」が利用できる。

部屋の担当の仲居さんから施設についての説明によると「温泉に入ると手やお尻が黒くなります」。沈んだ温泉成分が座ったときに付き、黒くなるのだそうだ。「そのまま放っておいても乾くととれます」とのこと。安心した。

早速「恵の湯」で旅の疲れを癒すことに。

浴衣に着替え、宿の下駄をつっかけてカラコロと道を下って行く。

受付棟でもある食堂の前で宿のバスタオルを提示する。バスタオルがチケット代わりだ。姫の湯の暖簾をくぐって中に入るとすぐに大きな岩に囲まれた広い露天風呂が見える。開けっぴろげな更衣室で浴衣を脱ぎ、内湯でざっと体を流して露天風呂に浸かる。

色は青味がかった乳白色、ほんのりと硫黄臭。渓流沿いの大自然の中、白樺の梢と青空を見上げて湯船に浸かっているとヒュウっと吹く風の気持ちがいいこと……。

と、静寂の湯に似つかわしくない雄たけびが聞こえた。「うわっ!ケツが黒くなってるぞ!」言っておくが、これは筆者に対しての台詞ではない。殿の湯から聞こえてきた叫び声である。

温度や湯量にも恵まれ、全ての浴槽に加温・加水・循環なしのかけ流しという温泉を利用し、こちらの旅館では平成27年から環境にやさしい「バイナリー発電」装置の運転が始まった。

小型発電機では国内初の導入で信州高山村の新たな自然再生エネルギーとして注目されている。難しいことはわからないが、日本は温泉や地熱を利用した再生エネルギーがもっと活用できることを筆者は密かに願っているのだ。

楽しみの夕食は名物いろり料理だ。囲炉裏の食事処には添加物のない体に優しい料理が配膳されたひとり用の座卓が並び、串に刺さった川魚や野菜などが囲炉裏で焼かれている。座布団に座ると係りの方が世話をしてくれるのでいろり料理は良い焼き加減でいただける。季節の山の幸・海の幸がおいしく、ボリュームは満点だ。

聞いた話だが、この宿には餌をもらいに野性の狸がやってくるという。運がよければひょっこり現れる狸が見られるそうだ。

筆者は強運の持ち主なのかもしれない。

住所:長野県上高井郡高山村2974-48七味温泉
電話:026-242-2921
サイト:長野県信州高山温泉郷 七味温泉 信州の秘湯の宿  | 七味温泉ホテル渓山亭

(小椚 萌香)

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