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大人も楽しめる、本物の忍者屋敷を訪ねて

IGNITE / 2017年1月21日 10時0分

大人も楽しめる、本物の忍者屋敷を訪ねて

「忍者」という不思議な存在。決して創作物ではなく、実在していたその集団に興味を持った人も多いのでは。

今ではすっかり海外勢にも大人気の忍者だが、そんな彼等の生活や活躍していた時代の史料を見ることが出来る場所がいくつかある。

伊賀上野城の側にある「伊賀流忍者博物館」は行きやすい場所にあり、伊賀流の事を知ることが出来る。テーマパークとして家族連れで楽しめるのは「甲賀の里・忍術村」だ。

そして今回ご紹介するのは、歴史的価値の高い「甲賀流忍術屋敷」である。

JR草津線の甲南駅が最寄り。琵琶湖から少し離れた所に位置している。

駅からは歩いて20分程度。のどかな田園風景を眺めながら行くと、一般の住宅や田畑の中にまぎれ込むようにして茅葺き屋根の立派な邸宅が建っていた。

これこそが、甲賀流忍者のトップとも呼べる望月氏の旧邸だ。江戸初期に建てられた、本物の忍者屋敷である。

甲賀流および望月氏の歴史的な説明をしてもらいながら、屋敷内のからくりを見せてもらう。
窓や床、壁に施された様々なからくり。

危急の際に逃げ出すため、そして侵入してきた敵を欺くための絶妙な仕掛けの数々に感心させられる。

見るだけでなく、実際に触らせてもらえるのが楽しい。

巧みな「どんでん返し」の扉に挟まれて、抜け出せなくなる事もあるのでご注意を。思わず子供の頃のワクワク感が甦る。

その他にも「まきびし」や「手裏剣」と言った所謂「忍具」も豊富に展示してあり、興味は尽きない。

そして手裏剣の体験も出来るので、童心に返って挑戦してみるのも一興。力一杯投げても、なかなか上手く刺さらないものだ。

お土産としてお勧めしておきたいのが、甲南駅に戻る途中にある「菓子長」の「忍術もなか」である。

巻物の形をしており、包装紙は忍者が着ていたと言われている装束に合わせ「柿渋色」になっているというこだわりだ。形が面白いと言うだけでなく、餡の甘さが絶妙で美味しい。

甲賀の忍者が伊賀と違うのは、「薬草」「製薬」に長けていることだろう。

今現在も様々な製薬会社が甲賀周辺には建ち並び、漢方薬に使われる薬草を大手製薬会社や海外にまで輸出している。

我々も、甲賀忍者にお世話になっているかもしれないと思うと、不思議なものである。

(田原昌)

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