南仏プロヴァンスの街・アルルを歩く
IGNITE / 2017年5月12日 23時0分
![南仏プロヴァンスの街・アルルを歩く](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/ignite/ignite_96058_0-small.jpg)
アヴィニヨンから在来線のTERに乗って約1時間。こぢんまりとした駅「Gare d’ Arles(アルル駅)」に着いた。
そこから少し歩くと、石造りの城門「カルヴァリ門」が見えてくる。ここからがアルルの街歩きのスタートだ。
アルルはコンパクトにまとまった小さな街。観光として見て回る場所は、ざっくり言うと400×600メートルの範囲に過ぎない。
しかしこの小さな街には魅力が凝縮されていて、街の中をそぞろ歩くだけでも十分に楽しめる。
個性的な店、花の咲く窓、ぶどうの蔦が絡まった家。その素朴な美しさと明るさが、この街を形作っているようだ。そして歴史ロマンをかき立てる、ローマ時代の遺跡が点在している。
今まで何人もの芸術家達がアルルに魅せられてきたが、自分の足で歩けば納得がいく。
あちこちに張り巡らされた路は狭く、やっと車一台が通れるほど。どこを通っても絵になるので、特に目的を持たずにぶらりと散歩するのもおすすめ。
疲れたら、日傘と木陰が嬉しいカフェで一休み。天気が良かったので、外で食べている人がほとんどだった。
そんなカフェのひとつに「Café Van Gogh」がある。日本語では「ヴァン・ゴッホ」と読むが、フランス語では「ヴァン・ゴッグ」と読むのでご注意を。
このカフェはゴッホの作品「夜のカフェテラス」のモデルとなっており、黄色の外観が目にも鮮やかだ。
他にも街の至る所に絵のパネルが置かれており、ゴッホやゴーギャンの作品の元となった場所が分かるようになっている。芸術家達の足跡を訪ねて回るのも、アルルの楽しみ方のひとつだ。
ティーポットやキッチン用具の骨董をメインに扱っている、家庭的なカフェに入ってみた。骨董品に囲まれながら、これまた骨董品であるティーセットで紅茶を頂く。
古き良きものを愛し、のんびりとしていて温かい。そんなアルルの街を象徴するかのようだった。
(田原昌)
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