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「大丈夫です」って、誰もあんたのこと心配してないぞ!

インフォシーク / 2012年6月13日 14時0分

少し耳を澄ませば、至る所から聞こえてくる。

「大丈夫です」
この何の変哲もない言葉が、
言葉遣いに敏感な人たちの間で注目を集めている。

オフィスにて
「コンビニに行くけど、何か買ってこようか?」
「あ、僕は大丈夫です。」

雑貨店にて
「200円でポイントカードをつくれますが、いかがですか?」
「あー、大丈夫です。」

喫茶店にて
「今ならデザートセットがおトクですが、いかがですか?」
「いや、大丈夫です。」

どうだろう。何ら問題無いように感じる人も多いかもしれない。

日常にありふれたやり取りであり、いずれも問いかけに対して断るという会話である。

しかし本来「大丈夫」とは、「必要ない」という意味ではない。

手元の広辞苑には
・立派な男子。
・しっかりしているさま。ごく堅固なさま。あぶなげのないさま。
・間違いなく。たしかに。
とある。

「必要ない」という否定の意味で使われ出したのは、特に近年になってからのようだ。

この言い方に違和感を感じるという声は少なくない。ネット上でもしばしば見られる。

「要りません」より「大丈夫です」の方が拒否している印象が薄いように感じる。

NOと言えない日本人が編み出した、曖昧な表現が定着してきたということだろうか。

一見奥ゆかしい言い方に感じなくもないが、やはり、要るか要らないかの質問に対しては「要りません」としっかり答えたい。

大丈夫かどうかなんて、誰もそんな心配はしていないのである。

何より、曖昧なコミュニケーションは時に災いを招くことになる。

例えば美容室で
「前髪は切ってよろしいですか?」
「えーとー、前髪は大丈夫です。」
「わかりましたー」ジョキ、ジョキ。
「あああ・・・」
これはきつい。

本当は切って欲しくなかったのに。そう思っても、もう遅い。

切られてしまった前髪も、淀んでしまった空気も元には戻らない。

例えば上司と部下の会話で
「どうだ、今夜あたり、たまには一杯いかないか?」
「あー、今日は、あのー、大丈夫です。」
「お、そうかそうか!じゃあ7時くらいには出られるか?」
「いや、あのー、僕は大丈夫です。」
「だから、何時に出られるかって聞いてるんだよ!」
これはまずい。

ここまで引っ張られた上に、実は「大丈夫」が「NO」の意味だった場合、上司が心に負う傷は大きい。

不機嫌になること間違い無しなので注意が必要だ。

少し大げさかもしれないが、これらの例は十分に起こりうるだろう。

もしくは否定だと分かるものの、こんな場合はどうだろうか。

男女間で
「僕と付き合ってくれませんか?」
「ごめんなさい、わたし、大丈夫です。」
この断られ方は何かショックである。
「あんたと付き合うほど困ってないわ」
などと言われたような気持ちになり、むしろ腹立たしささえ覚える。

余談だが、つい最近お酒のCMで男性に告白されたらしき女性(石原さとみ)が、
「わたしで大丈夫?」とドギマギしながら答えるシーンがあり、メロメロにさせられた。

同じ言葉が使われているのに、えらい違いである。

石井 良
Ryo Ishii 1980年・東京都生まれ。コピーライター。制作プロダクションを経て独立し、良案工房を設立。広告・冊子・WEBなどのコピーや記事を書いている。真心を込めた文章で、多くの人の課題解決や夢実現の力になれるよう日々奮闘中。ロックバンドのドラマーでもあり作詞も手掛ける。憧れの甲元ヒロトに自分の書いた歌詞を歌ってもらうことが夢。MAIL:ishii@ryoankoubou.com

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