SEM 市場を震撼させた Google 検索の方向転換--企業が今後取り組むべき施策とは?【インターネットコム】

インフォシーク / 2012年7月9日 12時1分

Q. あなたが普段主に使っている検索エンジンを教えてください(N=500)

2012年4月、検索エンジンマーケティング(SEM)市場に大きな激震が走った。Google はこれまでに何度か大規模な検索アルゴリズムの変更を行ってきたが、4月下旬に発表・随時適用している「ペンギンアップデート」は、有象無象の Web サイトや相互リンクサイトから大量に外部リンクを取得していた Web サイトの検索ランキングとページランクを大きく低下させた。

ペンギンアップデートは、有用な情報を掲載する Web サイトを Google の検索結果で上位表示させるためのもので、同社のキラーコンテンツである「検索」の品質向上を目的としている。そして、Google の品質ガイドラインで違反行為とされている「Web サイトの検索順位やページランクを上げるためのリンクプログラムへの参加」「Web スパマーや不正な Web サイトへのリンク掲載」を過剰に行なってきたサイトへ鉄槌を下したのだ。

これは、企業のマーケティングにも大きな影響を与える。例えば、テレビ CM や交通広告などで「○○で検索」という文句を見たことがあるだろう。しかし、今後はキャンペーン用に新規作成したランディングページの検索ワードがニッチだったとしても容易に検索上位にランクインできなくなることから、リアル媒体から Web へ誘導する同施策は影を潜めることだろう。

そういった状況下、検索エンジンユーザーの集客を自然検索結果ではなく、リスティング広告に頼る傾向が強まることが予想される。しかし、SEO ソリューションの開発を手がける株式会社ディテイルクラウドクリエイティブがこの度行った調査によると、集客の比重をリスティング広告へ高めるのはいささか慎重になる必要がありそうだ。調査対象は全国20歳~39歳の男女500名で、調査期間は2012年6月15日~6月18日。

まず、普段主に使っている検索エンジンを尋ねたところ、9割強が「Yahoo! JAPAN」または「Google」と回答。 Yahoo! JAPAN は、2010年に検索エンジンを Google へ移行していることから、SEO は Google のアルゴリズムを最も考慮すべきであることを如実に表した。

続いて、普段検索結果を何件目まで見ること多いか尋ねたところ、最も多かったのは「4番目まで」(26.6%)で、次いで「7番目まで」(24.8%)、「10番目まで」(22.6%)。「1番上のみ」(5.6%)も含めると、8割近くが10件目までを見るとした。Yahoo! と Google の1ページあたりの検索結果表示数は初期で10件と設定されているため、検索結果1ページ目(10件まで)で表示されることがいかに重要であるかを改めて認識させる結果となった。

企業の Web 戦略で、リスティング広告が多用されるようになって久しい。これに伴い、インターネットユーザーにもリスティング広告が随分浸透していることが分かった。「検索エンジンを使った検索結果の中に、広告が出ているのをご存じですか」と質問したところ「知っている」は69.4%にのぼり、「知らない」(30.6%)を大きく上回った。

しかし検索ユーザーは、リスティング広告でレコメンドされるページよりも自然検索で上位表示される Web ページの方を情報源として重要視しているようだ。パネラーに、自然検索結果とリスティング広告のどちらから情報を入手したいか尋ねたところ、自然検索結果が9割近くを占め、リスティング広告を圧倒した。

企業にとって、SEO 対策とリスティング広告はいずれもタダでできる施策ではない。しかし、冒頭で述べたようにリスティング広告への期待が高まることが予想される中、ニッチキーワードで出稿を試みてもクリック単価が高騰してしまい、これまでよりもコストパフォーマンスが悪化する可能性がある。そうであれば、本結果でも明らかになったように、ユーザーリーチが見込める SEO 対策は軽んじることなく続けるのが望ましいだろう。

では、ペンギンアップデート適用後にはどのような SEO 対策が有効なのだろうか。調査元であるディテイルクラウドクリエイティブ 代表取締役社長の南雲宏明氏に話をうかがった。

■ 現状で効果が見込めない、また逆に順位を落としかねない施策とは

南雲氏によると、現在「SEO 施策」は過渡期を迎えているという。検索エンジンは、ユーザーが検索したキーワードに対して最も有益な URL を提供しようとしているが、大量のリンク取得などの「無理な SEO 施策」は、それに反して意図的に検索エンジンの上位に表示させたいという思惑がある。

この「対決の構図」はかれこれ10年ほど前から繰り広げられてきた。しかし、Google は昨年あたりから日本において、無謀な施策を行っている Web サイトに対して警告メッセージを送っており、順位降下のペナルティを与えるなどしている。あきらかに Google は、無謀な被リンク対策、無理な SEO 施策を嫌っているのだ。

上記の理由から、付け焼刃的な SEO 施策は、今はたまたま良い結果が出ていても将来的に不安定になる可能性が高いと同氏は分析する。また、SEO 施策を外部に依頼する際にも注意が必要で、依頼先がきちんとした知識とノウハウを持つこと、自社の Web サイトに無謀な施策をしないこと、その SEO 会社の施策に何か問題が発生した場合、すぐ施策前の状態に戻してくれることなどの見極めが重要とした。

■ ペンギンアップデート適用後に有効な施策とは

Google が今後打ち出す検索技術のひとつに「セマンティック検索」がある。セマンティック検索とは、「ジャガー」と検索したユーザーに対して、「ジャガー」が動物か車か、はたまた時計なのかを割り出して、適切な「ジャガー」の結果を求める意味に合わせて順位づける技術だ。南雲氏は、今後の SEO 施策はセマンティック検索の対応が必要だと訴える。

Web サイト内の文章を充実させ、表現豊かに商品や自社サービスを伝えるコンテンツを取り揃えることは、引き続き有効な手段だ。特に最近の傾向としては、テキスト数や単語数にある程度のボリュームがあれば、検索エンジンで上位化されやすく、また多くの検索ワードで登録されるというのが、同社が独自解析した検索エンジンデータから明らかになっているという。

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