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絶望ってなんですか、仮面ライダーウィザード。

インフォシーク / 2012年9月25日 16時0分

人気急上昇の小さなヒロイン、コヨミ。奥仲麻琴さん。

子ども時代、絶望的な気持ちになったことがあるだろうか。

小学校6年生のとき、学年全員おおよそ200名が体育館に集まって、なぜか手首の脈を測る練習を行ったことがある。

な、なんてシュールな光景なのだ!

…と今なら思うのだが、昭和ってわりと、そんな不可思議なことがたくさんあったように思う。

「よーし、いくぞー!」

6年1組の男先生が得意げにタイムウォッチを頭上にかかげ、体育館は静まり返り、全員が手首を持ち、息を飲んで気合を入れた。息を飲んで気合を入れちゃ脈拍数が上がるだけなのだが、そんな細かいことは気にしないのが昭和である。私も気合を入れた。

「よーい…プ~」

な、なんだ! 間違いない、それはオナラの音であった。

絶妙なタイミング。「…だ、誰だ!放屁したバカは!」先生が声を張り上げ、体育館中がざわつき、犯人探しが始まった。

犯人は私であった…

あのときの絶望感は今でも忘れない。タイミング良すぎるぜ、オレ…

「仮面ライダーウィザード」は、「絶望」と「希望」がテーマである。登場人物が絶望的な気持ちになると、体にピキピキとヒビが入り、怪人が生まれる。悪玉はそのような人間を増やそうと新人発掘に励み、ウィザードはそれを間一髪で阻み、希望を与える。

2012年9月24日のウィキペディアを読んでみると、ギリシャ神話では、パンドラの箱を開けたときに悪いものがうわっと溢れ出たのだが、最後に箱の底に残っていたものが希望であったという。

これはまさに仮面ライダーウィザードではないか。

ここにおける私の目下の疑問は、ウィザードの示す希望に子供は共感しているのか、という点である。それはイコール、絶望に共感しているのか、なのである。

ウィザードで、今までに出てきた3つの絶望。

刑事が刑事としての希望を失う絶望。

ピーターパンシンドローム青年が自分は魔法が使えると思いこんだが、実は使えない絶望。

天才ピアニストがスランプで絶望。

2つ目だけやけに独特だが、この3つを見て、絶望を大人の事情ばかり描いていていいのかな、と思ったのである。

仮面ライダーが子供向けだからと言って、やけに道徳しちゃって「闘いはいけません!」ってな仮面ライダーになっても困るのだが。

しかし。

今は昭和時代には無かったような、魑魅魍魎な事件も多いように思う。子供を取り囲む環境もだいぶ違うのだろう。ちょっと仮面ライダーに救ってもらいたい気持ちもあるのだ。

ファンとして。

上手いストーリーよりも、箱の底の希望を…

…などと勝手なことを思い、書いてみた。

ガッケンター
1973年1月生まれ。芸術家。ライター。芸術活動のかたわら、仲間と協力してゆるゆる映画応援サイト「ガッケンターサイト」の運営や、映画監督や俳優もゲスト出演する「ガッケンターTV」(インターネット)の製作をしている。

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