リアル・マイケルジャクソン [Vol.25]_1996年HISTORYツアーinマニラ_VIPパスで最前列へ!

インフォシーク / 2013年2月21日 17時30分

フィリピンでもらったVIPパス。裏には名前と顔写真、プロモーターのサインがある。

マニラでのコンサートは、12月8日と10日に開催された。

例によって、コンサートチケットを持たずに飛んでいたわたしたちは、マニラでのコンサートに関して、早々にみることをあきらめていた。

(次は東京!)ということもあって、気持ちはすでにそちらへと飛んでいたのだ。

8日のコンサート初日、わたしたちは、会場に向かうマイケルを見送るためロビーで待っていた。

すると、ウェインがわたしたちに気づいて話しかけてきた。

「今日のコンサートチケットは持っているか?」

わたしたちが持っていない、と答えると、ウェインは少し考えたあと、「ここでちょっと待っていなさい」、といい残してどこかへと歩いて行った。

そして数分後、白い封筒を手に、再びわたしたちの元に戻ってきた。

「これでコンサートをみに来なさい」

そう言って封筒からチケットを取り出し、わたしたちに手渡してくれたのだ!まるで、マイケルに「みにおいで」と言ってもらったような気がして、わたしたちは心から感動した。そして、ウェインの心遣いに感謝しながらタクシーでコンサート会場へと向かった。

渋滞の中、ようやく会場に到着したものの、あまりの広さにチケットの場所がどこなのか全くわからない!

まあ、ここに来れただけでもラッキーなのだと思い、今回は後ろの方からステージ全体をみることにした。遠目にみると、巨大なステージ全体の構成やライティングの素晴らしさがよくわかる。マイケルのコンサートは、超一流のスタッフが集結してつくりあげる、まさに世界最高のショウなのだ!

思いがけず初日のコンサートをみれたことで、わたしたちはすっかり満足していた。

翌日、ホテルのロビーに座っていると、現地のプロモーターの女性スタッフに声をかけられた。その女性、MKさんは日本人で、同じく日本人のわたしたちに興味を持ってくれたのだ。

彼女と話すうち、Yちゃんは、すっかり忘れていた「あること」を思い出した。

実はYちゃん、日本を発つ前に、マニラのプロモーターを調べて社長宛にFAXを送っていたのだ。内容は、「コンサートチケットを用意してくれませんか?」というものだった。そしてMKさんは、まさに、そのプロモーターの社員だったのだ!

YちゃんがFAXを送った経緯を説明すると、「そうなの?知らなかったわ。社長に確認しますね!」と言ってくれ、結果的に、10日のコンサートチケットを手配してくれることになったのだ。

「明日、いっしょにコンサート会場に行きましょう。そこでチケットを渡すわね」と、MKさんは約束してくれた。

ああ、きっと、無我夢中で頑張ったことで、無駄なことなど一つもないに違いない。Yちゃんがダメ元で送った1枚のFAXが、マニラでの思いがけない縁につながったのだ!

翌日、約束どおりホテルのロビーで待っていると、お昼すぎにMKさんは現れた。

「あなたがたのフルネームと、あとは顔写真が必要だから、準備してね」と言われ、(もしや、チケットではなくVIPパスがもらえるのかも・・・・?)と、にわかに期待が高まった!

それからMKさんといっしょにホテルの外に行くと、一台のバスが止まっていた。

「先にこれに乗って、待っていてね!」と言われ、3人で乗り込むと、中には見たことのある顔ぶれが…

なんと、きらめくダンサーやシンガーのみなさまが、勢ぞろいで乗っているではないか!(汗)

わたしたちが乗ったのは、主要なステージメンバーを会場へと運ぶ「バンド・バス」だったのだ。

(ちょちょちょ、ちょっと、ちょっとー、さすがに場違いでは!)

慌てるわたしたちを置いて、どこかに行ってしまうMKさん。わーん、MKさんて、ちょっと天然かも?とは思ってたけど、この状況は居たたまれないよ~(泣)

まだノーメイクで、カジュアルな私服に身を包んだダンサーシンガーのみなさん。そこに、なぜか3人紛れ込んだ「日本の追っかけファン」。すでに、ほとんどのダンサーやシンガーと顔見知りになっていたため、「白い目」で見られることはなかったものの、仕事モードの車内はどうにも落ち着かない。

そのうちMKさんが戻ってきてバスに乗り込み、わたしたちは心底ホッとした。わたしたち、勝手に乗り込んだんじゃありませんよ!この人に言われたんですよー!(誰も聞いてない)

バスは会場に向けて出発した。なんとなく、みんな沈黙。

途中で一度バスがとまり、ダンサー兼振付師のタコ・ファルコンが乗り込んできた。バスに乗り遅れて、後ろからタクシーで追いかけてきたのだ。タコも、乗ったらわたしたちがいるのでビックリしていた。ごめんなさい、ほんと、悪気はないんです。

会場につくと、「ここで待っていてね」とゲートの前で言い残し、MKさんはバックステージへと消えていった。

風と砂埃にまみれながら、吹きさらしのゲートで待つこと1時間以上。その間、期待と不安は半々だった。

本当にパスがもらえるだろうか?このままMKさんが戻らなかったらどうしよう?

もうダメかと思うほど長い時間が過ぎたころ、「お待たせ~!」とMKさんは戻ってきた!

手には、夢にまでみたVIPパスが!!!(泣)

MKさんに引率され、ボディチェックをうけたあとで会場の中に入る。ステージ真ん前のブロックは「芸能人席」で、すべて座席が決まっており、いくらVIPパスを持っていても、自分たちだけで強引に最前列に行くことは難しい。

なんとかMKさんに連れられて、最前列の座席のさらに前へと進む!割り込みをしているようで、非常に居心地が悪かったものの、芸能人席に座る観客は上品で優しい方が多く、VIPパスを下げた日本人に「一緒にみましょう!」とあたたかい声をかけてくれた。ステージが高い位置にあるため、角度的に、わたしたちが前にいても邪魔にならないのも大きかったようだ。

そんな訳で、フィリピン2日目のコンサートは、思いもかけず最前列ど真ん中でみることができた!曲数こそ少なかったものの、夜風に吹かれたマイケルはとても美しくパワフルで、わたしたちは最後の最後までマニラでのステージを堪能した。

余談だが、この日の帰りは案の定タクシーがつかまらず、耐え難いほどの砂埃と排気ガスにまみれながら、深夜までえんえんと路上でタクシーを待った。さらに、そのとき道ばたで買った水をうっかり飲んだせいで、翌日から全員お腹を壊した。(その後の東京、福岡、さらに年明けまでわたしのお腹は完治しなかった)

ツアーで世界各国をまわるのは、本当に、体力気力の勝負である。その上で、時の運が味方をしてくれたとき、予想以上のラッキーが起きる。つくづくそれを実感したのがフィリピンでの滞在であった。

そして12月11日、マイケル一行とわたしたちは、いよいよ「日本」へと飛び立った!

そこでは、1996年HISTORYツアーの集大成ともいえる、さまざまなミラクルがわたしたちを待っていたのだ。

【バックナンバー】リアル・マイケルジャクソン ~おっかけOL3人組とマイケルの交流実話
[Vol.24]_1996年HISTORYツアーinマニラ_ひと足早いクリスマス。
[Vol.23]_1996年HISTORYツアーinパース_涙の記念撮影!
[Vol.22]_1996年HISTORYツアーinブリスベン_コンサート前に記念撮影!
[Vol.21]_1996年HISTORYツアーinシドニー_初めての記念撮影!
[Vol.20]_1996年HISTORYツアーinバンコク_コンサート&ミリタリー撮影現場へ!

パリス川口
コピーライター。87年来日時にマイケルのファンとなり、OL時代、同じくOLの友人とともに世界中を追いかける。96年HISTORY TOURを機に、3人は「D-PARTY」(ファミリーの意)と呼ばれ、世界各地でマイケルに会えるようになる。追悼式から3年を経て当時のエピソードを公開。

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