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リアル・マイケルジャクソン [Vol.27]_1996年HISTORYツアーin東京_Eちゃん、初日にオンステージ! ~おっかけOL3人組とマイケルの交流実話~

インフォシーク / 2013年3月7日 17時30分

東京公演初日に「YOU ARE NOT ALONE」でステージに上がったEちゃん!

1996年12月13日金曜日。この日はマイケルの「HISTORYツアー」東京公演初日だった。

わたしたちは、緊張とプレッシャーとマニラで飲んだ怪しい水のせいで、朝からお腹が痛かった。

とにかく、この4回の東京公演で、Eちゃんとわたしはオン・ステージの夢を叶えなければならないのだ!

わたしたちの座席は、4公演ともステージど真ん中の前から5列目。しかも中央にせり出したランウェイのすぐ横だ。

このチケットを獲得するために、わたしたちは、仕事をしながら20日間も路上に並んだ。ラッキーなんかじゃない。徹夜で毎日疲れきって、涙が出るほど頑張って、わたしたちはこの場所を手に入れた。ここでステージに上がらなければ、いつ上がる?!(次の福岡公演は、例によってチケットを持っていなかった)

先に台北でオン・ステージを果たしていたYちゃんも、残る2人と気持ちは一緒だった。

「全員がステージに上がることができて、はじめてわたしたちの目標は達成する!」

ずっと、苦楽をともにしながら世界をまわってきたことで、3人の結束はガッチリ固まっていた。(先にEちゃん、トリがわたし、と内々で順番も決めていた)

コンサート会場に出かけるマイケルを、気もそぞろにホテルのロビーで見送り、タクシーに乗り込んで東京ドームへと向かう。会場に入り、係員にチケットを提示しながら自分たちの座席に行くと、ステージまでの距離はものすごく近い!

(ああ、どうか、これまでの努力が実りますように)

会場が暗くなり、ついに初日のコンサートがはじまった!世界各地でみてきたHISTORYツアーのステージ。

わたしたちは、ノンストップで飛び跳ね、叫び、踊りまくった!椅子の上にも飛びのる勢いだ!(あまりの騒ぎっぷりに、目の前の係員と軽くバトル)

台北では、たまたまハミードがYちゃんを選んだけれど、その後は別のスタッフがラッキーガールを選んでいた。はっきり言ってコネは無い。ここまで来たら、とにかく目立つしかない!

バラードだろうと、曲と曲の間の間奏だろうと、全力疾走で大暴れのわたしたち。ヘンだよね。ヘンだと思ってるよね、そこの係員のお兄さん!息切れと腹痛でヘロヘロの中、曲は「YOU ARE NOT ALONE」にさしかかる。ついに、そのときが来た!

ランウェイ沿いの通路を、刺青のスタッフとビデオを担いだハミードが歩いてくる。眩しいライトが一度わたしたちの横を通り過ぎたあと、再び戻ってきて、ちょうど柵の横で飛び跳ねていたEちゃんを刺青のスタッフがそのまま引っこ抜いた!

「やったー!Eちゃん!!!」

わたしとYちゃんは、急いでカメラを出して、ステージに向かって構えた!

前回の台北で、使い捨てのカメラしか持っていなかったことを、わたしたちはものすごく後悔していて、日本では必ずカメラを持っていこう!と誓っていたのだ。

大歓声が沸き起こり、ステージの階段をEちゃんが駆け上がるのが見える!

必死にシャッターを押すわたしたち。フラッシュだってバシバシ焚くぞ!さっきまでバトルを繰り広げていた係員も、さすがにこの状況を理解してくれ、黙って写真を撮らせてくれた。(ありがとうございます)

そのころステージ上のEちゃんは、アドレナリン大放出で、長年の夢が叶った喜びを噛み締めていた!

ギリギリのタイミングで後ろから引っこ抜かれたEちゃんは、スタッフに横抱きされたまま大急ぎでステージ下に連れていかれ、間髪いれず「GO!」と階段に放り出された。

無我夢中でステップを駆け上がると、目の前にマイケルがいる!!

思いきり抱きつき、やっとステージに上がれたことに、飛び跳ねて号泣するEちゃん。

Eちゃんの「オン・ステージ」の様子は、某動画サイトやDVDで広く世に出まわっているため、みたことがある人も多いと思う。海外ファンにも負けないパーフェクトなリアクションだ!

Eちゃんがステージ上からみた観客席は思いのほか明るく、1人1人の表情がはっきりと見えた。

そして、ファンの歓声や絶叫がとてもリアルに聞こえた。両サイドの巨大スクリーンには、マイケルとEちゃんの表情が何度も大写しになった。

やがてウェインがEちゃんを抱え、マイケルのもとからステージ脇へと連れていく。そこにはすっかり仲良くなっていた女性インタビュアーのアヌーがスタンバイしており、「おめでとう!ステージに上がってどうだった?」と、恒例のインタビューがはじまった。

Eちゃんは足がガクガクで、号泣しながら喜びをカメラに向かって爆発させ、バックステージで休んだあとわたしたちの元へと帰ってきた。わたしたちとEちゃんは抱き合って喜んだ。

ここ東京で、ついにEちゃんの夢が叶ったのだ!(泣)

たまたまこの日は、Eちゃんのお母さんも一緒にステージをみていた。バンドメンバーも、ツアースタッフも、みんながEちゃんのオン・ステージを温かく祝福してくれた。そこには、ホームグラウンドならではのアットホームな空気が漂っていた。

薄手のキャミで一日頑張ったEちゃんは、その夜風邪をひき、わたしとYちゃんはさらにお腹の調子が悪化した。

でも、心は達成感でいっぱいだった。これで2人、ステージに上がれたのだ!

(あと一人・・・!)わたしの中に、ステージへの大きな期待と、それ以上に大きいプレッシャーが生まれていた。

【バックナンバー】リアル・マイケルジャクソン ~おっかけOL3人組とマイケルの交流実話
[Vol.26]_1996年HISTORYツアーin東京_タワーレコードのイベントに参加!
[Vol.25]_1996年HISTORYツアーinマニラ_VIPパスで最前列へ!
[Vol.24]_1996年HISTORYツアーinマニラ_ひと足早いクリスマス。
[Vol.23]_1996年HISTORYツアーinパース_涙の記念撮影!
[Vol.22]_1996年HISTORYツアーinブリスベン_コンサート前に記念撮影!

パリス川口
コピーライター。87年来日時にマイケルのファンとなり、OL時代、同じくOLの友人とともに世界中を追いかける。96年HISTORY TOURを機に、3人は「D-PARTY」(ファミリーの意)と呼ばれ、世界各地でマイケルに会えるようになる。追悼式から3年を経て当時のエピソードを公開。

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