仮面ライダーウィザード、ビミョーな部分。

インフォシーク / 2013年4月2日 17時30分

ビーストハイパーは、どことなくウィザードよりも旧仮面ライダーらしい要素を持つ。

先日、町の子どもたちのバレエ発表会があって、せこせこと出かけたのである。

年少組くらいから小学6年生までの子どもたちが、お人形のような服を着て、息を合わせて踊っていた。さすがに上手いとは言えないが、それはそれで見応えがあった。ときどき拍手などしてしまうのだ。

しかしその舞台にどうも気になる人がいた。一人のおばさんダンサーである。おばさんダンサーは子どもたちが一所懸命に踊って、さぁ盛り上がるぞ、という場面になると必ず現れ、センターに立つのである。そして手足を、ちょいちょい、と動かし、ポーズをとる。すると下僕と化した外国の中年男性ダンサーが担ぎあげ、おばさんは子どもたちに囲まれながら、イケメンの肩の上でキメポーズをとるのである。

一体あのおばさんはなんなのだ。ビミョーである。かなりビミョーである。もはやときどきホラーである。

しかも何度も何度も同じことを繰り返していた。あの発表会は、子どもたちにきちんと夢を与えているのだろうか。複雑な気持ちにさせられたのだった。

手柄の横取り。大人の頭にはそんな言葉が思い浮かんでしまうわけだが、3月31日放映の仮面ライダーウィザード第29話にも、手柄の横取りシーンがあった。ドラマに出てきた考古学の研究者は、過去、研究所の所長に歴史的発見を横取りされていた。我が物顔でマスコミ会見をしている所長を舞台袖で見つめながら、彼は悔しさに震えるのである。

思えば手柄横取りにまつわる話は、若い頃ヒマつぶしに見ていた2時間サスペンスドラマにもよくあった。2時間ドラマだとそれが殺意へと変わって、大きな花瓶で後頭部を殴って殺すのだ。

なぜいつも大きな花瓶なのかは永遠の謎であるが、しかし手柄の横取りというのは、いつの時代でも大人のテーマであるようだ。私自身も、会議での上司の発表がまるっきり自分の部下の手柄を横取りであったことなど、吐き気がするほど何度も見てきたし、アイディアを盗んで我が物顔という場面も多く見てきた。

ところで仮面ライダーウィザードの手柄を横取りされた研究者は、ドラマの中で報われなかった。所長は特に痛い目にも合わなかったし、むしろ研究者は所長の真似をして、考古学者の卵であった仮面ライダービースト(2号ライダー)の手柄を横取りしようとして失敗するのである。

結果的に研究者が改心してドラマは終わったのだが、思い返せば悪い奴は悪いままである。あの結末でよかったのだろうか。

第29話を見ていると、仮面ライダービーストのバージョンアップを見せること(今回で、仮面ライダービーストは、ビーストハイパーというちょっと洗剤みたいな名前になったのだ)が目的になっていて、それは玩具の販促にも通じるストーリーに見えなくもない状況であったので、余計に腑に落ちなかったのかもしれない。

大人の世界で起こる理不尽なことも、仮面ライダーにはぜひぶっ飛ばしてほしいものである。

少しネタバレするが、仮面ライダーウィザード、ビーストの次はまたしてもウィザードがバージョンアップする様子である。子供に夢を。ぜひご覧アレ。

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ガッケンター
1973年1月生まれ。芸術家。ライター。芸術活動のかたわら、仲間と協力してゆるゆる映画応援サイト「ガッケンターサイト」の運営や、映画監督や俳優もゲスト出演する「ガッケンターTV」(インターネット)の製作をしている。

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