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そこ、怒っとかなあアカンやろ。 ~1分でわかる大阪人の言い分~

インフォシーク / 2013年5月29日 15時30分

大阪駅北口

東京は数多くの企業が密集する。そのぶん、社長や部長、大事な取引先などから無茶な依頼やワケのわからない提案が来ることは多い。

そして皆、笑顔で仕方なく受け入れる。

よって東京人は言いたいことをガマンして生きているといえる。

ある日、上長Aからメールが届いた。

私を含む数名が宛先に連ねている。件名はズバリ「提案」だ。

本文には「月イチで飲みながら気楽に言いたいことを言い合う会議しませんか?」とある。“気楽に”なんて書いてあるメールのほうがだいたい厄介な用件だ。

私が勤務する職場は大阪にも部署を構えている。その会議に、大阪のリーダーもわざわざ東京へ出て来いと書いてある。

上長Aの会議はいつも説法会で始まり説法会で終わる。

今回も不毛な匂いがプンプンなのは承知だったが一々言ってもしょうがない。タダ酒飲めると割り切ればいいや、と諦めていた。すると大阪支社よりカウンターパンチな一斉メール(上長含む)が届いた。

「議題もナシに始めるてソレ、なんか意味ありますの?」

言うてもうた。

大阪人言いたいこと言い過ぎやて。

あー嬉し。

自分では言えないことを誰かに言ってもらったことで喜ぶなんて、最低な人間だと思うがこの件に関しては最低でもいい。ありがたい。

よし自分も、乗っかるようなカタチになってずるいけど、思いの丈を打ち明けよう。「そうやで!意味ないで!」と。

よし打ち込もう!と思った矢先、グループメールのリストに入る東京の面々は
「そんなこと重々わかってるし」
「一歩も二歩も下がってるんだからやめようよ」
「パンドラの箱あっさり開けないで」
といった表情。

表情?

そう。上長A不在なんだから言いたいこと言えばいいものを、みな苦い表情をコントのように浮かべるだけで、援護射撃は一切なかった。

私は苦い顔した社員の一人に「会議、イヤやないの?」と聞いてみた。

すると
後「当然イヤですよ。」
私「ほななんで我慢してんの?やめません?って言うたらええやん。」
後「そんなこと言ったら私がファシリテーターとかやらされそうですもん」

東京人はガマンしているとは常々思っていたが、「自分に来るな!来るな!」と念を送る人が多いようだ(その後私が上長Aへ、受信者全員が多忙であることを理由に延期の相談をしたが即却下され、説法会は催された)。

大阪人の方が発言する。そして東京人は基本的に声を上げない。

たとえば、東京と大阪をSkypeで繋いで会議を行うとき、「なにか質問ありますか?」に対して、大阪からはどんどん意見が来るのに対して東京は無言な状態が続く。

大阪支社で勤務するある社員が東京へ出張に来たとき、「いやっ!メッチャ人居ますやん。声聞こえてこうへんからもっと少ないんやと思てたわ!」と言われたこともあった。

大阪人のほうが言いたいことを吐き出す。

しかも、吐き出しても後味はスッキリとしているのか犬猿の関係にはならない。

大阪人の「言いたいこと言ってから仲良くなる精神」をもっと見習いたい。

私自身も鈍っていたと静まり返る会議室で反省していると、いつも通り大阪から質問が飛んで来た。

すると珍しい事態が起きた。一人の東京人が吠えたのだ。

「大阪と一緒にしないでください!」

静まり返る会議室は、さらに静まり返った。

いやいや、ちょっと待て。

都合悪いときだけ「大阪と一緒にするな」だ?

日ごろ上から目線で「大阪って面白いよねぇ~」しか言わない人達が、大阪に成績抜かれたことで大阪と同等の業務量をこなせとの指令に食いつくのか。

すると大阪からはこう返ってきた。

「え~、聞こえまへんで~。」

どっちもどっちや。

鹿タカシ
しかたかし ライター・コピーライター・歌い手(バンド活動休止中)。大阪生まれ。大阪芸術大学にて写真を専攻した後に上京しなぜかコピーライターとなって約10年。現在は都内広告プロダクションに勤務しながら、大阪人からみた東京、また東京在住の人からみた大阪人について研究。

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